第10話 レベルアップ仙人は俺よりもエロかった。
子供を預けている親たちに、子供たちをかえしたあと俺たちはレベルアップ仙人のもとに行くことになった。
「レベルアップ仙人ってどんな人?」
俺は、亜金君に訪ねてみた。
「一言で言うとエロいかな」
「え?」
亜金君の言葉に俺は一瞬耳を疑った。
いや、仙人はエロいとかありきたりなパターンだけど本当にエロいんだなと思った。
「そうそう、私なんてこのあいだ胸を揉まれたよ。
思わず殴ってしまったよ」
万桜さんが、そう言って口を尖らせる。
殴られて済むのなら揉んでみたいなと思ったのはここだけの内緒だ。
「セクハラ仙人とも言われていてとことんエロいよ……
たぶん、ギルドの年頃の女の子はほとんど胸とかお尻とか触られてると思うよ」
亜金君がそう言ってため息をついた。
「それって、捕まるんじゃ……」
俺が、そう言うと万桜さんが答える。
「でも、どこか憎めないんだよね」
いいなぁ……
思わず声に出しそうになったが、俺はぐっと堪えた。
「さて、そろそろレベルアップ仙人の元に着くよ」
亜金が、そう言って指をさすとそこに小さな家が見えた。
すると後ろに何か気配を感じた。
振り向くと老人にスカートをめくられている万桜さんの姿が見えた。
惜しい。ここからじゃスカートの中が見えない……
「ちょっと!軍鶏爺!なにするのよ!」
万桜さんが、そう言って老人の頬を叩いた。
「あ、この人がレベルアップ仙人の軍鶏爺だよ」
亜金君がさらりと言う。
「え?この人が……?」
ただの老人にしか見えない。
いやただのエロ爺だろう。
「そうじゃ、ワシがレベルアップ仙人じゃよ。
小野寺 昴くん」
軍鶏爺が、そう言って小さく笑う。
「どうして俺の名前を?」
「そんなの主の顔を見ればすぐにわかる」
凄いんだな……
「ちなみに万桜ちゃんのスリーサイズもわかるぞ?」
「ほう……」
俺の目が少し輝く。
少し興味がある。
だけど、数字を言われてもすぐにピンと来ないんだろうな。
「昴よ。主はワシと同じ匂いがする……
お主もなかなかのエロよのう」
軍鶏爺の目も輝く。
「いやいや。
翁ほどではありませんよ」
俺は、とりあえず乗ってみた。
「フォフォフォフォフォフォフォ」
軍鶏爺が笑う。
なので、俺も笑い返す。
「フフフフフフ……」
「何意気投合してるのよ!」
万桜さんが、顔を赤くして少し怒ってみせた。
うん、怒った顔も万桜さんは可愛い。
「軍鶏爺。
昴さんのレベルを見て欲しいんだ」
亜金君が話題をそらす。
「ほうほう」
軍鶏爺が、ニッコリと笑う。
「見える?」
万桜が、軍鶏爺に尋ねる。
「ああ。
わかるぞ。
昴のレベルは、10000じゃ。
人のレベル値を超えているのう。
流石異世界から来た男じゃ」
「わぁ、やっぱり昴君凄いんだぁ-」
万桜さんの目が輝いている。
亜金くんの目も輝く。
「流石に異世界から来た人は凄いんだね」
「じゃが、ステータスはもっと凄いぞ」
ステータス?そんなゲームみたいなモノがあるのか……
「ステータスって?
能力を数値化させたヤツですか?」
わかっているけど一応聞いてみた。
「ああ、そうじゃ。
なかなか飲み込みが早いのう」
軍鶏爺がニッコリを笑い自慢気に自分の髭をなでた。
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