SS かがくのちからってすげー!

ヒカル「魔法使いはいる、という貴方の考え方はわかったわ。けど、エルフとかはさすがに信じてないわよね?」

シンタ「……いないのか?」


ヒカル「いないわよ」

シンタ「ドワーフも巨人族も獣人族もリザードマンも吸血鬼もラミアもゴブリンもか?」


ヒカル「いません」

シンタ「なんということだ。……なんと恐ろしい種族なのだ」


ヒカル「どういう意味?」

シンタ「我がどんなに国を挙げて戦争をしても全滅させることをできなかった亜人を一掃したのだろう? 科学の力はすごいな。驚嘆に値する」


ヒカル「いや、元からいないからね。そういう生き物は空想上の物で地球が誕生して以来、存在していないわよ」

シンタ「嘘をつけ。我の家にある図鑑には恐竜図鑑というものがあった。それにモンスター図鑑もな。あれらの中には我の世界と似たような生物がたくさん載っていたぞ」


ヒカル「ああ。だからそんな勘違いを……」

シンタ「中でも恐竜という生き物はとてもかっこよかった。我の世界にいればティラノサウルスとやらをペットにしたのだが、残念だ。日本人は彼らも滅ぼしたのだろう」


ヒカル「……説明するのも面倒くさいし、今のままでも面白いから勘違いしたままでいいか(ボソッ)」


ヒカル「―――その通りよ」

シンタ「おお。かがくのちからってすげー!」



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