第48話 クニック&ホナードの店
ここは、俺を変態でロリコンな上クズな野郎どもから救ってくれた好青年ウルトさんが経営する宿屋[ヒカリ]だ。
中に入ってみると、中々の良い雰囲気である。
でもちょっと高そう。
ウルトさんが、俺に気づき声をかけてくれる。
「あ、アリムちゃんか。来てくれたんだ。泊まるのか?」
「はいっ!」
「そうか……。ここの宿屋はね、Bクラスの部屋一晩500ベル、Aクラスの部屋一晩760ベル、Sクラスの部屋一晩1200ベルなんだけど、どうする?あ、あと料理がでるよ、朝と晩。
(……ここだけの話、アリムちゃんならAクラスの部屋を3000ベルにするけど?どう?)」
この身体は大切にしたい。ゆえにSクラスに泊まる。幸い今、手持ちのお金が80万ベルもあるんだ。ここは……
「Sクラスのお部屋、とりあえず10日間で!」
「うん、Sクラス10日間ね……え? お金大丈夫なの?」
「はい!大丈夫です!」
俺は大金貨を見せつつ、金貨一枚と大銀貨一枚を手渡す。
「ほえ~~、貴族の娘さんとかだったのかい? じゃあ、Sクラス10日間ね」
「はい!」
「じゃ、部屋はこっちね。」
おお、テレビで見た、高級ホテルのような感じだ。この部屋をしばらく満喫した。主にベットでトランポリン。まぁ、今日はもうやることがない。
ウルトさんの作ったご飯食べて、お風呂入って寝る。
おやすみ。
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おはよう。
今日はクニック&ホナードという店に行く。
あんまり早くいっても悪いし、3時くらいに行こうかな? それまで、なにしてよう? ウルトさんと会話? うーん、あの人忙しいし。
ま、いいか。迷惑承知だ。今すぐ行こう。今すぐ。
俺は地図どうりに歩き、クニック&ホナードという店の前にたどり着く。
カランコロンと、いい音がするドアを開けると、その中には武器が沢山あった。
剣、槍、弓……どれもこれも、鑑定してみる限り中々質の良いものだ。店の奥から一人の大きな毛むくじゃらの男の人が出てきた。
「いらっしゃい。嬢ちゃん、もしかしてアリムとかいう娘かい?」
「はいっ!そうです!」
「そうか、よく来たね。おーい、兄さん、兄さん! アリムちゃんが来たぜ!」
なーんだ、この時間でもよかったんだ。
大きな男の人は誰かを読んだ。
しばらくして、人が階段を降りる音が聞こえた。
そして奥から、その大きな男の人によく似た男の人が出現した。
「ほぅ、君が鍛冶スキルとエンチャントスキルが欲しいっていう、女の子か?」
「はいっ!」
「いんゃ~、アーキンさんの言ってた通り可愛らしい娘だな」
「だな」
そんなに褒められたら照れるではないか。
二人が口を開く。
「俺がホナードだ。ここの武器屋の店主やってる。で、こっちが……」
「クニックだ。ここの武器屋で鍛冶師をしている。こいつの兄だ」
「よろしくお願いします。ホナードさん、クニックさん!」
「「あぁ、よろしく」」
ふむふむ、アーキンさんが紹介するだけあるな。
感じのよい兄弟だ。
クニックさんが俺を案内してくれるそうだ。
「じゃ、まずは鍛冶から教えてやろう。アリム、二階に来るといい」
「はいっ!」
俺は二階へと案内された。立派な鍛冶場である。
「いいか、まず、鍛冶のやり方を教えてやる」
クニックさんは鍛冶について、鍛冶道具の使い方を教えてくれた。そして、ピッケルを一本目の前でつくって見せてくれ、そのあと、練習用の鉄を打たせてくれる。
「ほう、中々筋がいいじゃねぇか」
「エヘヘヘヘェ……」
っと、ここでスキルが習得できたみたいだ。
「スキルを習得できました!」
「早いな」
「ありがとうございました!」
「おう、いいってことよ。あ、注文してた品物は帰りに渡すからな」
「はい!」
「じゃ、ホナードの奴にエンチャントを教わってこい。」
俺は二階から降りて、一回のお店へ行く。
「鍛冶を習得できましたよ」
「へぇ、アリム、早ぇじゃねぇか。じゃ、次はエンチャントだな」
「お願いします!」
「あぁ、まずエンチャントっていうのはよぉ………」
話をまとめるとこうだ。
エンチャントは主に魔核かMPを消費する。
エンチャント専用のペンで魔法陣を書い、てそこに魔核か、MPを注ぐらしい。強力なエンチャントほどコストは高い。
また、エンチャントは本来、物に直接書き込むものであり、マジックカードは、エンチャントスキルを持ってない人のために編み出されたものだとか。
ホナードさんはまず、魔法陣の書き方や種類を教えてくれ、実際に書いて見せてくれた。そして、俺にも書かせてみてくれる。
どうやら無事、このスキルも習得できたようだ。
「ホナードさん! エンチャントが習得できましたよ!」
「おぉ!?早いな、本当に。」
「エヘヘ…」
「よし!俺たちが協力するのはここまでだ! 頑張って物作りを極めろよっ!」
「はい!」
「お~い!兄さん!アリムちゃん、もうエンチャントも習得したぜぇ~!」
ドタドタと二階からクニックさんが降りてくる音がする。
「おぉ!やっぱりスゲェな、この娘。あと……ほれ、頼まれてた道具だ。確かめな。」
「ありがとうございます!」
ふむ、中々の出来栄えの品だよ。鑑定王は便利だなぁー。俺は道具と受教料を払う。
「では、ボクはこれで! ありがとうございました!」
「おう!アリムちゃん!また来てくれよな!」
クニック&ホナードの店を出た俺はすぐに宿屋に戻る。さて、どんなスキルができるのか、楽しみだ。
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