第974話 大スキル合成会

「じゃあ連絡した通り、スキル合成を頑張ろうね!」



 翌日、部屋にカナタとサクラちゃん、ショーとリルちゃんを呼んだ。スキル合成についてみんなで考えたいからって言ってね。



「昨日はとりあえず美花のスキルを作ったんだよ」

「お姉ちゃんって確か氷系の星五つのスキル持ってなかった?」

「SSSランクの上位の魔物達が変則的で強力な攻撃してきたみたいに、火力だけじゃ成し得ないこともあるんだよ」

「まー、確かにその通りだな」

「というわけでミカ、昨日作ったスキルを実践してみてね」

「わかった!」



 あ、そういえばどう実践したらいいかいうの忘れてた。時間を止めてるってどうやって説明したらいいんだろう。他の物体を止められるわけじゃないしな。それにあのスキルでできることって、衝撃の蓄積以外は素早さをあげまくってゾーン状態にはいればできてしまう。



「ねぇ、ミカ、実践する前に……ひゃうん!」

「わふんっ!」

「ひゃあ!?」


 

 こ、これはミカからのセクハラの感覚! 身体の節々にモミモミと触られた感触がする。思わず変な声が出ちゃったじゃないか。むぅ……男のままなんだけどな今も……。リルちゃんとサクラちゃんも何かされたみたいで、少し赤い顔をしながら自分の胸を押さえてる。



「ごちそうさま」

「お、お姉ちゃんっ……な、何したの!?」

「私が作ったスキルは時間を止めてられて、その間に私だけ動けるんだけど、その間に私がやったことは時間をもう一回動かした後に一気に全部精算されるのよ。だからイタズラした」

「わーふー、それでかい。両方十回ずつは揉んだね」

「すごい! だいたい当たってる! 衝撃は一気に来るはずなのにリルちゃんどうしてわかるの?」

「伊達にこの大きな胸を毎日よーく揉みこまれてるわけじゃないからね……ね?」

「お……おう」


 

 ショーめ、そこまでやり込んでるのか。俺たちと同じレベルで風紀的じゃないことをしるのは知ってるけど改めてそういう場面の話を聞くとちょっと驚くよ。昔はショーってどっちかっていうと堅物だったしね。まあ……いっか、人のこと全くいえないし。



「ま……まあ、こんな感じでステータスに頼らなくても強いスキルを作るんだよ。前々から言ってたもんね! 特にサクラちゃんとリルちゃんがそういうの取得しないと」

「……なぁ、俺はいいのか?」

「ショー? ショーはいいでしょ、炎神があるじゃん」

「でもあれはお前らでいう火力重視のスキルだぜ?」

「自分の体を炎と同化させたりできるじゃない。実は今まで試したことない効果もあるんじゃないの?」

「そうだな……じゃあ俺は自分のスキルをもう一度見直してみるぜ」


 

 そうだ、今思えばメフィストファレス……つまり光夫さんの煙のスキルってショーのと同じようなタイプだったんじゃないかと思う。身体を煙にできるなんて特に。



「私は一応、かにゃたと一緒にもらったスキルがあるんだけどな……」

「んー、桜、それって確か回復補助魔法の効果を高めて植物魔法も得意になるってやつよね」

「うん、あゆにぃのアムリタとドーピングアイテムの劣化だし、植物魔法もショーさんほどなんでもできるようになるわけじゃないから、強くないって言われても仕方ないけど」


 

 サクラちゃんのはね、名前はカタコトで強そうなんだけど本人が言ってる通り効果が微妙すぎるんだよね。転送されてきたことによるボーナススキルであってカナタの話では送られてきたばかりの時はすごく使えたらしいけど……まあ、序盤に使えたものが話が進んでく上で使えなくなるってのはゲームじゃよくある話だよね。



「わふわふ、私は本当に火力向きスキルしかないからね。今はもしかしたらこの六人の中で一番弱いかもしれないよ。私は私らしいスキルが欲しいな!」

「筋肉好きだしゴリマッチョになれるスキルとか?」

「わふわふ、そうだね。ショーよりもゴリゴリのマッチョに……って私自身はこのスタイルのままがいいよ! 普通にかっこいいスキルを考えるさ」



 リルちゃんに向いてるスキルってどんなのだろう。リルちゃん自身すごく知的なんだけど、どうしても趣味や出身のせいで肉体派のように思えちゃうんだよね。んー、そこらはショーが考えるか。

 とりあえず次の話に進もう。



「でね、みんなの持ってるスキルカードを一つにまとめたいんだけど、いいかな?」

「多すぎて確認してねーし、いいぜ」

「みんなで使えるようにするんだね」


 

 管理するための箱を用意して、そこに所持しているスキルカードをぶちまける。マジックポーチを逆さまにして一気にダバダバとね。それでもかなり時間がかかるけど。カナタとショーも同じように自分達で管理してるマジックバッグの中に入ってるスキルカードだけをいれていく。

 


「箱に表示されてるカードの枚数がすごいことになってる……」

「ダンジョンで神具級だと一気に十枚とかでてくるからねー、仕方ないねー」


 

 六桁まではいかなかったけど、この家に住んでる人たちだけで使うと考えたらすごい枚数だ。全部使い切るわけじゃないけど、これならいいスキル作れるかな。



#####


改めて、あけましておめでとうございます!

………三回連続休んでしまい、申し訳ありませんでしたっ。原稿の、締め切りが……締め切りがもうとっくに過ぎてたのに……まだっ……出してなかったからっ……こっちやる暇……なかったんです……!

本当にすいませんでした。

これからまたLevelmaker隔日投稿+元小石週一投稿しますのでよろしくお願いします。


それと最近、今まで見なかった本屋でもLevelmakerを見かけるようになりました。とっても嬉しいです。思っているよりも購入していただいてるようで感謝の限りです。

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