第108話 狂喜乱舞のレベル上げ

 

 ・レベル上げ開始2日目。


 前日の夜、もっと装飾品を増やせば効率が上がることに気づき、腕や脚に巻くベルトみたいになのを追加で作成。

 これで、俺のSのステータスは30倍となっている。


 3分半で一周できる。この調子でいけば、580週なんてもんじゃない。1650週はできる。


 楽しくて仕方がない。

 ミカは可愛いし、俺(アリム)も可愛い。俺(有夢)は幸せ者だね。



 ・レベル上げ3日目


 今あるSKP、29400を全て素早さに注ぎ込んだ(既にもう一回レベルMAXに到達している)

 これでSは合計43400。30倍すると、1302000。

 トズマホ曰く、ステータス100で常人(地球人あるいはレベル0)の二人分、200で3人分でるらしいから、俺は今、全速力で普通の人1万3千2十人分の速さが出るのだとか。マッハ42.5だって。 

 さらに、このダンジョンを普通のスピードでクリアするとすると、3時間はかかるらしい。トズマホの計算だから正確なはず。


 するとこのダンジョン、俺は0.8秒で一周できる計算になる。


 怖っ……。とりあえず、1分にとどめておこう。俺は文系なのに、やたらと計算が多いなぁ…。

 全部トズマホに任せてるから問題無いけど。



 ・レベル上げ4日目


 1時間で50週以上できるようになってからがすごい。

 このままでは、俺は4000週してしまう。別にいいんだけどね。


 でも最近、ゾーンを使っても自分の身体が速すぎてジェットコースターとか乗ってる気分。

 まぁ、気分が悪くなったらグレートポーション飲めばいいから問題ない。


 本当にミカは俺の癒しだ。



 ・レベル上げ5日目


 気分が悪かったからか、少しミカにキツくあたってしまった。俺は猛烈に自分を責める。

 

 少しミカが涙目だった気がする。俺は反省の意も込め、昨日より2時間多く一緒に居た。


 『お詫びにキスして』なんて言って、ほっぺた突き出すもんだから、おデコにしといた。我ながらリア充だと思う。

 デートの時はミカに好きなことさせてやろう。


 この日の夕飯はステーキだった。



 ・レベル上げ6日目


 前日、多めに休んだためか気分がよかった。

 まぁ、それ以外に特に変わったことはなかったかな?

 いや、ミカと一緒に数日ぶりにダンジョンに潜ったね。そのくらいかな。



 ・レベル上げ最終日。今日。


 この日は午後6時まで通常通りレベル上げ。でも気痛剣じゃなくて、すべての吸魔剣でなるべく切り刻むようにして倒していく。

 吸魔剣の強さを少しでも上げるためだ。


 ミカにも頼んで、吸魔剣に4000ほどMPを注ぎこんで貰った。俺も吸魔剣に8000程MPを与えた。


 一振り一振りがすごい威力。ついに、何の技も使わずにフォレストタートル劣化種を一撃で倒してしまった。


 そうして、ダンジョンを周回すること数時間。午後6時になった。


 俺はミカを呼び、ミッションの部屋で伝説級をとり、鍵の箱を手に入れる。


 俺はボスがいるであろう巨大な門に向かって鍵の箱をかざした。


 すると、門が怪しく光だし、だんだんと自動で開いていく。

 俺ら二人はその奥へと入っていった。



 そこにいたのは大きな竜。


 トズマホによれば [ローズキングドラゴン] という種類のドラゴンらしく、様々な赤や白の色の薔薇のような鱗が身体中のあちこちにある、黒いドラゴンらしいんだけど……。


 そいつの薔薇の鱗は全て金色。

 さしずめ[ゴールドローズキングドラゴン]と言ったところか。なげぇ。


 完全に亜種だろこいつ。最初から最後までこのダンジョンは普通種が居なかったな。

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