第5話ご対面らしい

(そのエバンス帝国なんだがまあ行けばわかるんだが最低でな)

(最低?)

(そう。他国民を、人間として扱わない。いうなればエバンス帝国主義ってことになるかな)

(うわーそんなところ行きたくねー)

(それは無理な話だ。こちらからはどうすることも出来ん)

(そうでしたね。約立たずの自称神様)

(むっ!その言い方はひどいぞ。私だってこんなとはしたくない。だがこちらからは止められないんだ!・・・・・無力な私を許してくれ)

(えっイヤ、あの、はい)

(とっとりあえずそういう国に呼ばれている)

(はい)

(それで恐らくは「勇者様!お願いです!魔王を倒してください!」とか言われるだろうが信じてはダメだ)

(魔王はいないんですか?)

(いや、いる。だが何もしていない。配下の者達もな。)

(なるほど、つまり戦争の道具にされるんですね。騙されると。)

(そういう事だ。飲み込みが早くて助かる。

もうひとりに話しても理解されなかっただろう)

(そりゃそうだよ、あいつは異世界召喚ファンタジー何て読まないから。むしろ夢って決めつけてあばれまわる未来が見えるよ)

(そっそうか、まあそんな訳だ。それを言いたかったんだ)

(へ?それだけ?)

(ああそうだぞ?お前達に危険が及ぶかもしれなかったからここに呼んだだけだ)

(なんかやって欲しいこととかあったんじゃないの?邪神倒してくれとか)

(いやいやそんなことは無い、私から言うことは好きに生きろという事だ。冒険者になるもよし、国に使えるのもよし、勧めはしないが召喚した国に報復するのもよし。好きなように生きろ。それにお前の言う邪神何てもう何千年も前に封印されてるから大丈夫だ)

(そうなんですかってあれ、体が光ってる?)

(そろそろ時間だな。さらばだ、召喚されしものよ)

(えーこれだけ?。まあいいか、ありがとうございました。じゃあね、神様(仮))

そうしてその世界から僕は消えた

最後に神様が(カッコ仮いうなー!)と叫んだ気がしたが気のせいだろう

─────────────────────

気がついたら神殿みたいな場所にいて数人の人が僕らを見ていた。

遥香は僕の後にいた、眠っているみたいだ。

よしよし遥香に見られないならこいつらに対して好きに命令こうしょうができるね

僕らの自由のために頑張りますか、遥香を戦争の道具になんかにさせないためにもね。


「お願いします、勇者様。この国をお救い下さい!」

「丁重にお断りさせて頂きます」

「はい、そうです。魔王をってええ!いまなんて?」

「断るって言ったんですけど聞こえなかったのかな?お嬢ちゃん、それとも見かけによらずボケてるのかな?」

「失礼な!私はまだ16歳です!それに失礼ですよ!私はマリア・アル・エバンス、この国の王女です!分前なさい!」

「じゃあお嬢ちゃん、君が僕らを召喚したのかい?」

「ええそうですってだからお嬢ちゃんじゃなくてマリア様と呼べと言ってるでしょう!」

「はいはい、マリア様(笑)マリア様(笑)」

「なんとなく気になりますが、いいでしょう。では勇者様、こちらの腕輪をお贈りします。友好の証です。ぜひお付けください」

「友好の証ね。つまり僕らと敵対するつもりは無いと?」

「はい、こちらから呼んで何ですが歓迎いたします」

「どうしても着けなきゃダメ?」

「はい、こちらの腕輪はこの国の魔導師たちが半年かけて作ったものであり、勇者様の身分を証明するための物です」

「身分ね」


友好の証……ね、歓迎します……ね、ちょっと白々しすぎるかな

僕には友好の証になんて全く見えないんだけどね。

この贈られた腕輪、スキルで確認するとこんな感じになってます。


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奴隷の腕輪(特別)

隷属の魔法の効果がある腕輪

ある魔導師たちが半年かけて作った呪いの腕輪。

着けてから一番最初に魔力を流した者を主人とする。

効果

・主人に対する敵対行為全面禁止

・自傷行為全面禁止

・主人の命令は絶対遵守

以上の命令が守られない場合、主人の任意で気にならないくらいの痛みから激痛をあたえることが出来る。殺すことも可能。

命令が守られている場合でも同じことが出来る。


主人(無し)

奴隷(無し)


─────────────────────


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