第62話 同志 04


    ◆




「……ふう」


 コンテニューは部屋を出た直後に溜め息を吐く。


「悪者ぶるってのも久しぶり過ぎて、全然余裕がなかったね」


 独り言は誰が聞いている訳でもない。

 それでも漏らさずにはいられなかった。


「……どうでもいいや、本当に」


 先に言ったことは本当に実行する。

 但し、時期はいつからかは自分が指示する。

 早すぎても駄目だし、遅すぎても駄目。

 憎いアリエッタが崩壊するタイミングで行うことに意義がある。


「それよりも、ここまで一致するとはね。……流石にしなくちゃ駄目、か」


 んー、と伸びをしながら彼は歩いていく。


「準備しなくちゃな……色々と」


 とある目的のため、胸の中で静かな闘志を燃やしながら。

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