結果、作戦会議中に杏樹さんに見つかりました。 以下、その時のやり取りをノータイムでお送りします。
[トト]「まずはポイントの策定だ。女子更衣室は建物の二階にある。窓は学園裏に向けて設置されていて、軽く木登りをすれば肉眼での目視が可能だと思われる」
[ミツ]「それ、見つかるリスクも高まるだろ。もっと距離を稼いで、双眼鏡を使うのはどうだ? 二階程の高さの建物は幾らでもあるし、向こうもわざわざ機材を使って警戒をしようだなんて考えないだろ」
[トモ]「外から覗くのはちょっと手間が掛かりそうだね。そもそもカーテンを閉められたらアウトだろうし」
[フク]「もっふん。移動は面倒なんだな」
[トト]「予め、室内に身を潜めておくとかは? 使われていないロッカーの中とかなら、安全だと思うんだけど?」
[ミツ]「たまらず俺が発狂してアウト」
[フク]「不測の事態で見つかったら逃げる事もままならないんだな」
[トモ]「……いや、良いかも知れない」
[ミツ]「共倒れ希望は勘弁願えるだろうか」
[トモ]「違う違う。身を潜めるのはロッカーじゃない。天井裏だよ」
[ミツ]「換気口か」
[トト]「それだ!」
[フク]「て、天井が抜けたら即御用なんだな」
[トト]「そうならないように、予め移動を済ませて置くんだ。最悪の場合、ふくちゃんはお留守番で」
[ミツ]「おい。それが許されるなら最初から俺を巻き込むな」
[トモ]「早い段階で天井裏への侵入経路を調べないとね」
[ミツ]「おい、話を聞け」
[トト]「よし、野郎ども。そうと決まれば早速二階に移動するぜ」
[モン]「そうね。すぐにでもここを離れたほうが良いと思うわ」
[ミツ]「おい、俺の話……をん?」
[モン]「ええ、聞かせて頂戴。貴方達は何をしようと企んでいるのかしら?」
[トト]「何を今更確認してんだ。俺達はこれから覗きという名の――あ、あ、あ、杏樹ちゃん!? いつからそこに!?」
[モン]「『まずはポイントの策定だ』辺りからかしらね。それで、私の質問に答えて貰う前に、まずは移動が先よ」
※ミツ=俺 トト=トト トモ=友近 フク=ふくちゃん モン=もんじゅもんじゅ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます