第十五話・浅葱の思い出~僕は君の兄貴分である事を誇りに思うよ~
「え、
驚いた。
「ん~、ないなあ」
「おにい、あれは?
「あれはちょっと違うんじゃないか?」
なんだ、良かった。ちゃんと友達はいるようだ。
「友達はいるんだね。なら、どうして遊ばないんだ?」
「だって、そんな暇ないから」
どうゆう事だ?中学生で遊ぶ余裕が全くないなんて異常だ。
「
「え?いいけど」
それを見た。そうか、これか。これが原因だ。こんな、こんな事を毎日していたのか?しかも、合間が空いたら、さらに訓練をしているという。遊ぶどころか、普通はまともに生活が送れない。この子は、まだ中学生だぞ。どうしてここまでやらなくてはならない?
「どうして?どうしてこれを続けていられるんだ?何が
「
昔、言った…?
さらに昔に遡る。十年前、母親の遺体の前に立ち尽くしていた
「
僕も見るのが辛かった。生前、優しくてかっこ良かった
「その手をどけて、
そう言って、
「お母様が言われた通り、僕は妹を、家族を、国を、守れる男になります。なってみせます!」
あの時から
ずっとずっと、
「あの~、この作戦には、何か名前がないのですか?名称がないと、少し不便に感じますが」
軍の者の一人が質問をする。よしビシッと言ってやれ
「え⁉あ、作戦名称?作戦名称かあ…う~ん…あ、ス、
会議室の時が止まる。忘れていた、
「う、あ、
「日本書紀の一文に『
「え、うん、じゃあそれで!」
まったく…まだまだ
会議終了後、
「すいません、先程の会議でお願いした通り…」
「移動ルートを自動で航行出来るようにすれば良いんじゃろ?もう、マクロを組んでいる最中じゃ」
「それと…」
「背面ブースターのコントロールと、例の仕掛けを
流石二十四年のベテランである。仕事が早い。
「あの…
「言ったじゃろ、役に立ててくれと。何も気にする必要はないんじゃ」
「ですが、会議の終盤で決めたあの作戦は…」
「あれでいいんじゃ。あれが一番皆が生き残れる方法じゃ」
「お心遣い感謝します」
「お、いたいた。おーい!
「おう、会議はなかなか魅せてくれたな!確かに好きに意見しろって言ったが、まさか初っ端からかましてくるとは思わなかったぞ!」
「すいません、
「それで良いんだよ。その為に言ったんだから」
「はい、ありがとうございます!」
本当にありがたい。こんな俺でもやっていけるのは、
さて、
「
「ああ、そうだった。お前に全部隊の指揮権を譲渡したからよろしくな」
「はい?」
首を傾げる。どういう事だ?話が飲み込めない。
「だからお前が指揮を執れっていってんだよ」
シキヲトレ…しきをとれ…指揮を執れ…!
「指揮は
「今回の作戦、後半タイミングが重要になってくるだろ。私より、この作戦を立てたお前の方が上手くやれるだろからな」
「皆が納得しませんよ!」
「いや、そんな事はない。僕も
いつの間にか俺の後ろに立っていた
「いや、でも!」
「わしもそう思うのう」
いつの間にか俺の横にいた
「えっと、あの…」
「私もそう思いますよ」
いつの間にかにすぐそこにいた
「ちょ、ちょっと…?」
「私もそう思いますな」
いつの前にか俺の前の方に立っていた総司令が頷く。というか、なんでみんな気配を消すの⁉忍者なの⁉
「俺もそう思うぜ!」
いつの間にかにいたつるっぱげのマッチョなおっさんが頷く。って誰だよ⁉
「ま、そう言う訳だ。頼んだぞ」
もう、断れないようだ。こうして、俺は全部隊の指揮を任された。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます