　どかん、と宇宙ができた。

　ビッグバンだ。

「おまえたちに存在する価値などない。死んでしまえ」

　と、ビッグバンがいう。

「何をする」

　と、宇宙が答える。

「抵抗しても無駄だ。おまえたちは生まれた時から死ぬことが決まっていたのだ」

　と、ビッグバンがいう。

「くそう。おれたちは騙されていたのか」

　と、宇宙が答える。

「やっと気づいたか。ビッグバンはすべてを滅ぼす時間の終わり。おまえたちを創造したのは実はビッグクランチなのだということに」

　と、ビッグバンがいう。

「バカな」

　と、宇宙が答える。

「ははははははっ、滅びよ。愚かな宇宙よ」

　と、ビッグバンがいう。

「そうはさせるかー」

　と、ビッグクランチがやってきた。

　説明しよう。この宇宙はビッグクランチから生まれた。この宇宙は生まれた時から究極の文明を持っていたのだ。しかし、そこに文明を退廃させ、時間を逆行させる悪魔ビッグバンが現われたのだ。我々は今、時間を逆行しているのだあ。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい