2.物語 ❶

あるところに1人の少年がいた。


あるところに1人の少女がいた。


彼らは出会った。大きな桜の木の下で。


彼女は、誰とも遊ばず、近くの椅子に腰かけ、本を読んでいた。


少年は彼女のことが気になって仕方がなかった。


「ねぇ。一緒に遊ばない?」


「…いい。」


「なんで?一緒に遊ぶの楽しいよ?」


「…男の子…怖いから…」


「怖くないよ?俺、男だけど、君に何もしないよ?」


「…怖いの…。」


「じゃあ、僕が君を守ってあげる!」


「?!…どうやって…?」


「え?…えっとねぇ…。ずっとそばにいて、一緒に遊んだりする!

君といるときは、離れない!これだったら、守ってあげられる!」


「…私…一緒にいても楽しくないよ?」


「大丈夫!僕が君と一緒にいたいだけだから!」


「え?」


「え?あ!ごめん!!なんかすごいこと言ったね…////」


「…っぷ。あはは。」


「!?」


少女の笑った顔はとてもきれいで、可愛かった。


少年は思った。この子を守りたいと。


「私なんかで本当にいいの?」


「君がいいんだ!絶対に守って見せる!

一緒にあそぼ!」


「うん!!」


少年と少女は一緒にいるようになった。


これが、2人の出会いだった…。

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記憶のかなたで  @monyo116

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