僕が、飛び降りた先。

Chloe

第1話

ある夏、僕は、刺激ほしさに屋上を飛び降りた。

きっと、これで、この世界とおさらばできると思ったのだろう。

しかし、痛みはこない。気になって目を開けるとそこは、草むらの上だった。


「ここは…?」


立ち上がり、キョロキョロと見渡す。


「確か、僕は、屋上から飛び降りたはず…」


頭を抱えながら、歩き出す裕大。


不意に風が吹く。


「わっ…!」


雲が晴れた景色に驚く。


「何…ここ…」


その景色は、見たこともない建物や生き物がいた。


(異世界…??これは、夢なのかな…)


「ねぇ…君、大丈夫??」


(え…僕に一体何があったの…屋上から飛び降りたよね?!え…え…?!)


「ねぇ!聞いてる!?」


「ふぁい!?」


「君、大丈夫?さっきから、様子がおかしいけど…」


「だ、大丈夫です…!!」


「じゃあ、いいけど…」


「あ、あの!ここは、一体何処なんでしょうか…」


「ここは、アペラシオンだよ、君、名前は?」


「ぼ、僕は、裕大!深夜裕大です!」


「ユウタ?変わった名前だね…私は、クルハ・ローラよ、クルハでいいわ。」


「は、はい!」


「ユウタは、どこに住んでるの?」


「え、えーと…実は…」


今の現状をクルハに話した。


「ふーん…つまりは、ここの住人ではないってことでいいの?」


「はい…」


「私の家にくる?」


「え…いいんですか??」


「ええ、いいわよ!」


「ありがとうございます!」


「あと、その敬語やめてもらっていい??堅苦しいの嫌いなのよ…」


「わかり…わかった!」


「よし!じゃあ、行こっか!」


僕は、クルハさんの家に行くことになった。

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