0301から0400まで

Num.0301 ID0491

そこにあったのは好奇心だとしても出した答えは裏切りでしかなかった。それは一方的な約束だったのかもしれない。しかし受け取った事実は変わらず拒否しなかった事実も変わらない。彼女へのその想いが好奇心を封じ込めた時に玉手箱の中に真に何が入っていたか気付けたものを……。


Num.0302 ID0492

それは彼方より来た何か。ただひたすらの善意により奉仕し見返りを求めない。何もかもを自らに捧げる愛の猛毒。それは自らにそんな価値を見出だせない彼にとってはとてつもない負担。これ程に愛される存在ではないのだという痛み。それに耐え切れなくなった日。鶴は飛び立った……。


Num.0303 ID0493

これはヴァンパイアを倒す事に生涯を捧げてきた私が創り上げた最期の抵抗。人を超える力を有した脅威を打ち祓う為に何もかもを試し行使してきた。そこに悲劇があったとしても全ては人類の未来を守る為。ここに残す私の叡智が彼等を深き眠りに就かせる事を願い……この銀歯を託す。


Num.0304 ID0494

この恋が叶うようにと。毎日お星様に祈ってる。机の上には指輪。付されているのは貴方の大好きな猫の眼球。その横にある便箋。貴方への想いが書かれてる。毎日毎日書き込んで。書き始めた頃の文字は黒くなった。今日も想いを赤で書き込む。指先で文字をなぞり。貴方への想いを辿る。


Num.0305 ID0495

私達は悪意を書く。それは主人公を打ちのめす為や戦いを書く為やそれそのものの性質を書きたいから等様々。しかし悪意が増せば増す程に書き切るのは困難になる。理由は辛いから。苦しいから。面倒だから。頭やら心が痛くなるから。だから現実に超えられると何重にも打ちのめされる。


Num.0306 ID0496

本日正午過ぎ甲子園出場中の某高校野球部監督のエヌ氏が警察に連行されました。エヌ氏には投手の肩が壊れるの分かっていながら連投させた業務上過失傷害罪の疑いがかけられており近く逮捕される見込みです。なお他にも死球を受ける可能性がありながら打席に立たせた疑いもあり……。


Num.0307 ID0497

この空が作り物だと知ったのは何時だったか。そんな事はもう憶えてないけれど僕等はこの空の下で生きてきた。本物の空が見たいなんて思った事もあったけれどそれはきっとできない夢なんだろう。心の在り方次第だと誰かが言った。だとしたら僕に見えている偽物の空こそ本物の空なんだろう。


Num.0308 ID0498

「凍らしたバナナで撲殺してその後バナナを食べてしまえば凶器が見つからないぜ」「ついでに被害者も食べちゃえば死体も残らずお腹もいっぱいだね」「更には自分も食べちゃえば加害者も動機も胃もなくなるからムカつきもなくなるね」「後はこれを見ている君を食べ……不味そうだな」


Num.0309 ID0499

「この想いを持ったのはいつからだったか。最初にその姿を見た時にはよだれを垂らしそうになった。駄々をこねて不貞腐れて泣いて手伝いをしてようやく目の前に現れたそれはみすぼらしかった。あのサンプルのようなパフェにずっと憧れてきたんだよ。だから部屋の中にも」「はよその溢れたゴミ箱片せ」


Num.0310 ID0500

「ちと尋ねるが趣味の欄にあるらっきょうの皮を剥くというのは流行っているのかね?」「若者の3人に1人は毎晩やってます」「楽しいのかね?」「浮世を忘れる程です」「たまねぎではダメなのかね?」「昔はたまねぎが主流だったらしいですが今は」「たまねぎではダメなのかね……」


Num.0311 ID0501

「もし無人島にひとつだけ持っていけるとしたらどうする?」「なんでもいいの?」「持っていけるものならいいよ」「背負えなくてもいい?」「んーまあ持っていけるなら」「今は持っていないものでもいいの?」「まあいいよ」「それならその時こそ人の心を持って行く事にしようかな」


Num.0312 ID0502

「この扉を開ける事が正しいのか否かは分からない。きっと名だたる英雄もこんな気持ちだったのだろう。その行いがもたらすもの。あらゆる結果を直視し受け入れる事。覚悟こそを唯一の灯火としてこの看過できぬ未熟を笑おう」「だからコインロッカーなんて置きたくなかったんだよ」


Num.0313 ID0503

顔も体つきも同じ。いつもいつも間違われあろう事か外れの方と揶揄される。そんな人生から逃げたのに追いかけてきた。そこで僕は嘘を吐く。仕事仲間に嫌われる為。そして僕はある日の仕事を片割れに任せこの地を去る。遠くに聞こえた「狼がきたぞ!」と叫ぶ声。そして悲鳴と断末魔。


Num.0314 ID0504

求められた1はこの世界にはないと解っていたがそれでもそうなろうとした。しかし苛烈で残酷な要求はこの手を止め眼を奪う。耐えられない追い付けない敵わない。いつしか無慈悲を呪い諦めを手にして気付く。怠ったのだと。怠けても許してくれる人が欲しかった訳ではないというのに。


Num.0315 ID0505

かつて悲嘆の王は言った。赦しが欲しいのなら恋ではなく神に求めよ。恋は人を介在しその赦しは他者に依る。しかし己が祭壇に捧げた祈りはただ中空を彷徨うのみ。答えぬ神に裏切りを宣告し気付くのは恋とて同じ事。望まぬ答えに憤り他者を憎むなら神を憎め。そして赦しを知るがいい。


Num.0316 ID0506

一日に一度、私の前を紐が通過していく。その紐は空から垂らされているのだけれど上を見ても紐はどこからか霞んで見えなくなる。視認できない程の高度から垂れ下がっているのだが紐を垂らしている存在が見えない訳ではない。いつかこの紐に飛び付いて一日で地球を一周しようと思う。


Num.0317 ID0507

それは大きな飛行機の形をした発電所。一年中空を飛び回りプロペラを回して発電する。原理は風力発電と大差ない。だが地上に置かれたプロペラは風を待つのに対してこちらの発電所では空を動き回り自らプロペラを回す。月から垂らされた紐に引っ張られて今日も一定の電力を発電中。


Num.0318 ID0508

この顔文字というものを人の顔に見たり縦書きのWXYが女性の裸体に見えたりと人の脳は入り込んできたものに対して実物と違うものでも記憶を引き出し近しいものを連想する事ができる。そしてその力は必ずしも近しいとは言えないものまで及ぶ。これが人の能力でありカニカマは蟹だ。


Num.0319 ID0509

ねえ。これ蓋が開かないんだけどどうしたらいいの。待てばその内開きやすくなるの。待つのヤなんだけど。これ使うの。どうやって。つーかやって。隙間に入れんのね。後はネジを回す。おお開いた。んでこれをスプーンですくって食べんのね。あんがと。んっ。なんかこれこっち見てる。


Num.0320 ID0510

作品が好きでも作者の人格まで肯定する必要はない。好きな野球選手がいてもその選手の野球以外の人生、思想まで称賛するかは別問題。なのに何故か人格まで求められる。全てに於いて無思慮で褒められる存在を求めている。宗教を嘲笑する者が信仰を神ではなく人に求めている人柱信仰。


Num.0321 ID0512

山崎「犬がどこもイヌー」石川「……」中村「ドッグで修理中だ」内村「お前のイヌ間に直したよ」石川「ニャンとワンダフルな仕事ぶり」中村「もうドッグファイトすんな」内村「ワーンワーン泣いてネコんでりゃいいとかどうよ?」石川「ワンこソバ食べたい」山崎「ごめんよぅ……」


Num.0322 ID0514

この手から滑り落ち転がっていった。追い掛ける追い掛ける。思えば私の人生はこんな事ばかり。不注意だと言われればそれまでだが改めても改めてもいつの間にかこうなる。大切なものはいつもこの手から滑り落ちた。金も女も誇りも権利も。そして今日もまた私はおむすびを失うのか。


Num.0323 ID0516

山崎「心理テストー」中村「ほい」山崎「貴方は森を歩いています」中村「すると一本の川が流れていました」山崎「え」内村「川の向かいに老婆がいます」山崎「あ」石川「老婆は屈んでいます」中村「さて」内村「その鎌を持った老婆は貴方の」石川「お祖父さんですね?」山崎「はい」


Num.0324 ID0519

他人様に誇れる事などないから。教えられる事がないから。新しい世界を作って自分で言葉を作ってそれを使う。外の世界にはそれを指し示す言葉が既にあるのに。その言葉も外の世界の言葉を少し変えただけのものなのに。それを新しく入ってくる者に教えたり馬鹿にしたり。楽しそう。


Num.0325 ID0520

悲しいかな生まれて来た時には既に世界には決まりがあった。それも自分と同じ……ただ生まれたのが先だっただけの先達が決めたものだった。だから新しく作られた世界で誰よりも先達になる事にした。だが先達になっても敬われる事はなく煙たがれるだけだった。そして最期には焼けた。


Num.0326 ID0521

山崎「暑いですね。こう暑いと12月には60度超えますね」石川「そだね」中村「となると今から対策しないと間に合わないな」内村「冬ごもりするしかないね」石川「長期休暇を申請しとこう」中村「食糧も買いこまないと」内村「これオススメのドラマ」山崎「こもりませんから!」


Num.0327 ID0522

山崎「スマイルひとつください」中村「ロットで受けてるからひとつじゃ無理」内村「オーダーメイドだと高くなるよ?」石川「欲しけりゃ自作したらいんじゃね?」中村「自作だと見映え悪いの多いよな」内村「ネットだと粗悪品多いから気を付けてね」山崎「ニヤニヤがみっつきた……」


Num.0328 ID0523

山崎「僕のプリン知りません?」中村「食べてたよ」山崎「誰がですか?」中村「いや、お前が」山崎「いつの話ですか?」中村「今日の昼」山崎「食べてませんよ」内村「中村さん。あの山崎はこの山崎じゃないですよ」中村「あっ」山崎「……どういう」石川「プリン買いに行こうぜ!」


Num.0329 ID0524

山崎「布団が吹っ飛んだー」中村「救急車だ! 早く呼べ!」内村「確りしろ!」中村「まずい! 心臓が動いてないぞ!」内村「山崎! AEDを探してくれ!」山崎「えっあ……」石川「心臓マッサージを」中村「死ぬなーふとーん!」山崎「今のは駄洒落……」中村「冗談で殺すなよ」


Num.0330 ID0525

山崎「朝は4本足、昼は2本足、夜は3本足の生き物なーんだ?」石川「パルチアセカ」内村「パルチアセカー」中村「パルチャセカ」山崎「何ですかそれ?」中村「その問題を解いたオイディプスの子」内村「スフィンクスの呪いでそうなったんだっけ」山崎「へー」石川「嘘だけどね」


Num.0331 ID0526

衣服が他人様に与える印象は良く御存知でしょう。ですが同時に衣服は着る人にも影響を与えるのです。私達は服に袖を通す事によりその服の持つ印象を受け入れ背負い自らを律し襟を正す事ができるのです。だからお巡りさん! その制服を貸してください! ちょっとでいいですから!


Num.0332 ID0527

彼の言う事は最もかもしれない。確かに制服を着れば私は警察官。常に他人に見られその行動は恥を晒すものであってはならない。そしてこれが制服の持つ規律を守らせる力なのであれば制服を貸す事で彼を正す事ができるのかもしれないが。「印象を気にするならまずパンツを穿きなさい」


Num.0333 ID0528

だってさっき言ったじゃん。自分の欲望の為に他人が犠牲になったって構わないって。だから私の欲望の為にお前が犠牲になるだけの事じゃん。私は他人を痛め付けて焼くのが大好きなんだけどさ。その為に他人を犠牲にするのはどうかと思ってたけど良かったよ。お前みたいなのがいて。


Num.0334 ID0529

お前ってさ。俺が何か問題起こした時にインタビューで中学生時代ああだったこうだったって言う役目の人じゃん。お前からしてみたら全国区デビューの時に少しでもアピールできるように情報を集めているんだろうけどさ。このまま行くとせっかくのチャンスにお前いないぜ? この世に。


Num.0335 ID0530

アフターグローからデイブレイクの間に。光の届かない世界が訪れる。僅かな残光さえ夜に溶けて消え。後には何も残らない。それでも世界から光が消える事はない。世界は自ら輝く事ができる。それは世界中に散らばったヒトの放つ生命の光。照らされているのではない。輝いているのだ。


Num.0336 ID0532

山崎「ちくわの考察ー」中村「ほう」山崎「まず」内村「チーズは入れないでね」山崎「それもうあります」石川「おおアメリカ大陸が」山崎「そんなベタな」石川「ちくわに吸われ……ベタ?」内村「あー、3日に1回は吸われちゃうもんね」中村「旨かった?」山崎「僕は食べてません」


Num.0337 ID0534

山崎「空から降ってくる甘いものってなーんだ?」中村「パンナコッタ!」山崎「えっ?」内村「いわし!」山崎「違います違います」石川「メリーポピンズおじさん!」山崎「甘いものですってば」石川「傘で空を飛べると思ってる時点で充分甘いだろ」山崎「そういう事じゃないです!」


Num.0338 ID0535

神がどこにいるのか。と問い掛けた時に出る答えは少なくとも問い掛けた者は自らの中に神の存在を感じてはいないのだろうという事である。だが神が人の外に存在したらそれは距離という差を生みそれは神が望まずとも人の心にわだかまりを生む。神の存在が差別を生む事を拒否したのだ。


Num.0339 ID0536

もし世界中をくまなく探した時に神が見つかったとしたら自分の近くにいてくれない事実が心を遠ざける理由になり得る。遠く離れた心を繋ぎ止めておく事は至難でありその揺らぎに耐える事は神話の英雄ですら困難を極めた。自らの心に繋ぐ天使のような何かを必要とし、語らずとも側にいてほしいのだ。だから私はここにいる。


Num.0340 ID0537

運命などというものがあるのだとしたらそれはただひたすらに人を跪かせようとするだけのものである。受け入れようと拒否しようとそれはひとつの結論だけを提供する。それがあらかじめ決まっていようと結果論からの語りだとしてもこの身に受けた事実は変わらない。もう過ぎ去ったのだから。


Num.0341 ID0538

山崎「マッチ棒で城を作りました」中村「小石と粘土で石垣を作ってやろう」内村「堀も作るか」石川「侍もいるよね。チョコエッグのフィギュアでいい?」中村「やったじゃん殿様。家来ができたぜ」内村「住んでね初代城主の山崎将軍」石川「引っ越し業者どこにする?」山崎「無茶な」


Num.0342 ID0539

山崎「天気予報では明日、雨らしいですよ」中村「山崎予報では明日、トイレに25回も行くらしいぞ」山崎「なんですかその予報は」内村「テレビでやってたね」山崎「テレビ!?」石川「山崎予報士の多村さんが山崎図を使って説明してたよ」山崎「図!?」中村「あれ記号解り辛いな」


Num.0343 ID0540

山崎「海行きたいですねー」中村「あーマリアナ海溝とか」山崎「なんで僕そんな深いところに行きたがってるんですか」内村「潜水5000メートルの世界記録保持者じゃん」山崎「そんな訳ないでしょ!」石川「でも出身が竜宮って」山崎「僕は鯛やヒラメと舞い踊ったりしてないです」


Num.0344 ID0541

山崎「雨合羽って便利ですよね」中村「だからって台風の日に透け透けの雨合羽一枚で外出んな」山崎「しませんよ!」内村「人いない時選ぶとか見せたいのか見せたくないのか」山崎「どっちでもないです!」石川「なら大自然のパワーを感じる的なアレか」山崎「どれですかそれは!?」


Num.0345 ID0542

山崎「ラジオの電波がどうにも」中村「ループアンテナ作る?」山崎「なんです?」中村「電波増幅器」山崎「どうやってです?」中村「頭に銅線を巻く」内村「銅線をコンセントに差す」石川「電気的に増幅したテレパシーで注文する」山崎「誰が受け取ってくれるんですか、それは?」


Num.0346 ID0543

山崎「四駆っていいですよね」中村「デパートの屋上にあるゾウの乗り物とか」山崎「それ四脚です」内村「タミヤの」山崎「乗れませんよ」石川「底につけて自走する靴っていうのが」山崎「ありませんよ!」中村「両足で八駆だな」山崎「こちらが四苦八苦ですよ」内村「……ごめんよ」


Num.0347 ID0544

山崎「にくきうってぷにぷにですよね」中村「どう反応しろと?」内村「つけて欲しいの?」中村「俺はお前の性具じゃねえよ」山崎「そんな事絶対頼みませんから」石川「グミあるけど触る?」中村「グミを掌に載せて……ほら、ぷにぷにしろよ」山崎「ぷにぷに」石川「すんのかよ」


Num.0348 ID0545

山崎「雪って儚いですよね」中村「自分の背丈以上に積もる猛吹雪に生き埋めにされた後でもその台詞が吐けるならその時は聞いてやる」山崎「人って儚いですよね」内村「自分の背丈以上にマッスルなマッチョの海に生き埋めにされた後でもその台詞が吐けるなら聞いてやる」山崎「むきゅう」


Num.0349 ID0546

山崎「膝まづいた神は♪ ただ言葉に焼かれ喘ぐ♪ 抉られた目から♪ 流るるは絶望の涙♪ 口に手を入れらっれ♪ 心臓を掴まれる♪ 握る握る握る握る苦悶を楽しむよおっにっ♪ 背中に刃を入れらっれっ♪ 塩を塗り込まれっるっ♪ 滴る血を汗を舐める悦楽の信徒たっちっ♪」


Num.0350 ID0547

山崎「鏡餅の上に載っているものってなーんだ?」中村「あの日、俺の家族は来年の為に庭で餅をついていたんだ」内村「そこにワゴン車が突っ込んできた」石川「アイツにはねられた父。アイツに刺された母。アイツはガソリンを撒き散らして火を点けてケタケタと笑い」山崎「みかんです」


Num.0351 ID0548

山崎「自転車っていいですよね」中村「東京大坂間を1時間で往復できるからな」山崎「できませんよ。どんなスピード出てるんですか」内村「材木加工したいのに電気が使えない時は便利」山崎「電動ノコギリじゃありませんよ」石川「かき氷を盛るのに」山崎「氷は削りま……盛る!?」


Num.0352 ID0549

伝える為の言葉を持っていない。その「感覚で解れ」や「専門まで全て学んでこい」という姿勢で臨んでいるくせに誰も解ってくれないという態度。それは解ってもらいたいのではなくただ黙って従って欲しいだけだ。そりゃそうだ。だって同志が欲しいんじゃなくて信者が欲しいんだもん。


Num.0353 ID0550

山崎「ちくわとちくわぶってどう違うんですか?」中村「まずヌンチャクにした時ちくわぶの方が外見の分、破壊力が高い」内村「ストローにする時ちくわの方がデコボコがない分、咥えやすい」石川「オフロードを走る時は溝の深いちくわぶタイヤが」山崎「へーまず材料が違うのかー」


Num.0354 ID0551

山崎「カレーの秘密って何ですか?」中村内村石川「……」山崎「えっ何この雰囲気」中村「お前にはまだ早い」内村「いや。もう尋ねられる程に成長したんだよ」中村「しかし」石川「不安な気持ちは解る。でもここは素直に成長を喜ぼう」中村「俺も老けたな……」山崎「カレー……」


Num.0355 ID0552

山崎「コップを口に密着させて中の空気を吸ってずらすと……頬っぺたにコップが!」中村「その方法でペットボトルのキャップを乳首に運べたら認めてやる」山崎「何故乳首」内村「絆創膏とかニプレスの代わりでしょ」石川「そういうイラストよくあるよねー」山崎「ありませんよ!?」


Num.0356 ID0554

山崎「このコーラもらっていいですか?」中村「それめんつゆ」山崎「おかしいなー炭酸が見えるんだけどなー」内村「炭酸水で割ってみた」山崎「何の為に?」石川「今ドンパッチを練り込んだソバ茹でてんだよ」山崎「もう、もらいますからね。ごくごく」内村「あー」山崎「ぶはっ!」


Num.0357 ID0556

山崎「缶けりで勝負です」中村「よし。お前はこの缶を蹴り飛ばせ!」山崎「これドラム缶……」内村「大丈夫。中身はちゃんと入ってるから」山崎「余計無理ですって!」石川「全力で蹴れ」山崎「足の骨が折れますよ」中村「でも中身は沢庵だよ?」山崎「えっと……だから何ですか?」


Num.0358 ID0557

山崎「今日もダメだった」中村「ラ・ル・ボル!」内村「ラ・ル・ボル!」山崎「何ですかその大合唱?」石川「うんざりだってさ」山崎「酷い!」中村「セ・ラ・ビィ!」内村「セ・ラ・ビィ!」山崎「今度は何ですか!」石川「人生なんてこんなもんだってさ」山崎「酷……くない!?」


Num.0359 ID0558

山崎「つぶあんとこしあんってどっちが好きですか?」中村「シュガーレス」内村「俺は皮だけがいい」石川「潰してないのも旨いよね」山崎「まず皮だけってなんですか」内村「焼き鳥の鶏皮みたいに皮だけのやつ」山崎「実はさっき小豆を茹でたんで用意できますけど」内村「ごめん嘘」


Num.0360 ID0559

山崎「走れメロスってどういう話ですか?」中村「足の悪いメロスをセリヌンティウスっていう友達が励ますんだけどメロスが歩くのを諦めちゃうんだよ。するとセリーヌが怒って」内村「馬鹿! メロスの意気地無し!」中村「って怒鳴って王様を殴っちゃうんだよ」山崎「いい迷惑!」中村「んでセリーヌは捕まっちゃうんだけど事情を聞いた王様がメロスに」石川「もしセリーヌを助けたければ3日以内に山と谷を越えた先にある村に行き妹の唾液がついた敷布を持ってこい、ただしその足でな」中村「って言うんだよ。んでメロスが走っておしまい」山崎「走れるのか!」


Num.0361 ID0560

山崎「人魚姫ってどういう話ですか?」中村「前作で村を滅ぼした人魚が数々の試練と仲間の死を乗り越え姫になるまでを描いた感動のサクセスストーリー」内村「蝋燭の赤は産まれてこられなかった赤ん坊の赤。身を引き裂かれる痛みを思い知れ!」石川「名台詞だよね」山崎「ホラー?」


Num.0362 ID0561

山崎「三角食べってありましたよね」中村「意外と難しいんだよな」内村「そうそう。口の中に全部入っちゃうものなら簡単だけどね」山崎「まあ一口で食べられるように分けられていれば楽ですよね」石川「壁蹴った時に思わず飲み込んじゃうんだよな」山崎「三角飛びしながら食うな!」


Num.0363 ID0562

山崎「フォークボールって何で落ちるんですか?」中村「あれはボールに空気の膜を与えて投げる魔球。スイングしたバットがその膜に触れるとボールが押されてバットを避ける。ボールを見えない寒天で包んだようなものだな」内村「結果落ちてるように見える」山崎「寒天魔球……?」


Num.0364 ID0563

山崎「左利きが有利な理由って何ですか?」中村「例えば右利きの投手が左肩を前にして投球すると反時計回りに体が動きコリオリズフォースを利用できるが左利きはこの力に抗うように投げなければならない。だがこれがいわゆる逆風の太刀になりレフトハンドソー」山崎「梨は旨いなぁ」


Num.0365 ID0564

山崎「50円玉ってどうして穴が空いてるんですか?」中村「あれはそう見えるだけで実際は空いてない」山崎「空いてますよ……ほら、爪楊枝が通過するじゃ」内村「ぎゃー!」山崎「何ですか!?」石川「酷い事をする」中村「これでまた50円玉が1枚死んだ」山崎「生きてたの?」


Num.0366 ID0565

山崎「ドーナツって何で穴が空いてるんですか?」中村「オデュッセウスが弓で貫いたから」山崎「は?」内村「彼が戦争から帰ってきた時に弓を射る場面があってそこで一直線に並べた穴のないドーナツを一本の矢が何十個も貫いていく。それを讃えドーナツには穴が」山崎「嘘ですよね」


Num.0367 ID0566

山崎「お休みの日は何してるんですか?」石川「暇してる」山崎「暇な時はどうしてるんですか?」石川「持て余してる」山崎「持て余したらどうするんですか?」石川「放っておく」山崎「放っておいたらどうにかなるんですか?」石川「時間だけが過ぎていく。そして結果、暇が潰れる」


Num.0368 ID0567

山崎「何度呼んでも店員が来ない時どうしたらいいんですか?」中村「ハイスコア更新する」山崎「は?」内村「一度呼んで来なければ10点」石川「同じ大きさの声でもう一度呼べば点数は倍。大きくすれば3倍。小さくすれば1.5倍」山崎「それで気は晴れるんですか?」中村「無理」


Num.0369 ID0568

山崎「緊張の糸の糸って具体的に何ですか?」中村「いつも思うがお前の質問にも問題ないか?」山崎「そんな事ないです」中村「あれは馬の尾から一本拝借した毛」山崎「毛?」内村「ポニーテールの毛だね」石川「そう言うと違う意味に聞こえるな」中村「抜いたら蹴られるだろうなあ」


Num.0370 ID0569

山崎「1トンの綿と1トンの鉛ではどちらが重いでしょーか?」中村「鉛」山崎「ぶー。正解は」中村「両方1トンだから同じってか」山崎「ならどうして鉛?」石川「綿は風に飛ばされるから」山崎「風はないです」中村「先に言えよ」内村「お前の想像の中の条件とかこっちは知らんよ」


Num.0371 ID0570

山崎「博士ー! この暑い暑い夏を来年から無くす方法を思い付きましたー!」中村「おう言ってみろ!」山崎「地面の下に空洞を作ってそこに冬の冷気を貯めておくんです! そして夏に開けて冷気を出すんです!」中村「なるほど! よし! なら穴を堀りに行くぞ!」山崎「嫌です!」


Num.0372 ID0571

山崎「コウノトリってどこから赤ちゃんを運んでくるんですか?」中村「キャベツ畑だっけかな」山崎「そのキャベツ畑ではキャベツは栽培されてるんですか?」内村「キャベツを丸ごと茹でたら茹で赤子ができたから食べたりしてるかもね」石川「ホビロンみたいなものか」山崎「グロい」


Num.0373 ID0572

山崎「きのこの山、たけのこの里に続く第三の土地ってどこですか?」中村「わけぎの沼」内村「つくしの谷」石川「きりかぶの林」山崎「そういえば切り株ってありましたね」中村「たべっこどうぶつの巣」内村「いばらの城」石川「なまこの海」中村「ほねの墓」山崎「ではこの辺で」


Num.0374 ID0573

山崎「カレーパンって何で揚げてるんですか?」中村「油」山崎「むー」中村「ごめん」内村「昔その土地じゃ有名な鼻摘み者がいてそいつは人の物でも奪って食べちゃう。しかもそいつはカレーが大好き。だけど揚げた物は嫌いだった」山崎「そこでカレーをパンで包んで揚げたんですね」


Num.0375 ID0574

コンビニのおにぎりに愛情が無いだって? それは君、命を捧げたくれた生命に対してあまりにも無礼なんじゃないかい? 君の愛を求める思いはいつからそんなに傲慢になったんだい? 目が合うだけで愛を感じていた勘違い坊やはどこへ行ってしまったのやら。目が醒めた? なるほど。


Num.0376 ID0575

山崎「鯉って滝を登ると竜になるんですか?」中村「鯉には鯉の意地がある。それを捨てたら最早鯉でも竜でもない。ただの雑魚」石川「絵の中の竜より鯉こくの方が旨い」山崎「目から鱗が剥げ落ちますね」中村「……鱗も落とした事だし捌くか」山崎「ぎゃー! 味噌で煮込まれるー!」


Num.0377 ID0576

山崎「ポン酢のポンって何ですか?」中村「狸の名前」内村「江戸時代に和尚が茶釜を買ったけど寺で箱を開けたら何故か鍋。その鍋を火にかけ具も煮えた。すだちを搾ると汁が鍋に。すると鍋が跳びはね目を押さえた狸に変身。その狸の名前がポンポコ茶釜」山崎「分福茶釜ですよね?」


Num.0378 ID0577

山崎「磁石って何でくっつくんですか?」中村「全てをひとつに統べる為、だっけ?」内村「膨張する宇宙の中で物質を離れ離れにさせずまた引き合う集合を創る為、全てを纏め全てを飲み込み全てになろうとするブラックホールからの使いとしての磁石は天使と」山崎「砂鉄がわさわさー」


Num.0379 ID0578

山崎「犬のお巡りさんはどうして仔猫を保護せずにワンワン困っているだけなんですか?」中村「新人なんじゃね?」内村「きっとこれは犬に見せ掛けた送り狼」石川「泣かれて人が集まると困るのか」内村「住所を聞いて自宅に侵入して……」山崎「侵入して?」内村「……掃除して帰る」


Num.0380 ID0579

山崎「美味しいオムライスの作り方を教えてください」中村「まずオム断ちする」内村「体内からオムライスに含まれるオムライムを全て排出してオムテストでオムゼロの状態になればオム断ち成功」石川「作る時はオム温度に注意してオム度計とオムイパンを」山崎「オムオムうるせー!」


Num.0381 ID0580

バレる嘘を吐くのが流行っているのだ。嘘吐きは泥棒の始まりなのだ。バレる泥棒をするのが流行るのだ。予告状から盗みに入る怪盗の誕生なのだ。今夜0時お宅のバーチャルボーイを盗みに参上つかまつるのだ。おおお……何て恐ろしいのだ……。愉快犯に盗まれ踏み壊されるのだ……。


Num.0382 ID0581

山崎「カレイとヒラメって何で似てるんですか?」中村「カレイは元々擬態が得意だったけどそれを見破るサメが登場。そのサメはヒラメを食べなかったからカレイはヒラメに姿を似せた。で、その内に元に戻る事を忘れる」山崎「元々はどんな姿だったんですか?」中村「シュークリーム」


Num.0383 ID0582

雨の中、道路に蝶を見付けた。その広げた羽根を折り畳めず雨に打たれひたすらに堪えていた。気が付いたらあった羽根。その恩恵は計り知れない。一方でそれを放棄する事は許されない。背を打つ雨に動きを封じられ這いつくばる。駆け抜けた子供に踏まれ蝶はやっと羽根から解放された。


Num.0384 ID0583

公園にサンドバッグを吊るしてみた。人がそれほど来る場所ではなかったが時々横を通る人が叩いていった。そこで金属バットを近くに転がしてみる。バットで叩く人は少ないようだ。どうやら手間があるとやりたくないらしい。数日観察したが飽きたので帰る。そろそろ臭いも立つ頃だろう。


Num.0385 ID0584

山崎「どうしてそんな事をしたんですか?」中村「そこに山があったから」内村「そこにサンドバッグがあったから」石川「そこに彼女がいたから」白崎「そこにボールが転がってきたから」宮崎「そこに馬鹿がいたから」山崎「貴方達のせいで誰も彼もパリジェンヌになってしまったんですよ?」


Num.0386 ID0585

お前達はアイツの本性を知らないからそんな風に同情できるんだ。だが俺は見ていたぞ。アイツの仕打ちを。毎日のように刃物をちらつかせて行われる脅迫。水責めする日もあれば痩せ細る程に水も与えない日もあった。死にたくなければ早く成長するしかなかった。これは柿の木の復讐さ。


Num.0387 ID0586

山崎「冷蔵庫に入るのが流行ってますね」中村「流行ってる……」内村「お調子乗りを写真一枚で皆のサンドバッグにできるからね」石川「なんなら閉じ込めて帰っちゃえるしな」山崎「でも個人的には炊飯器の方が怖いと思うんです」中村「何故?」山崎「生首とか赤ちゃんとか入れ……」


Num.0388 ID0587

山崎「ほらスクランブル交差点に炊飯器が置いてあって爆発物処理班が開けたら赤ちゃんが入ってた話を今思い付いたじゃないですか」中村「そのようだな」内村「開けたらある意味爆発したね」石川「そんな所に押し込められたら泣くわ」山崎「んで手紙が入っててそこに命名ピッコロって」


Num.0389 ID0588

山崎「こないだの競馬は当たったんですか?」多村「明後日の方向に投げたら昨日の方向に馬が逃げた」山崎「外れましたか」多村「おかげで無一文だ。なんか奢ってくれ」中村「30過ぎの男が中学生にたかるな」内村「とんだおけら野郎だ」山崎「オケラケラ」多村「何ともなんねーよ」


Num.0390 ID0589

山崎「さおだけ屋はどうして潰れないんですか?」中村「彼等は警察の逃亡犯追跡課所属」山崎「それなら拡声器で自分の居場所を知らせるのは」内村「あれはこちらの居場所を知らせる事によって追い詰めているぞと威嚇し相手を動かす戦略」山崎「という事はさおだけ屋の近くには……」


Num.0391 ID0590

山崎「お腹空きました」中村「気のせい」山崎「っ! いや現に空腹です」中村「そんなのは脳がそう感じているだけの幻だ」内村「空腹とは、空腹とは何か、と問い掛けた瞬間だけ人間の脳に現れる幻覚。普段はそんなもの存在しない」山崎「そりゃお腹は空ですから存在しないでしょう。存在しないのに感じる事の方に重きを置いて頂けませんか? 空のままだといずれ死にます」中村「そだな」内村「幽霊が存在するかどうかが問題なのではない。それが見えるか見えないかの方が問題だという事だね」山崎「そんな話はしてません。霞を食べては生きられないのです」


Num.0392 ID0592

冷蔵庫に入るとかまだまだ甘い。スクランブル交差点に置かれた炊飯器。その中にまだ産まれていない胎児のバラバラ死体を入れる程になればもう関わり合いになりたくない。ただただ冷静な憤りだけが近付いてきて笑う者や馬鹿にする者など視界には入らなくなる。嘘じゃない。私が正に今、その状況にある。


Num.0393 ID0594

君の陰謀論では人間が常に効率よく動いて常に最善の選択を繰り返すようだけど、ならばどうして君は一時も効率よく動けず一度も最善の選択ができないんだろうね? しかも私の陰謀論に因って君は常に最善の選択をし効率的に動く事を宿命付けられている。君も陰謀の一部なのだから。


Num.0394 ID0596

この世界から色をひとつだけ消せるとしたら君はどの色を消すのかな。僕は空の青を消して明るい夜を作ろうかな。植物の緑を消して山を丸裸にしようかな。血の赤を消して失っていく恐怖を和らげようかな。でも僕の選択肢はこれしかないよね。文字の黒を消して全ての過去を無くすしか。


Num.0395 ID0597

ここに有るのは僅かな食糧だけ。本土に攻め込まれ戦いは地上での殲滅を残すのみとなった。瓦礫に身を隠すも武器もなく戦う術もない。それに比べて敵の戦力は膨大。諦めがこの身を支配した時にひとりの男が戦車の前に飛び出した。手には箸とうどん。突撃と共に「戦車が恐くて……!」ちゅどーん!


Num.0396 ID0598

馬の鼻先に人参吊るして走らせるアレだ。絵で見た事あんだろ。冷静に考えりゃ紐がほどけたり壁にぶつかって人参が落ちる可能性だって充分有り得る。だけど馬は人参に噛み付いて気付くのさ。これは人参じゃないってな。この紙細工の人参そのものさ。人間にとっての希望なんてな。


Num.0397 ID0599

山崎「今回の件についてどう思われますか?」中村「カレーの食べ過ぎだな」山崎「何の話ですか?」中村「お前が伝える気がない質問するから俺も分かるつもりもないままに答えた」内村「因みにナンの話だからカレー」山崎「ナンという事でしょう」内村「もうハヤシライスに謝れよ」


Num.0398 ID0600

この塗り絵は自由に彩色して良いんだって。なら空は緑色で塗ってみよう。海は黄色がいい。この山は夏の様子だからここは思い切って蛍光ペンのピンクで塗ってみるか。となると太陽は……あっ、絵の具垂れちゃった。いいやこの白で……。「……これが容疑者が幼少の頃に描いた絵で……」


Num.0399 ID0601

とにかく地面を掘ってみる事にした。他人様に迷惑をかけるのも嫌なので人気のない山で掘る。多分すぐ飽きるだろうし3メートルも掘れたら大したものだと思っていたが掘ってみるとなかなか楽しい。崩れないように工夫したり縄梯子を用いたりしながら掘り進むが……手じゃもう無理だ!


Num.0400 ID0602

何をやっても失敗ばかり。10教えれば1聞いて1を頼めば回り回って0になる。何かをやらせりゃしくじって何もさせなきゃ余計な事してややこしく。笑顔のひとつもできやしねえ。もう愛想も尽きた。そう。世間が俺に対して嘘でも僅かに持ってくれていた愛想が……ついに尽きちまった……。

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