0101から0200まで

Num.0101 ID0158

「きのこの山とたけのこの里どっちがいい?」「切り株がいい」「いや、そういう意味じゃなくてさ」「ならどういう意味?」「柔らかい言い方をすると男根的な意味で」「だから切り株がいい」「伝わってたけどそれはどういう意味?」「お前みたいな奴はちょんぎっちゃえばいいと思う」


Num.0102 ID0159

異端ぶってるって……私がどんなにお前らの真似しても違いを見つけて村八分にしてきたのお前らじゃん。どうしようもないからノケ者らしく大人しくしてるのにわざわざ聞こえよがしに悪口言ったり投石したり。挙げ句の果てには飼っているペットの腹を割いたり。はあ……めんどくさ。


Num.0103 ID0161

これが凶器ではないとしても何かしらの用途で使用された事には違いない。この硬度を考えるに壁や盾として使用されたものの破片だろう。或いは砲弾として撃ち込まれたものか。それが沢山落ちている以上ここは戦場だったと推測される。で、ダシとはなんだ。削ってお湯に入れる?


Num.0104 ID0163

物心ついた時にはもう既にこの名を持っていた。小学校に入ってしばらくすると自分の名前が他とは違う事に気付いた。中学生にもなると自分の名前を名乗るのが苦痛になった。何度も何度も名前を変えたいと願った。だが高校生になってようやく気付いた。名前は変えられても親は変えられない。


Num.0105 ID0164

時を止める事ができたなら何をするという問い掛けに私は答えた。さして珍しくもない答えだったが欲しいものは手に入れた。これで今日も明日も変わらない日常が訪れる。明日も明後日もありはしない。今だけが存在する世界。二度と時を動かさない選択だけが私に欲しいものを与えた。


Num.0106 ID0166

「人間なら1+1が3にも4にもなるんだよ」「それ前提条件が間違ってるだろ。なら一万円札と千円札はどっちも日本の紙幣だけど価値同じか。ベッドに敷き詰めたいとか銃弾から身を守りたいとかならともかく枚数より金額だろ。それに人間同士の関係は足し算で正しいのかよ」「俺達の関係は引き算だったか」


Num.0107 ID0170

4月2日は恋文童話の日。童話を書いて好きな人に贈り告白をする日です。童話の内容は心温まる話が主流ですが、中には悲しく痛々しいもの、不条理なものもあります。告白に際しその内容を選ぶのは勇気が必要ですが相手を見る目があれば決断は容易です。あなたの物語を贈りましょう。


Num.0108 ID0173

自室、入口の床にノートパソコンを置いた。これが壊れると困る。隣には珈琲牛乳の注がれたコップ。忘れて部屋に入れば蹴飛ばしノートパソコンのキーボードがマイルドになる事だろう。だがそれでいい。扉を開けるという事はそういう事。部屋に入るという事はそういう事。いつか忘れて蹴飛ばすと思っていた。でも先に忘れたのは設置する事だった。


Num.0109 ID0177

4月5日は縦横無尽町の日。横町の日ばかりズルいと縦町の関係者が横町に押し掛け話し合いの末、上記の名になりましたが無尽がどこから現れたのかは謎のまま。一説には予測変換の消し忘れとも言われています。この日には裸で町を駆けずり回りましょう。本当のあなたのデビューです。


Num.0110 ID0178

4月6日は巌流島水鉄砲決戦の日です。宮本の代表と佐々木の代表が御互いのプライドを駆けて水鉄砲で戦った日です。服を溶かしてしまう酸の水を用意した宮本が有利との期待を込めた予想が大半でしたが佐々木の用意した高圧ウォーターカッターで宮本はバラバラになりました。やりすぎです。


Num.0111 ID0179

4月3日はジャックと豆の橋の日です。ジャックとアイリンの住む場所は川で遮られていましたが彼の植えた豆の木は数年をかけ川に橋を架けました。遂に彼は対岸に渡りましたが彼女は既に……。彼は同じ悲劇を誰にも繰り返させぬよう橋を強固な物に作り替えました。それが日本橋です。


Num.0112 ID0185

思い描いた形を作る為にこねる。形を作りそれが違うなら躊躇う事はなく潰しもう一度形を思い描く。細かな差異には道具を用いる事もある。人の手では難しい事も文明の利器が可能としてくれる。こね続け乾いたなら水を足す。思い描いた通りのものができたら茹でて召し上がれ。


Num.0113 ID0187

動機は解放である。偶像と持て囃され自らの足で立つ事のできなくなった彼女の魂をあるべき姿に戻す為だ。信者に囲まれ息すらできず何をするにも監視されその発言の全てを肯定され否定される。言葉は分析と理解を超え創造され本人の知らぬ場所で闘わされる。私は彼女を救った。


Num.0114 ID0188

炎天下、日光は肌を焼き水分を蒸発させるが汗はまた直ぐに肌を濡らす。時たま起こる砂埃に身を汚し車の跳ね上げる泥水を飲む。家に帰れば身体がバラバラになりそうな程の激流に巻き込まれ汚れの酷い場所には薬品を刷り込まれる。お日様の下、気持ち良く乾けば突然の豪雨。やり直し。


Num.0115 ID0189

物質が存在の形を機能とする時代ではもう無い。多様な形を持ち姿を変える。形すら無くなった物さえある。いずれ世界はデザインされた物に埋め尽くされるだろう。この流れの前では植物も動物も人間ですら例外ではない。デザインは自然の手を放れ人間自身に筆を託す事になったのだ。だからそのドリル鼻もデザインされた……あーあー分かったから回転させながら近付かないで……。


Num.0116 ID0192

ごろごろろ。空が光って雲が割れる。にゃあと出てきた大きな猫がノドを鳴らして唸ってる。雲から伸ばした前足で傘を差した人を捉えた。踏みつけられてぷちっと潰れ中からぴゅっと液が飛び出す。猫は続いて車を払う。車は弾かれビルに激突。外れたタイヤが転がっている。ごろごろろ。


Num.0117 ID0193

この便利な道具は身体を支える第三の足になる。券売機のボタンを押したり改札で詰まっている奴を小突いたりもできる。電車に乗れば足の甲に突き立てられ野球やゴルフの練習もでき緊急時は剣と盾になり更にパラシュートにもなる。そして聞くところによるとなんと雨も防げるらしい。


Num.0118 ID0194

始まりは引力。周囲を回るその遠心力と自身の引力もまた遠心力を発生させている。回転はあらゆるものに影響を与え流れを作る。大地は震え海は荒れ空は叫ぶ。循環と回帰の力。回転と重力が最高潮に達した今こそ拘束したハンマーを放す時。喰らえ太陽! これが地球最強兵器ムーンアタックだ!


Num.0119 ID0195

社会という檻に閉じ込められストレスに曝される。楽しみと言ったら食べる事くらいか。だがこの食事は塩分糖分油分何もかもが過多。しかしこれ以外に楽しみなどありはしない。いつしか肥大化した脂肪細胞が反乱を起こす。そう俺達はフォアグラ。社会から肥る事を強要された存在。


Num.0120 ID0196

俺の小説は面白いが如何せん知名度がねえ。だから一気に有名にする方法を実行しただけさ。世の中には俺とおんなじ悩みを才能の欠片もねえのに抱えてやがる悩むのが好きな変人が五万と居やがる。ソイツに協力……まあお互いに利用しあったまでさ。小説を模倣した連続殺人ってやつだ。


Num.0121 ID0197

4月7日は世界禁煙デーです。この日にはあらゆる煙を排除する為に国連軍がプロメテウスを磔にします。その為一切の火は取り上げられてしまいます。24時間も火を使えないと発狂してしまう煙マニアの方は病院に行くと医療用の念力煙が貰えます。親指と人指し指で擦りましょう。


Num.0122 ID0198

主に「あなたは私が帰ってくるまでここにいなければならない」と言われ、処刑された主が帰ってくるまで死ぬ事も許されなくなった忠犬ハチ公。主を探して世界中を放浪し今は行方知れずのハチ公ですが、死ぬ事もなく責任もないので今日もどこで誰かに餌を貰って高いびきで眠っている事でしょう。


Num.0123 ID0201

自販機でジュース買って取ろうと屈んだら取り出し口がなくて、ああ下じゃなくて中段くらいの位置に取り出し口があるやつかと恥ずかしくなっちゃったけどどこを見ても取り出し口がなくてじゃあどこからジュースが出てくるんだろうとキョロキョロしてたら頭にガンッ! って衝撃が。


Num.0124 ID0202

あらゆる世界大会を一手に引き受けるフィンランドが新たに試みた全ての言葉を肉体で表現し想いを拳で語り合う世界肉体言語大会。叫ぶような拳で殴り合い敗者はたいてい気絶するこの大会は好評の内に終了し、他言語を学ばずとも世界中の人々と意思疎通ができる肉体言語はその後全ての大会に問題解決の方法として採用されました。ケンカでも乱闘でもありません。拳で語り合っているのです。


Num.0125 ID0206

重い。推測するに5、6キロだろう。それがもう5時間以上も載せられたままだ。僅かな時間であれば耐えられるものも長時間となれば話は別だ。最早責め苦以外の何物でもない。感覚が薄れ恐怖が顔を覗かせる。気持ち良さげだ。あっ、こらっ、ヨダレを垂らすんじゃない。舐めるなっ。


Num.0126 ID0208

始まりはいきなりの飛躍。高く高くと自分を飛ばし地面を泳ぐ。振り幅を広くして中央を通り過ぎる繰り返し。逆さまに山を持ち上げそのまま転覆。同じ顔のない似ている偶像の中に自分の姿を見る。通る事ができないから自らの立ち位置を変える。浴びたいのは賞賛。望むのは片隅の自分が中心になれる世界。


Num.0127 ID0210

外装。あらゆるものを弾きあらゆるものから守る事が役目。加護の盾と呼ぶにはあまりにも弱く脆い。だがそのおかげか柔らかく主を優しく包み込む。時に光を遮り時に熱を遮る。言葉は遮る事ができないけれど視線は遮る事ができる。物言わぬ温かな騎士は寝床で今日も心を守る。


Num.0128 ID0211

客の訪れを告げるベルが鳴り響く。コートを着た男がひとり目深に被った帽子を脱ぎカウンターに向かい店員に指をパチンッと鳴らし静かに待つ。目を閉じ微動だにしないその姿は只者ならざる雰囲気を醸し出す。目を開けた瞬間カウンターの上を丼が滑り男は牛丼を受け止めニヤリと笑う。


Num.0129 ID0212

荒れ狂う熱が何もかもをかき混ぜていく。舞い散る玉ねぎ。絡み合うタレ。灼熱の鍋の前に立ち全神経を集中させる。勝負は一瞬。右手にお玉。左手にどんぶり。鍋の中を覗き込みどこを狙うのが最適か判断する。息を止め瞬間、掬い取ったお玉は既に空。左手には牛丼が完成していた。


Num.0130 ID0213

店先に貼り紙がある。百も承知なので書店に入る。今日は欲しい本が発売されたので買いに来た。店には数人の立ち読み客。他にも何やら熱心に探している者もいるが店員には尋ねない。店員は笑顔でレジを丁寧に操作しているが声は出さない。とても静かだ。ここは無音商店街、無音書店。


Num.0131 ID0214

無音書店は声や音を出す事を禁止しております。緊急時以外の発声はご遠慮ください。お探しの本があればレジカウンター横で店員に筆談でお尋ねください。お子様の入場はご遠慮ください。故意に声を出したり音を立てた場合は退出願います。ここは無音を愛する皆様の為の場所です。


Num.0132 ID0215

無音商店街はいつでも静かだ。この商店街は双子の商店街。片方は常に無音に保たれているがもう片方は普通の商店街だ。無音商店街は外部から無音を目的として来る者を受け入れている。子育てなどの無音では無理な事は普通の鳴神商店街が引き受ける。特殊な相互関係にある双子だ。


Num.0133 ID0217

4月12日はボストークナイトです。宇宙に行く事で大いなる意思を全身に浴び帰還したボストーク1号のカプセル。大気圏突入後カプセルが地面に激突する瞬間、トランスフォームして着地したと目撃者は語りました。そしてその場にいた少年が故障を直し新しい生命体との交流が始まりました。


Num.0134 ID0219

牛丼屋に遂に登場。炭水化物に炭水化物。進化の先に見えたもの。米丼。オニギリ丼に続き牛丼屋が新たな境地、米の上に米を載せる究極の丼を販売開始。取材に訪れた記者は丼に盛られた米を前に「それは大盛り」という言葉を飲み込み続けて食べてもいないのにお腹いっぱいになってしまいました。


Num.0135 ID0220

缶詰を開ける。更に開ける。色々な缶詰がある。焼き鳥、さんま、みかん、アスパラ。肉、魚、果物、野菜、飲料、加工品。テーブルの上にところ狭しと並べる。沢山の食料。どれもなかなかのお味なのだがどうにも単調。ほとんどがアルミとスチールだからか。口直しに十円玉を味わう。


Num.0136 ID0225

4月14日はパートナーゲノムデーです。バレンタインデーに告白。ホワイトデーに返事。その過程を経て恋人同士になったふたりに訪れる最初の試練。相手のDNAを採取しこの日に保健所へ持って行くと分析及び様々な予測をしてくれます。あなたの恋人は予測を超えられるでしょうか?


Num.0137 ID0226

「沈没したタイタニック号。だがその敗北は認められない。タイタニックは蘇るのだっ。何度でもなっ!」そう叫んだ陸軍大将の恰好をした男が完成させた不沈艦タイタフェニックス号の進水式がサロマ湖で行われ水に浮かべて30秒で沈没しました。湖にゴミを捨てないでください。


Num.0138 ID0228

ダヴィンチの考案したヘリコプター、通称ダヴィコプターを実際に飛ぶように改造した男が飛行実験を行いました。動力が人力のこのダヴィコプターは手で漕ぐという画期的な構造をしており崖から離陸後、即直滑降し航空技術コンテスト会場を一瞬沸かせました。男は現在、腕立て伏せをして次の機会を待っています。


Num.0139 ID0229

「少年よ喜劇王となれ」の言葉でお馴染みのクラーク榎本博士に人生最大の危機が訪れました。銅像風の博士が水をかけられブラシで擦られたり、落ちてきたタライの角に当たり記憶が飛んだり、乗っているバスが海に沈んだりと、散々な目に遭ったのにカメラの故障で撮影できていなかった事を知らされた博士が、隠しカメラの前でスタッフを殴り以後示談が成立するまで自主的に自宅謹慎する羽目になりました。ドッキリだったのに。


Num.0140 ID0231

「私は君がどう考えているかなどという事には興味がない。君がどう見えているかを書いているだけだ。人は他人が何を考えているかなど認識はできない。ならば行動、過程、結果の事実から他人を推し量るのは自明の理。他人は理解など求めていない。或いはそれこそが理解の姿なのだ。だからこの絵の通り……君は蛙だ」「ゲコッ」


Num.0141 ID0232

遺伝子から再現し現代に蘇った恐竜でしたが何故かミニチュア化していました。この膝丈サイズの恐竜は噛む力も弱く一般家庭にペットとして普及しましたがブームが去ると捨てられた野良恐竜が社会問題になりました。運転中は恐竜の飛び出しに気を付けましょう。


Num.0142 ID0233

悩み愛し憎み喜び落ち込み感情を注いで自問自答を繰り返す。熱く燃え冷たく睨み激昂し慰める。片時も離れないと願い存在を記憶から消す。忘れられない。情熱再燃。答えを見つけ戻る。もう一度。理由もないのに書く事と人生をどうしても分離できない。それが私達なのではないのか?


Num.0143 ID0234

印旛沼には沢山の人が集まり沼地解放なすび祭りが行われました。仮設ステージではなすび大食い対決が行われ佐々木さんが早乙女さんを1本差で下し優勝しました。しかし後ほどVTRで確認したところ食べた量は同じでした。映像ではテーブルから佐々木さんの膝の上に1本落ちましたが床にもなく競技終了後の検査でも服からなすびは見つかりませんでした。なすびはどこへ消えたのでしょう。


Num.0144 ID0235

4月18日は独立記念日です。日本から三重県が独立し三重共和国になった日です。この独立と同時に三重共和国は日本列島から分離し太平洋を漂う浮き島の国となり海の水を宇宙に打ち上げる宇宙インフラを基幹産業として他の姉妹国家と同様の繁栄を続けています。宇宙開発事業立ち上げの際には是非三重共和国へお越し下さい。


Num.0145 ID0239

言う人が勝つ。言いたい人が残る。言う数の多い人が広まる。言い続けた人が勝つ。自分の意見を広めたい。自分に注目させたい。言葉における他人への依存度が高い。不充分な短い言葉が使われる。自意識は増し依存度は高まる。そんな世界で残る言葉は欲望まみれの強い言葉。拡散希望。


Num.0146 ID0242

放り出され殴られ消え去る。ボロボロになれば簡単に捨てられる。少しの傷でもそれは変わらない。用済み。代わりはいくらでもいる。すぐに新しいのを持ってきてまたぶつけて殴って遊ぶ。殴った感触が良ければ良い程に快感を得て興奮する。衆目の中で凌辱され捨てられる。悲しき白球。


Num.0147 ID0243

日々削られていく。魂が。この身が。かつてはこの身にも成長する可能性があった。だが最早その可能性は失われ後はくすんでいくばかり。夏になれば冷たさに震え冬になれば灼熱の試練。休みなどありはしない。酷使の先にあるのは更なる酷使。やがて蝕まれる歯を治すにも削られていく。


Num.0148 ID0245

ぼくよりさきにうまれたみなさんへ。ありがとうございます。みなさんのおかげでうまれてくることができました。そとにでるとひのひかりがすなにさえぎられています。うみのむこうにあるくにがぼくたちをこわがらせます。ほうしやのうみずはみねらるがほうふらしいです。ありがとう。


Num.0149 ID0246

落ちている冷蔵庫は開けるのが怖い。そんなはずはないはずだと分かっている。もし何か入っていたとしてもくだらないものだ。だがこの予感が妄想だとしても開けてしまう手は現実に存在している。恐ろしいのはこの身体を動かしてしまう好奇心。ほら、舌のない犬の頭しか入っていない。


Num.0150 ID0247

火。ライターの火がゆらゆら。指が少し熱い。ゆっくりとゆっくりと熱してるから。金属の柵。片側が空中に身を乗り出してる。それが歪んでギシギシと鳴いてる。力が加わり金属が曲がってる。柵を掴んでいる手。その手の近くにライターの火を近づける。金属が熱されて、あっ、落ちた。


Num.0151 ID0249

罪を犯すなら掲示板にある悪意を行えばひとつの犯罪でふたつの効果を得られる。善良な人間はいつ他人の理不尽な悪意に攻撃されるか怯えている。悪意のある人間は自分の気まぐれな悪意を実行に移した人間がいて、自分が罪に問われる可能性に怯えている。こうして社会全体を攻撃するのが俺の使命。外に悪意を出させないようにして風船のように悪意で体を膨らませる。いつか破裂した悪意がきっと俺を呑み込み終わりへと向かわせる。


Num.0152 ID0250

4焚き火を囲み同志と共に静かにその炎を見詰めその空間を共有する。その志、その魂の共有は剣が折れ城が崩れてもその胸の奥に灯された情熱という名の炎が尽きない限り、不死鳥の加護の下、何度でも蘇り力を与える。夜が明け朝が来る。バケツの水を焚き火にかけるとその炎はあっさり消えた。


Num.0153 ID0251

ブラチラ独立解放運動のリーダーであるチラミセテスさんが処刑されました。甲州街道で活動を行っていたところにやってきた甲冑厚着派の黒石麻衣さんと壮絶な戦いを繰り広げ最後には命がけでランゲルハンス島までチラ見せたところを逮捕され緊急手術で一命を取り留めた後に見せすぎの罪で有罪となり処刑されました。


Num.0154 ID0259

指は折れてもくっつく。何度も折られ歪んだ指はくっついてもすぐ折られる。原因を取り除いたとしても傷は癒えない。手を見る度に声が聞こえる。母親の罵る声。私が悪い子だからいけなかった。彼女の言う通り私の周りは不幸に満ちてる。彼女は正しい。お前達は救うと称して私を騙す。


Num.0155 ID0263

日本で誕生しその後ポルトガルでカレーション革命を起こしその名を世界に轟かせた国際カレーラーメン解放機構は順調に世界の平和を守る為カレーとラーメンをドッキングさせてきましたがこの度イカスミイナゴ連合とコーヒーコーラフロート連盟と合併しました。付け合わせと飲み物によってカレーラーメンは新しい味覚の境地に到りました。


Num.0156 ID0264

4月26日はリメンバー・ヨイフロ・デーです。よい風呂とは何か追求しその一生を捧げた四井風路博士が富士の地下水とダイヤモンド炭と黄金風呂そしてヴェスヴィオ火山のマグマで完成させた究極の風呂が火口に消えた日です。全てを失った博士は帰国後、五右衛門風呂に傾倒しました。


Num.0157 ID0265

コミュニティというのは王国だ。独裁国家。名のある国民はいわば貴族。名のない者は国民でも旅人でも関係なく番号であり来場者やコメントという数字を増やす為だけの存在だ。王様は貴族と仲良くして楽しそうだ。旅人は立ち去るのみ。でも王様。国を作った時、何がしたかったの?


Num.0158 ID0271

人の魂を選別する者がいる。それは死した者の行く先を天国か地獄か選ぶ閻魔と呼ばれる存在としても知られる。だが選別者は宗教にのみ存在する訳ではない。友を選ぶ。恋人を選ぶ。雇う者を選ぶ。あらゆる人のあらゆる選択に際し囁く者がいる。それこそが彼の者。マクスウェルの悪魔。


Num.0159 ID0272

有名人は有名人だから何を呟いてもいい。昼飯でも呟けば称賛の嵐だ。だけど私のような虫は違う。虫が何を食べようが興味など持つ筈がない。その存在を認識されたりはしない。虫の呟きに自由は許されていない。害を為せば駆除される。しかし面白い益虫にもなれず今日も草葉の陰で呟く。


Num.0160 ID0273

迷惑だからゴミを出すな。と言われた。ゴミを出さない方法を考える。まず水道水なら飲んでも大丈夫。食事は外食のみ。鼻をかむのはトイレットペーパーでトイレに流せばいいとしても包装までは流せない。極力減らす。出てしまったゴミは仕方ないから洗って細かく砕いて胃袋に詰めるか。


Num.0161 ID0276

怒り、憎しみ、不安、痛み。どれも好ましくないものだ。できる事ならば自分の人生から遠ざけておきたいものだ。コイツらと縁を切れたら優雅な人生が待っているだろう。だがそれでもコイツらは今の私にはなくてはならないものなのだ。痛みが心を落ち着けるなど知りたくもなかった。


Num.0162 ID0282

労働者の祭典に駆り出された鈴蘭博士は演説をしている係長の襟元に止まった蝶に気をとられ足を滑らせて奈落の底へ消えた。だがそれはメーデーを利用して献金を集めようとする組合の陰謀によるものだった。負傷した鈴蘭博士は自らを機械に改造し労使紛争の最前線に単身、赴くのだった。


Num.0163 ID0284

かつて寄せ集めの空間があった。そこへ行く条件はただひとつ。繋ぐ方法がある事。そこでは利害よりも優先されるものがあった。それは個人で様々だ。だがいつの頃からか繋ぐ方法は皆の手中に収まった。実名と利益が我が物顔でのさばり匿名と喜捨を侮辱し排斥するようになった。


Num.0164 ID0286

ハンガーに干した猫をドライヤーで乾かす。今日は突然の雨で猫がずぶ濡れになっちゃった。乾燥機があれば放り込めるのに。だけど猫が縮まっちゃったら困る。何せ大切な猫だから丁寧に乾かさないと。今日はこれからデートなのにもう。よし……乾いたかな。被って早目に出掛けよっと。


Num.0165 ID0287

潔癖は悪癖のひとつ。人の本質は汚いもの。生きる為には他の生物を殺し食べるしかないのに生きる為に必要な最低限の量を自ら判別する事もできない。病気にならないように食べるのはいい。だが腹を一杯にしなくてもそれが食べ過ぎでないと何故言える。お前は余計に殺し食べている。


Num.0166 ID0288

潔癖は善そのものの姿。人の本質は汚いものだとしても、そこでそれを受け入れたとしても、だからといって立ち止まる理由などない。そんなものは所詮通過点に過ぎないのにも関わらず、勝手に諦め堕落した自らを慰める免罪符としての馬鹿馬鹿しい言い訳に過ぎない。追求してこその善。


Num.0167 ID0290

気のいいオヤジと粗暴なオバサンで運ばれたラーメンの味が同じものでも違うと感じるなら、できあがった小説が一字一句同じ内容でも書いた人間の性格によって面白さが変わるのだろう。となると作者との距離が縮まった現在においては好かれる人間のものだけが選ばれる残念な結果に。


Num.0168 ID0293

ドーナツは輪だが真ん中に何もないという意見には賛同できない。例えば私達は影というものを知っている。それを表現する言葉もある。だが影とは光の欠如であり存在している訳ではない。だが私達は影を見る。存在しないものを見る。ならばドーナツの真ん中にも見えるハズだ。欠如が。


Num.0169 ID0294

初めてとある牛丼屋に行った。真夜中で客は誰もいない。店に入って注文して金を払って食べる。待っている合間に水を飲む。注文は牛丼と野菜セット。牛丼とサラダと半熟卵と味噌汁。ゴマだれがあったので使う。七味も使う。さっくり食べて店を出る。しかし食券立食い制度とは知らなかった。


Num.0170 ID0295

温かい夜の事。バイクに乗って国道を走っていると一瞬だけふとももにまるで何かに触られたような感触。いやしかしそんな事がある訳はない。気のせいだと思ったところでまた感触。今度は明らかに何かに触られた。私が恐る恐るふとももを見るとそこにはトラックのバンパーがっ……!


Num.0171 ID0297

ああ汚い。まさか汚れるなんて思わなかった。せっかく持ってきたのにこれじゃ台無し。仕方ない。丁度コインランドリーもあるしあそこで洗っちゃおう。取り敢えず洗濯機に入れて洗剤も入れてスイッチオン。あっ。こっちの乾燥機にも赤ちゃんが入ってる。どこのお母さんも一緒なんだ。


Num.0172 ID0300

コインランドリーの中にある洗濯機には一台につきひとりの赤子が入ってる。洗われている洗われている。親の汚れを落とすように。生れ落ちた穢れが洗われている。洗い終わり水をたっぷり含んだ赤子を乾燥機に放り込む。回る回る。自分の力ではどうしようもない力に回されている。


Num.0173 ID0301

それは普通の試合だった。だが長引いて夜中になった。しかし決着をつけたい双方は戦いを続けファンも応援し続けた。翌日、球場には次の試合を行う選手達が来たがまだ決着はつかない。そこで疲れ果てた選手達の一部は今日来たチームの選手と交代して帰ったが試合はまだまだ続く……。応援し疲れたファンも交代して帰った。選手もファンも入れ替わったが試合は続く。その試合は67回の裏で決着がついたがホームスチールを巡る疑惑の判定に抗議したファン達が引き継いで試合を続けた。そして選手とファンを入れ替えて内容を引き継ぎ試合を行い続けて……国がなくなった今でも未だに勝負は続いている。


Num.0174 ID0305

自分達より前に世界が在った事がそんなに気に食わないのかい。自分達より後に世界が在る事がそんなに気に食わないのかい。今までを否定する癖に自分の名は後世に語り継がせたいんだね。君達の国の言葉を創って君達の国の規則を創って君達の国を繁栄させたいんだね。良く解るよ。


Num.0175 ID0306

綺麗な宝石を集めているの。でもなかなか見つからない。宝石はこんなに沢山あるのに綺麗なものはほとんどない。見つけても譲ってもらうのはとても大変。だから寝ている間にこっそり盗むの。貴方も綺麗な宝石持ってるのね。それ、私にくれない。大丈夫。あなたが光を失うだけだから。


Num.0176 ID0309

道端に車に轢かれた猫がいる。中村「ほら見ろよ、お前の今晩の夕食が落ちてるぜ」佐藤「……」中村「そんな顔すんなよ冗談だよ」佐藤「猫は食い飽きた」中村「……」佐藤「そんな顔すんなよ冗談だよ」中村「なんだよ驚かすなよ」佐藤「まだ食い飽きちゃいないさ」中村「食べた事があるからなのか食べた事がないからなのか……聞きたいような聞きたくないような……」


Num.0177 ID0312

ではあなた様の魂がお幾らか値踏みさせて頂きましょう。なるほど。確かに魂を売る方がおりますが売るからには買い手がおりましてな。しかしあなた様の魂は産業廃棄物のようでこちらでも引き取るにはお金を頂く事になります。処理費用ですな。まさか自分の魂に価値があるとお思いでしたかこりゃケッサク。


Num.0178 ID0313

時と金を交換できる時代。人は労働とは別の形で自らにある資本としての時間を売り金を得る。それはしばしば寿命と表現され全て売る事は死を意味した。人は訪れる終わりの時を明確に認識していた。ある時、産んだ赤ん坊の時間を売った者がいた。彼女は言う。金の卵を産んだのだと。


Num.0179 ID0314

金の卵を産む女は男に強姦され種付けされた。男は言う。卵を産むのはニワトリだ。他人様のニワトリに暴行したなら文句も言われよう。だが俺は野良ニワトリを愛でただけだ。野鳥の会に文句を言われても裁判にかけられるいわれは無い。ああそうさ。俺はニワトリに興奮する変態さ畜生。


Num.0180 ID0315

赤ん坊の時を売った金と慰謝料を手に入れた女はある男に買われた。そこで女が見たものは大量の女と赤ん坊だった。機械的に種付けされ赤ん坊を産むように設定された女達。ここでは時間が作られていた。他にも女の臓器を切り取って行く医者がいる。ここは政府の工場。健康を維持する為の省庁。


Num.0181 ID0316

ポストイットを貼り付ける。本に貼り付ける。直ぐに開けるように。ポストイットを貼り付ける。パソコンに貼り付ける。パスワードを見て分かるように。ポストイットを貼り付ける。家族に貼り付ける。忘れないように。ポストイットを貼り付ける。自分に貼り付ける。非常食として。


Num.0182 ID0320

少し家を離れている間に家財道具全て盗られて家の姿形すらなくなっていた。それどころか土地の権利も奪われ財産全てを失った。そのショックで髪は白く染まり生きる気力も失ってめっきり老け込み日がな一日海を眺めるばかり。手元に残ったのは箱に入った借用書の束。そこには浦島太郎の名が。


Num.0183 ID0321

高価な物を持つと途端に皆、白い目で見やがるからな。ちょいと話をでっち上げただけの事さ。俺が稼いだ金やら俺が掘った金属をどう使おうが勝手だろうによ。分不相応だの生意気だの気持ち悪いこった。あ? 真似して泉に斧を投げた馬鹿がいるって? 脳みそまで鉄でできてんのか?


Num.0184 ID0323

目に見えないものはいない。耳に聴こえないものはいない。最初から最後までいない。存在を認識されない。そんなものに心を砕く程に人には余裕などない。目に見えるもの耳に聴こえるもので精一杯。それすら手に負えない。鬱陶しくても負け犬が遠吠えする事にも意味はある。わんわん。


Num.0185 ID0324

タクシー運転手の癖に道を憶えていないと憤る面白くない芸人がいた。金を貰って仕事をするプロなんだから最低限の事はしろとつまらなく宣った。斯様に人の世は不可思議よ。目の前に鏡を置いているのに自分など見えはしない。或いは自分に言っているのか。今が我が身と鏡がガミガミ。


Num.0186 ID0325

なるほど。私の作品に影響されてお子様が犯罪を。おめでたくないおめでたい話ですね。まさかあなたの十数年の教育が私のした数秒の思いつきで消し飛ばされてさぞご立腹でしょう。無駄な努力でしたね。しかしあなたが育てたおかげでその子は罪を犯せたのでしょう。努力の賜物ですね。


Num.0187 ID0326

空には月。光に照らされオアシスの湖がピラミッドを映している。そのピラミッドの上を歩く陰。水面に足が触れる度ピラミッドは姿を歪める。しかしその揺れもいずれは治まる。長きに渡る揺れに堪えてきた。今までもこれからも。ピラミッドの頂上に立ち陰は沈む。逆さまの王墓で眠れ。


Num.0188 ID0327

言葉に於いて必要な事は伝える事。それができれば文法などどうでもいい。てにおはなんて気にしなくてもいい。人間は足りない文章であっても言葉を組み換えて自分勝手に理解してくれる。白紙なら書く事がないと勝手に解釈してくれる。その理解が正しくできるなら言葉はにゅだ。


Num.0189 ID0332

そこが楽園だとしても疎外された人間は羨望の眼差しで見るとは限らない。肥沃な大地も「お前らなんかと一緒じゃ嫌だ」という理由で諦めたり奪い盗ったりする事もある。条件をつけて仲間を増やせば敵も増える。方向性を変え敵を味方につけようとして味方を失い敵が増えるわかめ。


Num.0190 ID0333

この街では最近電柱の上にカラスの置物が載せられる事件が多発している。もう既に置かれたカラスの置物は100個を超えた。事件が報道されてからは置かれる個数は減ったがそれでも一日ひとつは増えている。最近ではカラスだけではなくカエルやシラタキの置物も置かれるようになった。いつまでも謎が解けないので自治体は最終手段に打って出た。電柱を廃止し全て地下に移す事にしたのだ。全ての工事が終わった今、地下は大量の置物で溢れ返っている。


Num.0191 ID0334

カラスが白いと言われたら。その1。黒いと反論する。その2。白いと同意する。その3。いや赤いと第三勢力になる。その4。そもそもカラスというものは人間の持つ潜在的な不安や孤独が視覚を通して意識に訴えかける現象であり現実には存在しない。その5。腹に入れば何色でも同じ。


Num.0192 ID0336

DVD、ゲーム、ポテトチップス、チョコ、自動車、オムツ、土地、飼い犬。あらゆるものにカードが付属する世界。カードは使用する権利だった。個人の所有を認めないこの世界では使用する権利だけが取引されていた。権利を持てば範囲の中でどれでも自由に使う事ができた。人間も。


Num.0193 ID0337

ホンの小さな痛みが歪みに変わる。不意に触れた棘が僅かに血を舐める。身体に走る痛みは直ぐに消え残るのは赤い痕。それだけと思えるなら心は歪む事はない。赤い痕を増やす。指で優しく触れる。段々と力を込め指に血を湧かせる。棘を握り締める。手の甲に押し付ける。歪む感覚。


Num.0194 ID0338

昔々、人々を救おうと戦った王様がいました。彼はこの世界を支配している脅威と戦い続け疲れ果て猫にそのザラザラした舌で舐め殺されました。彼は志半ばで倒れましたが彼の意志は世界中に拡散しました。今でも毎年彼の墓には彼の愛用した武器であるサツマイモが供えられています。


Num.0195 ID0339

分け与える罪の萌芽。妬ましく妬ましく突き刺す視線。彼女の口に注がれた罪を腹から割いて奪い取り飲み込む事ができたなら。でも私は選ばれなかった。あなたの為に神に背いたのに。あなたは愛を選ばなかった。神に背いて得た愛を。だから私はあなたの口に罪に変わる毒を注ぐの。


Num.0196 ID0340

蝉の鳴き声が聞こえる季節がやってくる。蝉はどこから来るのだろう。きっと過去からやってくるのだ。だってそうだろう。アスファルトとコンクリートの地面を突き破れる筈がないのだから。だけど土だった頃の地面からなら顔を出せる。そうして訪れた未来で絶望のまま死ねばいい。


Num.0197 ID0341

ウサギは二本足で歩くから鳥だ。人間も二本足で歩くから鳥だ。僕は鳥だ。羽は子供の頃に奪われた。きっと天使の姿をした僕を妬んだんだ。しかもカゴに閉じ込め飛ぶ心まで奪おうとした。でも僕は鳥だから縛られない。自由だ。だからパンティーを盗んでも……ひっ! ごめんなさいっ!


Num.0198 ID0342

全ての選別が行われる場所には悪魔が座している。何時からだろうか。彼の名は忘れられ、しかし同時に仇名がついた。誰が呼んだかマクスウェルの悪魔。観測し選別する彼の役目に似合いの仇名だが義務と同時に起こる権利を妬ましく思う者もいた。何故アイツだけ番台に座っているのか?


Num.0199 ID0343

止まない雨はない。そう言った迷信が蔓延る世の中でしかもそれを得意気に語る者がいる。だがこの世界で雨が止んだ事など一度たりともない。それは人間が世界を認識してからこれまでずっと降り続いた。そして地球か人類が滅びるまでそれは続くだろう。そう……止む雨がないのだ。


Num.0200 ID0344

おうおう。黙って聞いてりゃ随分と俺っちを舐め腐りやがってよぅ。こう見えても昔はそりゃ多くの浮き名を流したもんだ。一度吸い付いたら離れないバキューム吸引之助なんて呼ばれてオホーツク界隈じゃちょっとした有名人だ。今じゃこんな場末の居酒屋で酒の肴になっちゃいるがな。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る