第15話 神埼という女。弐
案外何事もなく時間は過ぎていき部活の時間になった。
「人間を超越し者が降臨したか」
「やっほー、せんぱい!」
「部屋の魔方陣って動かないのか?」
「うごかしますー?」
「動かそうじゃないか」
「物騒すぎだろ」
もしも万が一仮に本当に動いたとしたらこの中に居る先輩と俺、近衛さん、神埼さんがどこかに転移してしまう可能性もあるがそこらへんを考えているのか?一応聞いてみよう。
「それ、直したらどこかに転移してしまう可能性があることがわかってるか?」
「そういえばそうだったな。我はまだやることがあるゆえいけないな」
「そうですか。異世界ライフしたかったのにー」
「異世界ってどんなところかわからないが少なくともこの世界じゃないってことだろ?仮に行けるとしても騒ぎになるし行けないな」
そんな風に俺が言うと神崎さんはハンカチを目に当てホロリと立ち崩れる。
「真人さん、信じてくれないんですか。そうですか。グスン」
まるで手本のようなうそ臭い泣き方、明らかに騙す気ゼロだろう。そういえばここまでの様子を見るに神崎さんはただの変人だ。中二病の要素は無い。
中二部では一般人である俺と近衛さんを除き一番性格がマシかもしれない。
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