第14話 神埼という女
そして不幸か最悪か女子列で空いている席は俺の斜め後ろしかない。男子列に座る可能性はあるのだが残念ながら可能性は低い。
「わーたーしーの、席はっと。あった!空想破壊君の斜め後ろの席が空いてる!!運命というやつだね」
「運命云々はそういわれちゃ否定できないがなんなんだよ!その物騒な『空想破壊』というあだ名は!!」
「ファンタジーブレイクとルビが振られる漢字から来たものだよ」
「小説かよ!現実なんだからせめてファンタジーブレイクで良いだろ」
「ちっちっち。君はわかっていないねー乙女心というやつを」
「絶対乙女は関係ないだろ」
こいつは
このテンションが続かれては授業にならないこと間違いなしだ。そう思っていると突然プツリと糸が切れたかのようにあいつは机に突っ伏してしまった。目を閉じているところから察するに寝てしまったのだろう。何でだ?
「何で寝たんだ?」
「何でだろうな」
「後で本人か先輩に聞くか」
「そうだな」
そしてアイツが寝続け、寝続け、五時間目の授業に突入していた。まだ前の席にいる
式と計算という数学の授業でたすき算をしていると急にやつが叫びだした。
「ハッ!!何故わたしは寝ていたんだ!!!」
「ここはどこ?わたしは誰?」
「いや、ネタが古いな!あ、取り合えずちゃんと授業を受けろよ!!」
やばいな。授業中なのについツッコミをしてしまった。というかネタが古いなんてこと知らないよな。変なツッコミをしてしまったな。
だが、意外にも
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