青空の彼方
青空をそっと仰ぎ
ふ、と今までの事を思い出してみた
「世界は…僕を置き去りにして廻り続ける」
今思うとこっぱずかしくて忘れてしまいたいと思うけど、
でもそれと同時に忘れたくないとも思うんだ
なんて複雑なんだろうね
「それなら私があなたが置き去りにされないようにちゃんと一緒にいるからね」
君と出会ったからだろうか
君の優しさに触れてしまったからだろうか
君の持ってる綺麗な色に惹かれたからだろうか
そんなのは今になってもよく解ってないけど
別にいいんだ
解らなくたってさ
解らなくたって、君がいた証はちゃんと残り続けるのだから
「好きだよ」
「好き、かもね」
「あなたはいつも何を考えてるの?」
「さあね」
「ちゃんと好きって言ってほしいの」
「好きだよ?」
「本当に?」
「ああ、本当さ」
偽りに近いけど偽りではない会話が交わされる
ねぇ、知ってた?
君の笑顔で僕がどれだけ支えられていたか
口には言わなかったけど、僕がどれだけ君の存在に救われていたか
言葉では現しきれないこの感情
いつかいつか必ず伝えようと思ってたけど
もうそれは叶いそうにもないから
青空を仰ぎながらそっと目を瞑った
『伝わればいいな…』とか心の中でぼやいて
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます