第10話 官渡の戦い


袁紹は劉備が屋敷から救出された事を知らず総勢12万で黎陽に進み官渡城の曹操との決戦に挑む。


その頃2人は袁紹軍の中から元幽州の兵士を捜しだし移動していた。


袁紹

「この先に白馬城があります、そこを貴方たち鬼の力で落とすのです。」


趙雲

「皆行くぞー!!」


鬼達

「おー!!」


関羽

「趙雲・・・曹操とは白馬城で合流よね?」


趙雲

「ああ、そう聞いている。」


張飛

「本当に大丈夫なのか?」


趙雲

「今はあの2人を信じるしかないだろう・・・?」


関羽

「そうね。」


曹操方の白馬城にも通達が入っており趙雲及び鬼達は白馬城を包囲するのだった。


曹操は陽動作戦の為白馬城救出に直行せず、延津に向かい袁紹軍の背後を衝く素振りを見せるのだった。


袁紹

「なに!白馬城を捨てるか曹操〜!!延津にすすめー!!」


袁紹軍

「オー!!」


曹操、袁紹が延津に進んでくるや一転するのだった。


曹操

「馬鹿な袁紹め我が白馬城を救出せんと思うてか!」


曹操は白馬城に急行し趙雲達と合流白馬城を救出して撤退した。


夏侯惇

「鬼ども我の後ろに続け!!」


関羽

「分かったわ!!」


趙雲

「承知!!」


その時袁紹のもとに早馬が来た。


袁紹軍兵士

「袁紹様大変です!!屋敷が曹操に侵攻され殲滅しました!」


袁紹

「おのれー曹操!!!!どこまで我を愚弄するか!!」


袁紹が追撃を開始、曹操は袁紹軍に捕捉されるが囮に用意していた軍需品を置いて行く。


曹操

「置け!!!!!」


袁紹

「アハハハハ、軍需品を捨て逃げるとは哀れよの〜置いて行ったものは頂いていきますよ。」


袁紹軍が軍需品に群がったところを急襲し撃破するのだった。


夏侯惇

「今だ!!討て!!!!」


曹操軍

「おー!!!!」


曹操

「趙雲、関羽、官渡城にむかえ!」


趙雲

「分かった。

行くぞ関羽!?」


関羽

「ええ」


曹操達は官渡城に入るが鬼の受け入れに納得しない部下も多く内乱が起き苦境に。


張飛

「なんだと!!」


曹操軍兵士

「なっ、鬼が居る。

お前らがいなくても俺達だけでも勝てる戦いだ!」


曹操軍兵士2

「そうだ!そうだ!!なぜ鬼が居る!!」


趙雲

「やめないか、今は言い争いしている場合じゃない!?」


曹操軍

「鬼の力なんて必要じゃない!!」


趙雲が止めに入るが騒ぎは大きくなるばかりだった。


曹操

「やめないかー!!我が良いといいている。

夏侯惇!!内部から乱れていては勝てる戦も勝てぬ軍勢を整えろ!」


夏侯惇

「承知しました。

皆聞いたか、あまり曹操様を困らせるな自分の持ち場に戻れー!!」


辺は静まり返り兵たちは持ち場に戻るのだった。


元幽州兵1

「由妃様!!琥珀様!!」


琥珀

「久しぶりね。元気だった?」


元幽州兵2

「生きてらしたんですね・・・・・・・・。

ですがここに居たら袁紹に捕まってしまいます。

早くお逃げを!!」


由妃

「少しなら大丈夫よ、この軍需品は何処に運ぶの?」


元幽州兵1

「鳥巣にです、袁紹は補給基地が鳥巣にあるのです。」


琥珀

「で貴方たちはそこを任されているのね?」


元幽州兵2

「はい、ほとんどの幽州兵は鳥巣にいます。」


由妃

「じゃ、そこを曹操に攻めさせるからその時貴方達も曹操へ下りなさい。」


元幽州兵1

「ですが今不利なのは曹操軍です・・・。」


琥珀

「そうね、だけど私達を信じてくれない?」


元幽州兵1

「し、信じます!!分かりました。残りの者にも言っておきます。」


由妃

「有難う。ではまた会いましょう。」


元幽州兵2

「ハッ!!お二人に武運を!!」


琥珀

「ええ、貴方達も必ず生き残ってね。」


2人は曹操がいる官渡城に向かうのだった。


袁紹

「くくく・・・・・あはははははは勢力はこちらが断然うえ、たかがあれだけの軍勢で私にどうたいこうするというのでしょうね~曹操を潰しますよ!!」


袁紹軍

「おおおおおおおお!!!!!!」


袁紹は本隊を陽武に進め官渡城を攻撃開始をする。


曹操は官渡で籠城し苦境に立たされていた。


夏侯惇

「曹操様、袁紹軍が攻撃を開始しました!」


曹操

「そうか・・・戦況は?」


夏侯惇

「兵糧も減り厳しい状況です・・・・・・・。」


すると後ろから笑い声が聞こえる。


???

「クスクス・・・」


夏侯惇

「誰だ!!」


曹操

「夏侯惇良い、2人とも出て来い」


姿を現す2人


琥珀

「かなり窮地に立たされているわね曹操?」


曹操

「そうだな、で、なんのようだ?」


由妃

「お邪魔ならあとで出直すわよ?」


曹操

「そう勿体ぶらずいい情報を持ってきたのであろう?」


琥珀

「そうね。」


曹操

「で、どんな情報なんだ?」


由妃

「袁紹軍の補給基地が鳥巣にあるわ、そこには元幽州兵も沢山いる。」


曹操

「ほぉ~お前は間者の素質もあるのだな。でお前等は我にどうして欲しいのだ?」


琥珀

「兵が減り困っているのなら鳥巣に行き元幽州兵を引き入れたらどうかしら?」


曹操

「なるほど、フッ、ここまで来たら本当にお前等はズル賢いと言うべきだな。」


由妃

「あらっ、愛想尽かしたかしら?」


曹操

「夏侯惇、由妃少し席を外してくれ。」


夏侯惇

「ハッ!」


夏侯惇と由妃が部屋から出ると曹操は目の色を変え琥珀を抱きせ言うのだった。


曹操

「なぁ・・・琥珀、我はお前が愛しくてたまらぬ、だがお前は我に良い条件は持ってくるが一向に愛の言葉すらない。」


曹操は優しく微笑んだ。


琥珀

「曹操・・・。」


曹操

「お前は我を都合の良い男だと思っているのか?」


今度は悲しげに見つめる曹操に琥珀は心が揺らぐのだった。


曹操

「我に少しでも気があるならお前の口から少しは愛の言葉が欲しい・・・。」


琥珀は戸惑うが曹操の首に手をまわしいう。


琥珀

「私も曹操が好きよ。」


曹操

「琥珀有難う。」


曹操は優しく深い口付けを落とした。


お互い離れがたいが曹操が不敵な微笑みとともに離れた。


曹操

「琥珀、この戦い我は勝利するぞ。2人共入れ!」


夏侯惇

「ハッ!」


曹操

「趙雲及び鬼どもを合わせ5000で鳥巣を壊滅させその足で袁紹を討つ!!」


夏侯惇

「ハッ!!直ぐに準備します。」


夏侯惇は急ぎ出て行く。


由妃

「曹操、今回は私も出るわ。」


曹操

「フッ、駄目だと言っても来るのだろう?」


琥珀

「そうね。」


曹操

「その服では動きにくかろう。服を用意させる。」


琥珀

「有難う曹操。」


曹操

「この戦、勝利したら我のものになれ琥珀?」


琥珀

「そのときに考えるわ。」


2人も曹操の部屋から出て行くのだった。


曹操

「・・・・・・・・・。本当に愛しいやつだ。」


曹操も出陣の用意に出るのだった。


その後袁紹の隙を見て鳥巣の補給基地を焼き払い幽州兵を引き入れ襲撃に挑むのだった


袁紹

「なっ、鳥巣が曹操に落とされてと!!」


袁紹及び袁紹軍は動揺し、そこを曹操の奇襲にあい袁紹軍が瓦解した。


史実では袁紹は少しの部下を連れ敗走するはずだが曹操に追いつかれ討たれるのだった。


琥珀はその時思うのだった


琥珀

(呂布が一度狂わした世界だから私達がこの時代に来た事で史実がぐずれパラレルワールド化している・・・・・・・・・。

私は元の時代にかえるれのかしら?)


曹操は天下人にたる相応しい堂々たる戦いぶりだった。


呂布が死んでからの張遼は術が解けたとはいえ少し朦朧としていた。


張遼

「私は何をしているのでしょうか・・・・・・・・・?」

(大事な何かを忘れている様な・・・・・・・・)


張遼の懐から落ちたのは幽州で由妃からもらった匂い袋だった。


張遼

「おやっ?」


張遼が拾い上げるとその香りで頭が冴えわたり由妃の事を思い出す。


張遼

(私としたことが・・・・・・・・・

愛する人を忘れかけるとは・・・・・・・・・

私もそろそろ動かなくては。)


張遼も消えるのだった。


由妃

「琥珀、いい加減曹操の所に行ってあげたら?」


琥珀

「どうしてよ?」


由妃

「曹操可哀想〜!!」


琥珀

「姉さんには関係ないわよ!!」


由妃

「へぇ〜じゃ私が曹操を誘惑でもして喜ばせてあげようかしら?」


琥珀

「なっ!姉さん・・・・・・・・・」


由妃

「はぁ、する訳ないでしょ!

本当に焦らして楽しんでんのか?

恋愛が下手なのか私には分かんない!!」


琥珀

「良いじゃない!!」


又消える2人だった。






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