第6話 各地な諸侯達


夜になり宴が開かれた。


公孫賛

「よく来てくれた。」


世平

「いえ、こちらこそお招きいただきあるがとうございます。」


宴が開かれていると公孫越が嫌々ながら入ってきた。


公孫賛

「おお、来てくれたか公孫越」


公孫越

「兄上のお誘いですからね。」


公孫賛

「公孫越、嬉しい知らせだ。此処に居る琥珀は私の娘なのだ。」


公孫越

「な、なんですと!まさか兄上、鬼との間の子ではありますまいな!?」


公孫賛

「そんな事を言うでない!!鬼の方々に失礼じゃないか。」


公孫越

「で、ですが・・・・・・・・・。」


琥珀

「お父様、この方が私のおじさまですの?」


公孫賛

「父と!!

呼んでくれるのか・・・・・・・・・。」


琥珀は微笑み公孫賛の隣に立つ。


琥珀

「お初にお目にかかります。琥珀と申します公孫越様」


公孫越

「人間・・・・・・・・・!?」


琥珀

「今後お見知りおきを。」


公孫越

「・・・・・・・兄上、我はこれで。

用事を思い出しましたので・・・・・・・。」


足早に去る公孫越。


公孫賛

「琥珀・・・・・・・・・・。

我を父として迎え入れてくれるというのか?」


琥珀

「はい、昨日は突然で考えが纏まっていなく心の準備もしてなかったので失礼しました。」


公孫賛

「おお琥珀よ、一度抱きしめて良いだろうか?」


琥珀は公孫賛に抱きつくのった。


公孫賛

「わが娘よ今まで済まなかった。」


琥珀

「いいんです・・・生きていてくれてだけで私は幸せです。」


公孫賛

「本当に蘭麗に瓜二つだ。」


琥珀

「クスクス、母はお父様によく似ていると言っていましたよ、特に目元とか髪の色とか。」


感動の再会で皆涙ぐむのだったが公孫賛が焦ったのかいきなり言う。


公孫賛

「琥珀、私が生きている間に結婚をして欲しいのだ。私も今病弱でな。趙雲此処に!」


趙雲

「はっ!!」


公孫賛

「此処に居る趙雲の妻となって欲しい?」


琥珀

「クスクス、お父様いきなりですね。その話はのちのち趙雲殿とお話しますわ」


趙雲

「さりげなく断るのだな?」


公孫賛

「趙雲では駄目なのか?」


琥珀

「いえ、私も趙雲殿のことは好きですよ。お互い親睦を深めてからということです。」


公孫賛

「ああ、そうであったな。」


琥珀

「お父様あまり興奮はされないようにお体に障ります。」


公孫賛

「これを興奮するなというのが間違いだ。今日は嬉しい日だ皆楽しんでくれ!」


公孫賛は鬼の一族をもてなし琥珀は趙雲を呼び出す。


琥珀

「趙雲お願いがあるの?」


趙雲

「なんだ?」


琥珀

「今から公孫越が袁紹の元に行くわ。誰か間者をつけられないかしら?」


趙雲

「承知、直ぐに行かせる。」


琥珀

「頼んだわ」


趙雲は動き出すのだった。


公孫賛

「琥珀、お前は目の色が変わるのか?」


琥珀

「はい、少し仙人のところに修行していましたので・・・・・・・・。」


公孫賛

「私といるときはいいのだが外に出るときは目の色を変えると助かる。」


琥珀

「はい」


公孫賛

「公孫越が動いたか?」


琥珀

「流石この幽州の君主ですね。お分かりで」


公孫賛

「大方・・・袁紹殿のところだろう。大事にならなければ良いのだかな?」


琥珀

「袁紹殿は急ぎここに来るでしょうか?」


公孫賛

「多分な、欲深で頭がいいから求婚を迫られるともうが・・・・・・・。」


琥珀

「大丈夫ですよ、私は好きな方と結婚しますので安心ください。」


公孫賛

「そうか、可愛いお前を幸せにしたい・・・・・・・・。」


琥珀

「有難う・・・お父さん。」


楽しい一日が過ぎていくと思いきや外が騒がしくなった。


趙雲

「どうした?」


幽州兵

「涼州のあの猛将由妃殿がいらしていて公孫賛様にお目通りしたいとの事なのですが通して良いものかと?」


趙雲

「なに!?」


公孫賛

「どうした趙雲?」


趙雲

「ハッ、涼州の猛将由妃殿が公孫賛様にお目通りをとの事でこの宴の場に通して良いものかと?」


公孫賛

「良い、遠方から来ておるのだ通しなさい。」


由妃が現れると琥珀が立ち上がるのだった。


琥珀

「お姉さん!!」


公孫賛

「お姉さん?」


由妃

「琥珀!!やっぱりここに居たのね。

無事で良かったわ。」


琥珀は由妃に抱き付いていた。


琥珀

「あの戦の時はぐれたから死んだのかと心配したのよ。」


由妃

「私はそう簡単に死なないわよ!

少し公孫賛様に挨拶していい?」


琥珀

「あっ、姉さん!」


由妃

「琥珀、挨拶だけさせて欲しいのその後にお話ししましょう。」


琥珀

「うん・・・・・・・・・・。」


由妃

「涼州から来た由妃と申します。

お初にお目通り有り難く思います。」


公孫賛

「あ・・・すまぬが琥珀とはどう言う関係なのだ?」


由妃

「双子の姉妹でございます。

それが何か?」


公孫賛

「双子の姉妹!?

ではお前は・・・

その耳飾り!!」


公孫賛が由妃の耳飾りに触れようとした時だった。


パシン!!


由妃

「すいませんが気安く触れないで頂きたい。」


趙雲

「公孫賛様!?」


公孫賛

「趙雲良い、すまないな由妃殿

由妃殿その耳飾りは誰からの物なのだ?」


由妃

「これは母の形見なで申し訳ないのですが私にはとても大切なものたのです。

気安く触れて頂きたくないので。」


琥珀

「姉さん・・・?」


由妃

「どうしたの琥珀?」


琥珀

「ここに居る公孫賛様は私達のお父様なのです。」


由妃

「公孫賛様がお父様?」


公孫賛

「そうだその耳飾り私が蘭麗にやったものなのだ。

それによく見てみればお前は私に良く似ておる。」


由妃

「ちょっと待って!!

琥珀、母が愛した男とは公孫賛様だったと言うの?」


琥珀

「そうなの・・・あの戦で死ぬ間際公孫賛様の名を呼んで亡くなっていったわ。」


由妃

「で、琥珀は公孫賛様を父と認めたという訳?」


琥珀

「ええ、お姉さんは・・・お父様と認めてくれないの?」


由妃

「はぁ、こうも長旅して妹に会えたと言うのに更にお父様が現れるとは驚きよ!?」

(乱世が動き出しているという事なのね)


公孫賛

「由妃は涼州で名高き武将として生きて来ているようだか此処に居てくれぬか?」

(馬騰殿、馬超殿が惚れ込んでいたと聞いていたが本当であったか美しく育ったものだ。)


由妃はニコッと笑い言う。


由妃

「お父様なのだから居てくれと言うのであれば居ますよ。」


公孫賛

「我は幸せ者だ!!」


由妃は何気なく公孫賛の隣に立ち背中に触れるのだった。


由妃

「あまり興奮されない方が良さそうですね。」


公孫賛

「だが、こんなに嬉しい日なのだ。

おっ!!今体が軽くなったのだが・・・・・・・・・

由妃何やら私にしたのか?」


由妃

「クスクス良かったですね。

お父様、私長旅で汚れているのでお風呂に入りたいのですがいいですか?」


公孫賛

「おお、良いぞ、趙雲案内してくれ。」


趙雲

「ハッ!?」


平気な顔をしながら趙雲と部屋から出て行くが部屋からしばらく離れると趙雲に倒れかかった。


趙雲

「だ、大丈夫か!!」


由妃

「少し疲れただけよ・・・」


趙雲

「何か術を使ったのだな?」


由妃

「そうね力を使い過ぎたと言うべきね。

長旅もして来ているから疲れもたまっているしね。

早くお風呂に入りたいわ」


趙雲

「でもお風呂に入って大丈夫なのか?」


由妃

「もう大丈夫よ。

趙雲有難う、父は病気なのね。」


趙雲

「あまり永く生きられない様だ・・・・・・・」


由妃

「そう。」


由妃は暫くお風呂につかりながら疲れを癒し宴の場に戻ると皆驚くのだった。


琥珀

「姉さん綺麗ね。」


由妃

「なに言ってのよ、貴女も綺麗じゃない。」


宴でも楽しむのだった。


公孫賛

「由妃よ、お前は涼州の名高き武将だと聞いたが少しお前の腕前を見てみたいのだか・・・

良いか?」


由妃

「えっ、今ですか?」


公孫賛

「疲れているなら明日でも構わぬが?」


由妃

「良いですよ、では趙雲殿よろしくお願いします。」


趙雲

「大丈夫なのか?」


由妃

「それと関羽殿と琥珀も良いかしら?」


公孫賛

「三人纏めては流石に無謀では無いか?」


琥珀

「私は遠慮しておくわ。

姉さん武は私より上だし痛い思いしたくないわ。」


由妃

「あらっ、駄目よ。

少し疲れているから手加減しないから止め役が居ないと困るわ。」


趙雲

「なっ!」


由妃は三人を前に腕試しが始まる。


由妃

「では三人とも手を抜かずに本気でよろしくお願いします。」


腕試しが始まると直ぐに趙雲に斬りかかった。


ガシン!!!!


趙雲

(うっ!!なんて重い攻撃。

俺の大剣でも手が痺れる。)

「なんて威力だ!!」


由妃

「後ろのお二人さん何してんの早く攻撃しないと行くわよ。」


琥珀

(姉さん本気じゃないわ。

むしろ遊んでる・・・・・・・・・)


次の一撃で趙雲の大剣を弾き飛ばし関羽とは軽く打合い琥珀に移るのだった。


由妃

「久しぶりに貴女と出来るわね。」


2人の打合いが始まるとなんと舞を舞っているようだった。


公孫賛

「なんと美しく・・・・・・・・」


趙雲

「はい。」


関羽

「まるで舞を舞っているようだわ・・・・・・・・・。」


由妃

「琥珀ここまでよ。」


琥珀

「全く私を踊らせるのだから。」


由妃

「クスクス、上手かったわよ。」


公孫賛

「由妃よ、馬騰殿と馬超殿が惚れた訳が分かったぞ。

お前は強く賢く美しい。」


由妃

「お父様、褒めすぎですわ。

趙雲殿、貴方槍もされるのでしょう?」


趙雲

「ああ」


由妃

「大剣より槍にむいているかもしれないわ。」


趙雲

「そうだな。」


夜遅くまで開かれた宴だった。


翌日袁紹が足早に訪れた。


袁紹

「公孫賛殿、娘がいるとお聞きしたのだが?」


公孫賛

「ああ、昨日ここに迎え入れたがそれがどうしたのだ?」


袁紹

「しかも、美しい娘とお聞きしたので一目お会いしたく参りました。お会いできるでしょうか?」


公孫賛

「昨日遅くまで宴を開いたのでな起きているといいのだが・・・・・・・・趙雲居るか?」


趙雲

「はっ、ここに」


公孫賛

「2人を呼んで来てくれるか?」


趙雲

「はっ、ただいま。」


趙雲は琥珀と由妃を呼びに行く


趙雲

「琥珀いるか?」


琥珀の部屋からは返事はなく、由妃の部屋に行く趙雲、由妃も又部屋には居なかった。


すると由妃と琥珀は薬草になる花を沢山摘み屋敷に入ってきた。


琥珀

「お父様見てください綺麗な花でしょう?」


由妃

「沢山摘んできたわ!?」


袁紹

「なんと!!美しい・・・・・・・。」


公孫賛

「由妃、琥珀、袁紹殿だよ。」


由妃と琥珀は微笑みながら袁紹に会釈をする。


琥珀

「始めまして袁紹殿。賢くやり手だと常々父からお聞きしていますよ。」


由妃

「始めまして、軍師にも劣らず頭が良いとお聞きしていますわ袁紹殿。」


袁紹

「・・・おお、なんと2人とも美しい。

公孫賛殿私はお2人に求婚を申込みます!!」


公孫賛

「袁紹殿急ぎすぎではないかな?

由妃と琥珀はオテンバで袁紹殿の手を煩わせると思いますがな?」


琥珀

「クスクス、そうですね。今、会ったばかりなのにいきなり求婚は私も驚きましたわ。」


由妃

「二頭追うものは一頭も得ずですよ袁紹殿」


袁紹

「何を申します、これほどに美女は此処辺には居ますまい。私も諦めませんよ由妃殿、琥珀殿」


袁紹は由妃と琥珀の手を取り口付けを落とす。


琥珀

「!!袁紹殿・・・。」


由妃

「・・・・・・・・・・。」


袁紹

「また来ますぞ。」


袁紹は喜んで帰っていくのだった。


琥珀

「・・・・・・・・・。」


由妃

「・・・・・・・・・。」


公孫賛

「由妃、琥珀・・・大丈夫か?」


琥珀

「お父さん、あの手の男は駄目です!身の毛が立つ!」


由妃

「私も駄目・・・・・・・・・。」


公孫賛

「プッ、アハハハハこれは袁紹殿もガッカリだな。」


由妃

「お父様私達を見て楽しんでたの!?」


琥珀

「もう、お父さんたら!」


公孫賛

「すまんすまん」


琥珀

「いいですわ、この花で煎じたお茶美味しんですよ。今入れてきますね。」


由妃

「私はお菓子を作って来ますわ。」


日々楽しく過ごす公孫賛と2人だが琥珀は趙雲とのその後の恋が発展しないのだった。


公孫賛の娘の話は各諸侯に知れ渡って行き各地から会いたいという文が沢山届き宴を開くことになる琥珀の策の一つが成功におさまろうとしていた。


宴の当日


北は袁紹から始まり袁術、そして曹操、陶謙、劉表、劉琦、南の孫権、周瑜まで来ていた。


公孫賛

「今日は私の娘達の為に遥々遠くから来て頂き礼を言う。

娘達ももう少ししたら来ると思いますので宴を楽しんでくだされ」


公孫賛は皆をもてなしていた時、琥珀の部屋では・・・・・・・・。


???

「久しいな琥珀」


琥珀

「仙人様!!どうしてここに?」


仙人

「少しお前に用があってな。」


琥珀

「お呼びでしたら私から会いに行ったのに?」


仙人

「急なのでな、本題に入るぞ。」


琥珀は頷くが由妃が知らずに入ってきた。


由妃

「琥珀行きましょう。」


仙人

「由妃も久しいな。」


由妃

「はい朱鷺様、では私は失礼します。」


仙人

「良い、由妃も居てくれ愛しい人よ。」


由妃

「・・・・・・・・・。」


仙人

「時が動き出した。呂布によって一度狂わされたこの世、お前等も異世界の記憶がまだあるであろう?」


由妃と琥珀は異世界で暮らして記憶を全て覚えていて頷くのだった。


由妃

「ええ。」


琥珀

「はい。」


仙人

「呂布よって狂わされたこの世、公孫賛は趙雲と琥珀を結婚させたがっているが?

お前はどうだ?」


琥珀

「どういう事ですか?」


仙人

「お前は趙雲を愛しておらん・・それがどう意味がわかるか」


琥珀

「私が趙雲の妻にならないという事ですか?」


仙人

「そうだ、好意はあっても趙雲は既に他の者を愛し始めている。お前も分かっているであろう。」


琥珀

「関羽さんですね。」


仙人

「御名答。狂い始めたこの世はお前等を乱世へと導いているぞ!」


琥珀

「では私は誰と?」


仙人

「それは今日お前が感じるはずだぞ、苦しい道のりになるが覚悟はあるか?」


琥珀

「ここに来た時から覚悟はあります。」


仙人

「では、私の残っている全ての力をお前等に授けるぞ」


琥珀

「仙人様それはどういう意味ですか?」


由妃

「そうよ?」


仙人

「私もあと数日したらこの世から消える」


琥珀

「!!」


由妃

「そんな・・・」


仙人

「寿命だ、私も長く生き過ぎた。だからお前等に最後にこの力を与えてやる」


仙人は由妃と琥珀の返事を聞かぬまま力を与えるのだった。


仙人

「琥珀、幸せになるんだぞ。」


琥珀

「はい、仙人様・・・・・・・・・。」


仙人

「愛しい人よ此処へ・・・・・・・・・」


由妃は仙人の横に行くのだった。


仙人

「琥珀は先に行ってくれぬか?」


琥珀

「はい」


琥珀が出ると仙人は由妃を抱き締め微笑む。


仙人

「お前が我の傍にズット居てくれぬからだぞ」


仙人は由妃に口付けを落とすのだった。


由妃

「朱鷺、本当に消えるの?」


仙人

「寿命と言ったであろう。

もう、張遼会ったな?お前の運命も張遼次第で変わってくるがお前は心のままで進むが良い。」


由妃

「ええ・・・・・・・・・」


仙人

「私が最初で最後に愛した由妃よ・・・

幸せあれ」


仙人は微笑みながら消えるのだった。


その頃宴の席で曹操が関羽に言い寄っているところだった。


曹操

「久しいな関羽」


関羽

「曹操!!」


曹操

「そう嫌な顔せずともよいであろう?お前達が私の元を去ってから我も心もとないぞ、我の所に帰って来ぬか?」


関羽が断る前に趙雲が二人の間に割り込む様に入ってきた。


趙雲

「よさないか曹操、この者達は今や幽州の者だ。」


関羽を庇いなから立つ趙雲。


曹操

「ふっ、趙雲か」


琥珀が入って来た。


琥珀

「おやおや、いざこざはおまりますわ?」


曹操

「・・・・・・・・・!!。」

(なっ、こんな美しい女性に会うのは呉の絶世の美女大喬と小喬と涼州の由妃以来だ・・・・・・・・。)


琥珀は趙雲に手で合図する。


琥珀

「クスッ、どこの君主殿か分かりませんが、時と場所をわきまえて女性をお誘いするのが紳士ですよ。」


曹操

「これは失礼しましたな・・・・・・・。余りにも久しい顔が居たのでな。」


琥珀

「では、私は後ほど挨拶にまいりますわ。」


琥珀は曹操に会釈をし公孫賛の隣に立つのだった。


曹操

(あれが公孫賛の娘、美しい中にも賢さと芯の強さが見受けられるな。)


夏侯惇

「曹操様、美しい女性ですね。」


曹操

「夏侯惇、我はあれを気に入ったぞ。手に入れてみせる。」


夏侯惇

「!?曹操様、妻を迎えるという事ですか?」


曹操

「ふっ、そうだ。私とて女がすきだぞ。」


公孫賛から右に袁紹、袁術、劉表、その息子の劉琦、左には曹操、陶謙、劉備、孫権の順に家臣もその隣に腰掛けていた。


公孫賛

「琥珀、由妃はどうした?」


琥珀

「もう少ししたら来ると思います。」


由妃も遅れながら入って来た。


由妃

「お父様ごめんなさい。

髪飾りがなかなか上手く出来なくて」


公孫賛

「良い。客人達を頼んだぞ。」


曹操は少し由妃を見て驚いていたのだった。


曹操

(なっ!!公孫賛の娘だったのか由妃は?)


2人は右の袁紹からお酒を持ち酌をして回るのだった。


琥珀

「これは袁紹様、ご機嫌いかがでしょうか?」


袁紹

「何時もソナタ達を思っているぞ。」


由妃

「まぁ、嬉しいお言葉ですわ。」


暫く話し隣の袁術の元にいくのだった。


由妃

「初にお目にかかります袁術様。妻子がいると言うのに私達に会いに来て下さり有難う御座います。」


袁術

「ふっ、本当に美しい我の元に来ぬか?苦労させぬぞ。」


琥珀

「クスクス、お世辞がお上手いですわね。」


酌をし劉表の元にいくのだった。


琥珀

「遥々南から有難う御座います劉表様と息子の劉琦様。」


劉表

「いやいや、公孫賛殿に娘がいると聞いたのでな。それに私も息子の劉琦を連れて来たのだ。」


劉琦

「劉琦です。宜しくお願いします。」


由妃

「誠実でお優しい方だとお聞きしていますよ。こちらこそ以後お見知りおきを」


2人はそのまま孫権の元に挨拶に行く。


琥珀

「孫権様、周都督様お久しぶりですわ」


周瑜

「まさか琥珀が公孫賛の娘だっとはな」


孫権

「そうだ、それならそれなりにこちらも暮らしを保障したと言うのに。」


琥珀

「それが私もこの前娘だと分かったばかりで。尚香様はお元気ですか?」


孫権

「ああ、あのお転婆ぶりにも我も困っておるが琥珀、お前がもし良ければ我の側に来てくれぬか?」


琥珀

「これは勿体無いお言葉ですわ。でも、今は父の側で親子の絆を深めたいのでご丁寧にお断りしておきますね孫権様。」


孫権

「あっさりと断るのだな。まあ、良い。また呉に遊びに来ると良い。」


琥珀

「はい、いずれお顔は見せると思います。それと周都督様、小喬様はお元気ですか?」


周瑜

「ああ、お前に会いたいと行っていたぞ」


琥珀

「いずれ会えますと言付けをお願いできますか?」


周瑜

「ああ、伝えておくがまさか涼州の猛将由妃殿がこの琥珀殿と姉妹だとは驚きだ。」


孫権

「我も驚いた。

涼州の馬騰、馬超が惚れて込んでいたと言っていたが本当に美しい。」


由妃

「有難う御座います。以後お見知りおきを」


劉備のもとにいくのだった。


由妃

「劉備様そう緊張されずとお呑みになられて下さい。」


劉備

「宴は好きだがこう各諸侯が集まると身が引き締まる感じが私には合わなくてな。」


琥珀

「人見知りなのですね劉備様も何時もの温和で善良な人柄は皆に好かれるのだから今日は楽しんで下さい。」


劉備

「ああ、そうさせてもらうとするよ。」


陶謙

「本当に美しい娘達だの、公孫賛殿も鼻が高いの〜」


琥珀

「これは有り難きお言葉です。陶謙様。今日は楽しんでいかれてくださいね。」


陶謙

「そうさせて貰うよ。」


由妃

「私は少し陶謙殿のお相手しておくから先に行ってね。」


琥珀

「ええ。」


琥珀が曹操の元に行こうと曹操を見ると・・・・・・・。



琥珀

(この中で一番の美形だわ、凛とした面持ちで少し怖い感じがする。)

「先程は失礼しました。曹操殿でしたね。」


曹操

「いや、我も失礼したな。」


なぜか酌をする手が震えている琥珀


曹操

「どうした、手が震えておるぞ?」


琥珀

「すいません、こう面々たる顔ぶりが揃うと私の緊張も最高潮に達していますうえ、お許し下さい。」


曹操

「そうか、我が怖いのかのと思ってしまったのでな。」


琥珀

「そうですわね、少し怖くかんじすわ。」


曹操

「ふっ、褒めてもらっていると受け取ってよいのかな?」


ニャッと笑う曹操。


琥珀

「まぁ、そういう事にしておいて下さい。

お隣は夏侯惇様でしたね。お噂はおききしていますわ、凄腕の剣士だと。」


夏侯惇

「まだまだ、曹操様には敵わぬがな、それなりの腕は我もあると思っている。」


琥珀

「頼もしい家臣をお持ちなのですね曹操様は羨ましい限りですわ。」


曹操

「お主は美しさの中に賢く芯の強さがみえるな、どうだ、我の妻にならぬか?」


琥珀

「ウフフ・・・曹操様たらセッカチなのですね。袁紹様からも求婚をお会いしたその日に申込まれましたわ。」


曹操

「袁紹が!?」


琥珀

「私はもっと時と場所を選んで貰う方が嬉しいですわ」


曹操

「ホゥ〜我にソナタを口説けと言うのだな。

ふっ、ではそうさせて貰うぞ琥珀。又会うのが楽しみだな。」


曹操は琥珀の耳元で囁く


曹操

「必ずお前を私のものにするぞ。」


その時曹操の目が赤く光るのだった。


琥珀

「!?曹操様目が赤くなられていますわよ。」


曹操

「!!」


琥珀

「では、私はこの辺で宴をお楽しみ下さい。」


曹操

「待て、もう少し良いのではないか?」


曹操の目が元の黒色に変わっていた。


琥珀

「クスッ、曹操様も独り占めがお好きなようですね。」


曹操

「何処の諸侯もそうであろう?我が物にしたい者は独り占めしたいものだ。」


琥珀

「そうですね、まさか、貴方様が・・・・・・」


琥珀も耳元で囁く。


琥珀

「人間と鬼との混血だとおもいませんでしたわ。」


曹操

「なぜお前にはわかる・・・・・・・・・?」


琥珀は一度微笑み立ち上がるのだった。


琥珀

「皆さん今日は私の為に遥々遠望から足を運んて下さり有難う御座います。存分に宴を楽しんでいってください。」


劉備も他の諸侯達と意気投合し楽しく呑んでいるのだった。


夏侯惇

「曹操様どうされましたか?」


曹操

「いや、なんでもない。」

(あの者何やら隠しておるな・・・・・・)


曹操は思うのだったが由妃が話しかけて来た。


由妃

「曹操殿この前は有難う御座います。」


曹操

「いや、こちらこそ恥ずかしいことをした。」


由妃

「その後城内は安全になりましたか?」


曹操

「ああ、まさかお前が公孫賛殿の娘だったとはな」


由妃

「クスクス、私も琥珀殿と会って驚きましたわ、曹操殿は琥珀をお気に召したようですね。」


曹操

「我は琥珀を選んだそれだけの事だ。」


由妃

「あまり妹をいざこざに巻き込む様な事はおやめになられてね。」


曹操

「出来るだけそうする。」


由妃は曹操の元から公孫賛の方へ行くのだった。








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