第3話 新たな世界


レミリアとリーナは黒い渦の中漂い光へと導かれ光へと消える・・・・・・・・・


レミリアが次に目覚めたら琥珀という半分人間、半分妖怪・・・・・・・・・

人間と鬼の混血になっていた。

姿は人間と変わらないが目の色だけ赤いのだった。


本来鬼の目の色は金色だが混血になると目の色が赤になり見分けがつくようになっていた


深い山奥・・・・・・・・・・・。


琥珀は両親と姉を先に亡くし人目につかないように暮らしていたがこの琥珀、少しの間仙人の元に居てかなりの術者で知、武、医療の知識が豊富で琥珀にかかれば治せない病気はなくおまけに絶世の美女だった。


戦乱の世になろうとは思わない琥珀はのんびりと毎日を山奥で過ごし人間との関わりを持とうとはせずどうしても必要なものがあれば術で目の色を黒にし漢方薬を売り買い揃えていた。


その頃・・・・・・・・・・・・。


漢王朝の崩壊寸前、幼き帝に付け入り董卓の思いのまま操り邸内は豪族の汚職、賄賂で乱れ始め民は貧困で苦しむのだったがそれを見た曹操は世直しが必要だと動き出す。


曹操は邸内の乱れの根源董卓将軍の暗殺を試みるのだったが猛将呂布に阻まれ失敗に終わり反徒として董卓将軍から追われる身になる、曹操も頭がよく各諸侯に激文を出し反董卓軍を作り反撃をするのだった。


その中には鬼の一族、劉備達も加わり活躍を見せるがその鬼の力に目をつけた曹操


この曹操もまた鬼と人間の間に生まれた混血で必要以上に劉備たちの力を欲するのなだった。


琥珀

(私の世界と変わっているのは呂布と関羽が女性なんて驚きだわ、それに人間以外に鬼か・・・・・・・・・。

私も半分鬼だけど。

それに私の世界では大騒ぎになっているわね・・・・・・・・・。

神隠しって感じだし・・・・

リーナさんは大丈夫だったのかしら?

意識が途切れる寸前手を伸ばしているのがみえたし・・・・・・・・

彼女なら此処に来ていても大丈夫よね。

来ていればいつか会えるわ。)


琥珀が住んでいたのは呉の山奥だったが鬼の一族の噂は入ってきた。


琥珀

「曹操か・・・・・・・・・。」

(あの蝋人形と同じであればとても美形よね・・・・・・・・・。

彼のもとに行けば鬼の一族にもあえるが混血の私を受け入れてくれるかどうか・・・。

それに此処にいても年をとるだけで孤独な人生も淋しいし会ってみてからでも遅くないわよね。)


旅仕度を始める琥珀。


琥珀が呉を出たのが曹操が董卓将軍を追い詰めながらも失敗に終わり曹操自身も大怪我を負い

兗州に帰った頃だった。


鬼の一族の劉備たちは曹操の支配下から逃れ北平の幽州、公孫賛のもとに身を寄せるのだったが公孫賛の弟である公孫越が鬼の一族である劉備たちを嫌い追い出したいが兄である公孫賛に歯向かうことが出来ずにいた。


趙雲

「すまんな劉備殿こちらから誘っておきながらこういうことになって・・・・・・・・・。」


劉備

「いいんだ、なれているから。」


公孫賛

「いや、すまなかった私からも強く公孫越には言い聞かせておく。」


幽州の一つの村を公孫賛の計らいで譲り受けひと時はのどかな暮らしをする劉備達だったが曹操の傷も癒え勢力拡大をする為策略を練るさなか董卓将軍が呂布の機嫌をそこね暗殺された。


夏侯惇

「曹操様、董卓が呂布により暗殺されました!!」


曹操

「なに!?長安は呂布の支配下になったのか?」


夏侯惇

「それが長安を侵略どころか姿を消したそうです、それに董卓が呂布に打たれた事で黄巾賊がまた集まりだしているそうです」


曹操

「そうか・・・・・・・。

鬼どもの行方も気になるが黄巾賊の件が先だ、討伐に向かうとするぞ夏侯惇よ」


夏侯惇

「はっ!!」


曹操は僅かな手勢で奮戦し三十万もの黄巾賊をくだして配下とした。

強大な兵力を得た曹操は、以降、急速に頭角をあらわし始めるのだった。


その頃関羽は公孫賛と話していた。


公孫賛

「君にお願いがあるのだが聞いてくれないか?」


関羽

「なんでしょうか?」


公孫賛

「ある女性を探して欲しいのだが?」


関羽

「女性ですか?」


公孫賛

「ああ、私も若き頃に愛した女性なのだが・・・・・・・・。」


関羽

「はい・・・・・・・?」


公孫賛

「私ももう若くない、探したかったのだが私も一国の君主でな、探しに行けずにここまで来てしまったのだがどうしても諦めきれずにいる。」


関羽

「公孫賛様が愛した女性はどこに?」


公孫賛

「君たちと同じ鬼の女性で名は白蓮と言うのだが・・・・・・・そういう名の鬼の女性は居ないだろうか?」


関羽

「私が知る限りいないのですが叔父さんあたりなら何か分かるかもしれませんので聞いてみます。」


公孫賛

「そうかここには居ないか・・・・・・・。

関羽よ頼んだぞ」


関羽

「はい!」


関羽もまた人間との混血だが父も母も先になくなっていたのだった。


叔父さん

「白蓮・・・・・・・と言ったのか?」


関羽

「ええ、美しく優しい方だったそうです。」


叔父さん

「・・・・・・・関羽の母の友人でな、本当の名は蘭麗と言うんだが急にいなくなったんだ。

2人はほんとになかが良くて姉妹の様だったよ。

探し出した時には確か結婚して子が一人いるとか言っていたが等の旦那の方は戦で亡くなっているとか言っていた、もしかして・・・・・・・・。」


関羽

「その子は公孫賛様の子ということ?」


叔父さん

「その後蘭麗に会いに行ったが亡くなっており美しい娘が一人暮らしていたが・・・・・・・・・。」


関羽

「その娘さんが住んでいる場所は?」


叔父さん

「お前の件もあったからな迎えに行ったが既に遅く越した後だったよ。」


関羽

「じゃ、私と同じくらいの年なの?」


叔父さん

「そうだな、どうする公孫賛様に話すか?」


関羽

「気落ちしないかしら?今でもお体悪いようだから・・・・・・・。」


叔父さん

「俺が調べているとか言って誤魔化しておいたらどうだ?」


関羽

「そうね、しばらくはそうしようかな・・・・・・・。」


二人は公孫賛の体を思い誤魔化すことにした。


その頃リーナはこの異世界に来てから若返って琥珀と同じ歳になっていた。


村の若者

「由妃〜!!居るか?」


リーナは由妃と名前が変わり由妃もまた人間と鬼の混血だった。


由妃

「どうしたの居るわよ。」


村の若者

「曹操の元から鬼達が幽州の公孫賛の所に移動したと聞いたが本当にお前も行くのか?」


由妃

「ええ、此処に居てもしょうがないからね。」


村の若者

「だけどよ〜外見も目の色も変えられるのだから此処にいても良いんじゃないか?」


由妃

「捜している人が居るって言ったでしょ!」


村の若者

「・・・俺は行って欲しくない。

由妃、お前が好きなんだ!!」


由妃

「気持ちだけ受け取っておくわ。

私と関わると貴方もこの村の人達も死んでしまうわ!?」

(私の世界での三国志展の事が本当なら私は張遼のだった妻になるわけだけど・・・・・・・・・

とにかくレミリアは琥珀と言っていたわね、捜さなくてわ)


村の若者

「くっ!!」


由妃は旅仕度を始めるのだった


暫くすると由妃の家に村の村長が来た。


村長

「本当に出て行くのかい?」


由妃

「ええ、村長今まで有難う御座います。

両親が死んでも差別せず私を此処まで住まわせてもらった事感謝します。」


村長

「息子が悲しむの・・・・・・・・・」


由妃

「柊には萌絵が付いてますので大丈夫ですよ」


村長

「萌絵の事も知っておったか・・・

お前は本当に心優しき娘だ。

今や董卓将軍が死んだ後だ、洛陽は荒れ果てているから幽州には長旅になる。

お前の腕なら大丈夫だと思うがあまり山賊などの賊に遭わないよう行くのだぞ。」


由妃

「はい!!」


由妃は翌日旅立つ事になった。


由妃は涼州の西の村におり幽州までの道程は遠いのだった。


由妃は船にのり長安に行くか、川を渡り陸続きに長安に進むか悩むが船旅は時間がかると思い

川を渡り陸続きに進む事にするのだった。


涼州の西から出て中心部あたりに来た時に

ある武将との出会いがある由妃


馬超

「そこの旅人何処へ行く?」

(女だなぁ、良い土産ができたぞ。)


由妃

「・・・・・・・・・。」

(この辺りの騎馬隊と言えば馬騰よね・・・

だけど若いわね、誰かしら?

馬騰は面識があるけど・・・・・・・・。)


馬超

「そう警戒すんなよ!俺は女には手は出さん。」


由妃

「妹を捜して旅をする者です。」


馬超

「あんた名は?俺は馬超と言う。」


由妃

「由妃です。」

(馬超?馬騰の嫡男か・・・・・・・・・)


馬超

「もう夜も更けてくるぞ、ここら辺も賊が出るから俺らの屋敷で休んで行ってくれ」


由妃

「ですが・・・・・・・・・・」

(馬騰にあったら厄介だわ。)


馬超

「大丈夫だよ、何もしないからさ!」


馬超は馬から飛び降り由妃を抱き上げ馬に乗るのだった


由妃

「ちょっ、嫌!!馬ぐらい乗れるわ!!」


馬超

「今は我慢しな!」


馬超は馬を走らせるあっという間に屋敷に着いていた。


家臣

「坊!?又女を連れ込んで、いけません!!

馬騰様に叱られますよ!!」


馬超

「うるせぇな!大丈夫だ。

旅人をしていて危険な地域を女一人で歩いているし、夜も更けるから連れて来ただけだ!!」


馬騰

「何を騒いでおる。」


家臣

「馬騰様、又坊が女を・・・・・・・・・」


馬超

「ちっ!!」


馬騰

「・・・良い、連れて来てしまったものは無理矢理に帰せんではないか?

旅の人よゆるりと休まれよ。」


由妃

「馬騰殿お言葉に甘えさせてもらいます。」


馬騰

「その声は!!由妃殿では?」


由妃

「はい・・・・・・・・」


馬騰

「おお、そんなに遠慮せずさぁ、上がられよ。」


馬超

「親父の知り合い?」


馬騰

「お前が触れて良い女性ではないぞ!!」


由妃はこの異世界に来てからずっと馬騰から誘いがあり断れず逃げていたのだった。


由妃

(家臣になってくれと言われ続けていたけど不味いわ・・・・・・・・)

「失礼いたします。」


風呂まで入れさせてもらい綺麗な服まで用意されていた。


由妃

「本当に不味いわ・・・・・・・・」


使用人に案内されるがまま馬騰のいる場所に案内される由妃


馬騰

「いつ見ても美しい・・・・・・・・

さぁ、此処へ。」


馬超

「スゲッ、美人じゃん!!」

(親父が惚れるわけだ・・・・・・・

ちっ!!惜しい事したな・・・・・・・・・)


由妃

「はい」


馬騰

「由妃殿旅をしていると言っておったが・・・涼州をでるのか?」


由妃

「はい、妹を捜していますうえ。」


馬騰

「本当に惜しいの〜

妹の居場所が分かったのか?」


由妃

「はい、幽州に居ると聞きましたのでそこへ向かう途中馬超殿に拾われました。」


馬騰

「息子がすまんな、此奴は女と思えば手当たり次第連れてくるのでな・・・・・・・・・」


由妃は苦笑いをするのだった。


馬超

「妹なんか探さずに此処にいれば良いじゃんか親父もあんたを気に入っている様だしさ?」


馬騰

「馬鹿者!!馴れ馴れしい口聞くでない!」


由妃

「まあまあ馬騰殿そう怒らずともよろしいですよ」


馬騰

「すまんな・・・恥ずかしいばかりだ。

この由妃殿は猛将と言っても過言では無い程の腕の持ち主だぞ!お前が由妃殿の足元にもおよばぬぞ!」


由妃

「そう過剰評価されずとも武器を持たなかったらただの女ですよ。」


馬超

「そんなに強いのか?」


馬騰は由妃の武にも惚れており息子を少しこらしめ真面目に後を継いでほ欲しいのか由妃にお願いをするのだった。


馬騰

「久しぶりにそなたの武を拝見したいのだか良いか?」


由妃

「えっ?はい・・・少しなら。」


馬騰

「馬超、お前がお相手しろ。」


中庭に案内され軽い腕試しが始まるのだった。


由妃

「では、馬超殿よろしくお願いします。」


馬超

「はいはい、いつでも良いぜ!」


由妃はニコッと笑った瞬間に動き出すのだった。


馬超

「!!!!」

(なっ!!早い!!双剣使いときたか!!)


ガシャン!!


由妃

「手を抜いてらっしゃるのですか?

助かりますわ!!」


「なっ!なんて女だよあんたは!!」


キン!!


暫く打ち合いが続いた後馬騰が言うのだった。


馬騰

「由妃殿そう手を抜かずとも二、三箇所斬りつけても構わんぞ!!」

(由妃殿は遊んでいるな、馬超はまだまだという事か・・・・・・・・・)


馬超

「なっ!!これで手を抜いてんのか!!

まっ、待てくれ!!俺の負けだ!!」


由妃

「もう終わりですの残念ですわ?」


馬超

「俺はまだ生きていたいんだ!!」

(なんて奴だ命が欲しいのは当たり前じゃんか!!)


打ち合いも終わり宴が始まるのだった。


馬騰

「由妃殿、妹が見つかり良ければ此処に戻って来てくれぬか?」


由妃

「・・・・・・・・・。

ごめんなさい、この乱世董卓将軍も暗殺されたと聞きます難しい申し出ですね。」


馬騰

「そうか・・・・・・・・・

だが本当に惜しいのう〜

又会おうぞ!!」


由妃

「はい、生きていればですが。」


馬騰

「そうだな。」


暫く宴を楽しみ皆休むのだった。


馬超

「またな、親父が惚れる訳がわかったよ。

あんた本当に良い女だ。

美しいというのに裏表がない。

心が綺麗なんだな。

変な男に引っかかるなよ。」


由妃

「お褒めの言葉ありがとう馬超殿。」


馬超

「親父が馬やると言っていたから持って行きな。

名は黒龍という。

少々暴れ馬だがあんたなら扱えるだろ。」


由妃

「有難く頂くわ。

では馬超殿。」


馬超

「ああ」


馬騰から馬を貰い長安につながる川を渡り旅をする由妃、琥珀に会えるのだろうか・・・・・・・・・。

























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