第27話 踏切の孤島


 踏切を渡らない者は、この町から出られない。

 どういう訳か私鉄の線路が町を囲うようにU字型に延び、それに蓋をするように別の私鉄の線路が伸びている。四方を線路に囲まれ、通過出来る高架が存在せず、線路を越えるためには必ず踏切を渡らなければならない。

 小西こにし未由みゆはだから、この町から出られない。

 未由は踏切が怖い。どうしようもなく怖い。

 確か小学三年生の時――今から六年前だったはずだ。

 未由が隣町のスーパーにお小遣いを持って食玩を買いに行こうとしたある日。踏切を越えようとすると、ちょうど遮断機が下りてきた。

「お嬢ちゃん」

 妙に上機嫌な声で後ろから声をかけられた。振り向くと、窶れ切った若い男が立っていた。

「嬉しいなあ。こんな素敵なお嬢ちゃんに会えるなんて。じゃあよーく見ておいてね」

 踏切の警報機の音が、何故か一際強くなったような気がした。

 その音に気を取られていると、いつの間にか男が踏切の中に立ち入っている。

「よーく見ておいてね。俺はいつまでもお嬢ちゃんの中に居座り続けるよ。ほら、ちゃんと見るんだよ。お嬢ちゃんの中で俺は永遠に生き」

 電車が男を肉片に変えた。

 未由は目を離せなかった。だから、全て見ていた。最初から最後まで、何故かはわからないが、線路や道路に散らばった男だったものまで、細大漏らさず余すところなく、凝視していた。

 そんな、下手をしなくても吐き気を催すようなスプラッターな光景よりも、未由の目に強く残ったもの。それは、電車にぶつかる瞬間の男の顔だった。

 笑顔。

 それは紛れもない笑顔だった。

 訳がわからなかった。肉片や血溜まりや臓物よりも、その笑顔の方がずっと怖かった。

 未由の目には、その笑顔が文字通り焼き付いた。

 事件から数週間は目を閉じればすぐにでも男の笑顔が浮かび上がり、夜は部屋の明かりを点けてずっと目を開き、抗えぬ睡魔に襲われるまで耐えなければならない。

 そんなショックからようよう立ち直ったと思ったある時、事件のあったのとは違う踏切の前に立つと、一瞬であの時の光景がフラッシュバックした。

 その後も別の踏切の前に立つと、必ずあの笑顔が蘇る。どうあっても踏切の前に立つと、とてもじゃないが正気を保っていられない。しまいには踏切に近付くことさえ怯えるようになってしまっていた。

 そんな未由だが、小学校中学校の生活は存外無事に送れていた。小中どちらも踏切の内側にあり、登下校には踏切を渡る必要がないからだ。

 だが、未由は中学三年生。来年には受験が待っている。そして高校はこの踏切の内側には存在しない。

 進学するなら、絶対に踏切の外に出なければならない。

 いや、進学云々の話ではない。結局いつかはこの踏切に囲われた町の外に出なければならない。その時が必ずやってくるのはわかっていた。

 だが――線路沿いに歩いて、踏切が見えてくると、未由は全身が総毛立つ。

 今までにも何度か踏切を渡ろうと試みたことはある。だが毎回踏切に近付くだけで膝が笑い、腰砕けになってしまう。

 このままでは駄目だと思い、今日は一大決心をした。あの事件が起こった踏切へ向かっているのだ。

 恐怖の根本を克服することが出来れば、この問題を全て解決出来るはずだと思った。

 だが、足は今酷く重い。

 隣を電車が通っていく。未由はびくりと身を震わせる。

 警報機の鳴る音が聞こえる。踏切に確実に近付いている。

 笑顔が――。

「危ない!」

 そう声がして、気付くと未由は誰かに手を掴まれてその場から引き離されていた。

「え?」

 艶のある長い黒髪が目を引いた。

 踏切から充分離れると、その人物はほっと息を吐いて慌てて未由の手を放した。

「ご、ごめんなさい。驚かしちゃった……?」

 服装は地味で一見気付きにくいが、驚く程整った顔立ちをしている。化粧気のない顔と立ち振る舞いから判断するに高校生のように見える。

 その顔が急に引き攣った。

「うわあ、やっぱり目ぇ付けられちゃったか……」

 未由がきょとんとしていると、その女性は誤魔化すように笑顔を作る。

「あの、その、えっと――大丈夫?」

 言ってから女性はいやいやと自分の発言を省みて、決まりが悪そうに再び口を開いた。

「その、本当にごめんなさい。急に変なことしたよね」

「いえ、ありがとうございました」

 未由がそう言うと、女性は呆気に取られたように口を半開きにする。

「え? もしかして――」視線を頭上に向ける。「いや、それはないよね。うん」

「私、本当はすぐにでも逃げ出したかったから――」

「え? やっぱり――」

 女性は自分の頭の上を指差した。未由は意味がわからず首を傾げるが、意味がわからないのは女性の方も同じだろうと反省した。

「そ、そうだ。よかったら踏切を渡らずに駅に行く道を教えてくれないかな?」

「――そんな道はないですよ」

 女性の顔が目に見えて強張った。

「ない?」

「はい。この辺りは線路に囲まれていて、通れる高架もないですから」

「ええっ、どうしよう――」

 未由は恐る恐る訊いてみる。

「あの、なんで踏切を渡らずになんて……?」

「いや、特殊な事情が出来ちゃって。うーん、参ったなあ――」

「あの!」

 未由が語気を強くすると、女性はなんでも言ってくれとばかりに顔を向けた。

「私も、その、踏切を渡れないんです」

 女性は本当に困ったように笑ってから、

「話を聞かせてくれる?」

 と言って未由と並んで歩き始めた。




 川島麻子と名乗ったその女性は、未由の話を親身になって聞いてくれた。

 町の中にある喫茶店で向かい合って座り、未由は自分の経験したこと、今まで続いている恐怖、そしてこの問題に必ず向き合わなければならないことを熱心に話した。

 初対面の大学生――麻子が自己紹介でD大学の一年生だと言っていた――にこんなことを離すのは自分でも妙だとは思ったが、未由は麻子に奇妙な、というよりは得体の知れない魅力のようなものを感じていた。最初に未由を踏切から引き離したのも、きっと何か理由があってのことだろうと考え始めている。麻子はそのことについて全く触れなかったが。

「あの、麻子さんはなんで踏切を――」

 自分のことを粗方話し終えると、未由はずっと疑問に思っていたことを口にした。『特殊な事情』とは言っていたが、出来れば詳しく知っておきたい。

「うーん、説明はしにくいんだよね。目を付けられたというか、下手に渡ると障りが出るというか――」

「障り……?」

 麻子は困ったように笑い、暫く一人でああでもないこうでもないと――まるで言葉に出さず誰かと会話しているように――悩んでいた。

「やっぱりちょっと話しにくくて。あ、ごめんね、未由さんのことは根掘り葉掘り聞いちゃったのに……」

 未由は小さく笑う。

「いえ、大丈夫です。私も他人に話せて少し落ち着いた、みたいな感じです」

 麻子はそれならよかったと頷くと、少し居住まいを正した。

「それで、その未由さんの目の前で死んだ男の人なんだけど、何か他にわかることはない?」

 男の笑顔を思い出し身震いをするが、すぐに麻子の言葉を吟味する。

「いえ……小三の時だったから、調べようともしなかったし……」

「そっか……。うーん、聞き込みをしようにもここは土地勘ないし、昔の新聞を調べるなら図書館だけど――」

「図書館は踏切の外です」

「だよね。となるともう聞き込みしかないかなぁ」

「あの、聞き込みって、あの人のことを調べてどうするんですか?」

「やあ麻子ちゃん。煙草を喫めない喫茶店ってそれはもう喫茶店じゃないような気もするけど、そもそも喫茶店の『喫』は煙草とはなんの関係もないみたいだからあんまり気にする必要はないよね。でも大人の憩いの場として煙草を喫めるのはいいことだみたいな言い方をするとだったら非喫煙者は居場所がなくなるなんて事態に陥りかねない。だったら全面禁煙というのも乱暴だから分煙という言葉が出てきたんだろうけど、煙草を喫まなくても煙草の煙が香る店内が好きだという人もいたりするよね。ここは分煙もクソもなくオール喫煙席。いいじゃないか。実に健康に悪いよ」

 店に入ってくるなりすらすらと言葉を発しながら未由と麻子が座る席にやってきたその男は何の断りもなく麻子の隣に腰かけると、コーヒーを注文した。

 麻子は男が店内に入ってくるとあっという間に表情を強張らせ、まず未由に謝った。

「長七君、なんで――」

「駅で待っていると言ったのに、麻子ちゃんが全く来ないから少し不思議になってね。コロリころげた木の根っ子という訳だよ。それでそこいら中駆けずり回って漸く見つけたんじゃないか」

「ああ、うん。それはごめんなさい。でも駅には行けなくなったから先に帰っててってメールしたんだけど……」

「携帯電話は携帯してないと意味がないなんて言うけど、それはその通りでだって『携帯』電話なんて大層な名前が付いてる訳だからね」

 と言いながら長七はスマートフォンを取り出し、中身をチェックする。

「あら本当だ。マナーモードにしておいたんだけどなあ。メールチェックというマナーを怠るとは、これは問題だよ」

「あ、あの……」

 未由が堪え切れずに声をかけると、長七はその落ち窪んだ目を一瞬未由に向け、いやに愛想よく笑いかけた。目を合わそうとはしない。

「えっと、この人は私の従兄の川島長七君。今日駅で待ち合わせてたんだけど、こうなりました。長七君、こちらは――」

 そこで麻子は未由のことと、お互いに踏切を渡れない状況だということを長七に伝えた。

「踏切を渡れないって一大事じゃないか。ここはさながら踏切の孤島だよ。クローズドサークルじゃないか。そして誰もいなくなっちゃうよ」

「そうだ。長七君、調べてほしいことがあるんだけど、六年前にこの町の踏切で起こった人身事故で死んだ人の身元、わかる?」

「ああ、あの事故ね。細かいとこまでは記憶してないけど、新聞には載ってたはずだから図書館使えばわかると思うよ。なんならその後家族親類ご近所さんのとこまで行って詳しい情報まで調べてもいいけど」

「出来るならお願い」

 長七は注文したコーヒーの残りを一息で飲むと立ち上がる。

「コーヒーの利尿作用は本当に侮れないよね。だから俺は大事な用事がある前にはコーヒーを飲まないようにしてるんだけど、まあ図書館にはトイレがあるから大丈夫だよね。じゃあ行ってくるよ」

 そう言って長七は店を出ていった。

「じゃあ私達はもう少しのんびりしてようか」

「あの人、大丈夫なんですか……?」

「一応ライター見習いだから、調べ物は得意なはずだよ。まあ、色々と滅茶苦茶だけど……」

 苦笑する麻子を見て、本当に大丈夫なのかと悶々としてから約一時間後、麻子の携帯電話がメールの着信を知らせた。

「わかったみたい。えっと、前田まえだ啓一けいいち、二十四歳大学生。今から実家の方に行ってみるって」

「すごい――」

「蛇の道は蛇だからね」

 それから待つこと約二時間。未由は麻子と取り留めのないことを話していたが、メールの着信が知らされると一気に緊張感が高まった。

 麻子は恐らく長大であろうメールの文面を読むと、大きく溜め息を一つ吐いて、未由の顔をじっと見つめた。

「未由さん、前田さんが亡くなった時の状況は、しっかり覚えてるんだよね」

 頷く。

「その時、前田さんは笑っていた。未由さんは、それがとても怖かった。でも、本当にそうかな」

「え――?」

「これから死ぬというのに、何故か笑っていた。これは一見狂気に見える。でももし、それが心からの感謝の気持ちだとしたら?」

「感謝……?」

「そう。前田さんは自分で命を閉じようとしていた。その最期を見届けてくれる相手がたまたまいたことで、死という結果を変えることは出来なかったにしても、完全な絶望のまま死ぬことはなく、ほんの少しの希望を抱いて死ぬことが出来たんじゃないかな。前田さんは、未由さんがいてくれたことで、きっと救われたんだと思う。その感謝を伝えるために、笑顔のまま逝った」

 あの笑顔は、感謝の気持ち――。

 麻子が今読んだメールには、長七の調べた情報が書かれていたはずだ。それを読んでからそう仮定したということは、調べてみると前田という男が決して悪い人物ではないとわかったからではないのか。

 そう言われてみると、あの笑顔の持つ意味が違って見えてくる。

「だから、何も怖がることはないと思うよ。未由さんはもう踏切を渡れる。行ってみて」

 自分は一体何を怖がっていたのか、もう自分でも滑稽に思えてきた。

 未由は立ち上がり、麻子に一礼して店を飛び出す。目指す先はあの踏切だ。もう何も怖くない。未由は踏切を渡れる。

 踏切を越えた先の景色は、いつもの何倍も広く見えた。




 未由には会わないように気を付けて、麻子は踏切の前に来ていた。

 麻子の目から見れば、未由には前田が憑いていた。

 前田は最早悪霊だった。未由が踏切に向かおうと思う度にその頭の中で騒ぎ出す、恐ろしく性質の悪い存在だ。

 麻子がこの町の踏切を渡ろうとしたところにちょうど未由が現れ、前田が活発化し、麻子の目に見える形で顕在化した。前田はそれをいいことに未由だけではなく、自分を外部から認識出来る麻子にまで目を付けた。

 それによって麻子が下手に行動を起こせば、未由にまで危害が及ぶ恐れが発生する。麻子が姿を見たことで、前田はさらに悪質化していたのだ。それまで未由の中だけで暴れていた悪霊が、麻子の目によって活かされることでさらに力を持ってしまった。未由には本当に申し訳ないことをしたが、この己の業もこれからはしっかり受け止めなければならない。

 前田の情報を調べることでその悪質さの手がかりを掴めれば未由から払い落とす助けになるのではないかと思ったが、長七の調べた前田の実態は、恐ろしく酷かった。

 前田啓一。大太良市の私立大学に通う中、違法薬物に手を染める。薬物を買う金がなくなり、この町の実家に金の無心をしに訪れていたところを突っ撥ねられ、やけになり自殺。その後捜査が行われたところ、暴行、傷害、窃盗、強姦などの容疑が次々と浮かび上がった。

 なので、麻子が未由に語った前田の真意などというものは、全くの出鱈目である。それは二重の意味でだ。麻子には前田の言葉が聞こえていた。

 だが、それを未由に信じ込ませることに意味があった。

 麻子の目には未由に前田が憑いているように見えたが、未由にとっては踏切を渡ろうとする度に前田の死の光景が思い返されるだけだ。未由にとってのその光景の持つ意味を反転させてしまえば、そこにはもう前田の付け入る隙はない。三条から教えられた〈変換〉の技術だ。

 だから、前田の標的が麻子に移るというこの状況も、覚悟してのことだった。

 踏切の中には笑顔の前田が立っている。

 散らばった肉片が手の形になり、麻子の足を掴む。そのまま踏切の中に引きずりこもうとしているのだろう。

「タマ」

「はーい」

 既に頭の中の会話で全て打ち合わせずみだったので、麻子の頭の上に乗った巨大な蜘蛛の妖鬼――タマは尻の先を前田に向け、そこから糸を撃ち出す。

 粘着性の糸を身体に張り付けられた前田は、タマが少し力を込めるとあっという間に宙を舞った。そのまま糸を引っ張り、踏切の外、麻子の足元に叩き付ける。

「ひっ、悪かったよう。もう何もしないよう」

 前田は引き攣った笑顔を浮かべ、麻子の足元で這いつくばる。

「未由さんは六年間、この町に閉じ込められてしまった。子供にとっての六年がいかに長いか。それだけの人生を奪った――あなたの罪は、重い」

「調子に乗るなよこのアマァ! テメエが余計な口さえ挿まなけりゃ俺は一生未由の中に居座れたってのによォ! あいつが怯えて泣く度、そりゃあもう最高の気分を味わえたんだ。あいつの恐怖を吸い上げて吸い上げて吸い上げた俺が、テメエ如きに負けるか――」

 前田が全て言い終える前に、麻子は靴先をその顔に叩き込んでいた。

「あなたが力を出せるのは、未由さんの記憶と、その記憶が結び付く場所があってこそ。未由さんの記憶に、もうこんなあなたはいないし、踏切からもこうやって引きずり出した。それと、わからないなら教えてあげるけど」

 麻子はふっと力を抜く。

 周囲の空気が一瞬で凍り付く。麻子の中に押し込められた邪念が、箍を外したことで一気に溢れ出した。

「私の方が、よっぽど悪質だよ」

 足に一層力を込めて、踏み抜く。前田は苦悶の声を上げながら消え去った。

「はあ、やっと踏切を渡れる」

「なんかわからないけど、大変だったみたいだね」

 背後からそう声をかけられ、麻子は思わず飛び退く。

「長七君――」

 見られていたのか――麻子がそういった力があることは家族には知られているが、長七にはまだ話していない。

「ああ、気にしないでいいよ。三条さんのところでバイトしてるってことはそういうことだってわかってるから」

 三条は麻子に「仕事」を斡旋している男で、長七とも繋がりがある。隠す意味もなかったかと麻子は苦笑した。

「じゃあ、車はさっきの喫茶店に止めてあるから」

「えっ? 車?」

「だって駅から家まで歩いたら一時間はかかるよ。ウォーキングは健康にいいっていうけど、文明の利器には敵わない訳だ」

 麻子は長七の実家――つまり叔父の家に向かうためにここ赤森市まで電車に乗ってきた。駅まで長七が迎えにくるというので待っていたのだが、あまりに遅いのでおぼろげな記憶を頼りに家まで向かおうとした。どうやらその記憶も頼りにならないものだったらしい。

「いや、本当にすみませんでした……」

「まあまあそう言わずに。うちの親も麻子ちゃんが来るって張りきっててね。早いとこ迎えに行けと散々言われたんだけど二度寝中だったんだよ」

 どっちもどっち――そう言いたいのだろうか。長七の言葉は相変わらず支離滅裂だが、以前よりは意味が読み取れている自分に、なんとも言えない気持ちになってしまうのだった。

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