赤ちゃんプレイ+お医者さんごっこ
「ねえ、恭ちゃん? お願いがあるんだけど……いいかな?」
土曜の休日。朝っぱらから色葉が訪ねて訊いてきた。
「な、何だよ……? いきなり……? 俺ちゃんはまだおねむなんだけど?」
昨晩は色葉にオナニーを見せられ続け、その後もんもんとして出すものを出さなくてはならなくなり、あまり睡眠をとれていなかったので寝なおそうと思っていたのである。
「うん、あのね、恭ちゃん……」
色葉は少しだけ恥じらいを見せて、
「おちんちん見せて」
「ぶはっ!」
あまりにもストレート過ぎる願いに、思わず吹き出す恭介。おそらく拒否されても、したお願いごと記憶から消去すればいいという考えなのだろう。
「な、何言ってんだ、おまいは……? 冗談も大概にしろよ、色葉……?」
「冗談じゃないよ。わたし、いつも恭ちゃんのおちんちんのことばかり考えているの」
「は、はあ~っ……?」
「恭ちゃんのおちんちんが愛しくてたまらないの。恭ちゃんのおちんちんを想像しながら一人でエッチなことばっかりしてるの……だから……見せて?」
「ば、バカを言うなって。見せれるわけねーだろ?」
「何で?」
「何でって……恥ずかしいからに決まってんだろ?」
「昔はお風呂とかも一緒に入ってたじゃん?」
「それは昔の話だろ? 今は……違うだろ、いろいろと?」
「そう? やっぱり、ダメ……だよね? じゃあ――」
色葉が取り出したるは魔法のガラケー。
恭介はいつものように催眠状態に陥った振りをする。
しかしエムから授けられしこの強制催眠導入装置は恭介の記憶を消去するしか機能を果たさず、色葉におちんちんを見せてと言われてもそれに従う道理もなく、また恭介の身体に触れることもできないから色葉のその願いは叶うことはないのである。
そしてその催眠術にかかっている振りをするのも今日で最後であった。
今日さえ乗り切れば、この茶番に終止符を打つことができる。
しかし今日の色葉はいつもの色葉とは違っていた。
いつもであれば色葉は催眠状態の恭介の前でひたすら視られることを愉しんでいる様子であり、ことが終わればすべての記憶を削除という感じであった。
しかし今日は――
「消去。全記憶」
「………?」
何だ、それは……? 全部の記憶……? 何のつもりだろうか?
「あれっ? 消去。生まれてからのすべての記憶……だよ? わかった?」
「!」
何のつもりか知らないが、嫌な予感しかしない。
「……は……い」
とりあえずそう答える恭介。
色葉はうふふっと満足気に笑って、
「赤ちゃんになれば、恥ずかしくないよね、恭ちゃん?」
「………っ!」
恭介はそこでようやく色葉の意図を理解した。
表情に出すのは何とか堪えたが、どうやらそういうことであるらしかった。
催眠状態では色葉は恭介に触れることはできない。しかし恭介の時間を赤ちゃんまで遡らせて催眠を解けば……
何ていうことだろう。
人生初、おちんちんの危機が迫っていた。
色葉はにこやかに携帯電話をもう一度恭介に向けてパシャリ。
恭介は目をパッチリ開けるとバランスを崩し、すとんと尻餅をついた。
立ち方すらわかっていないという演出。
そして――
「ほ、ほんぎゃ~っ!」
恭介は赤ちゃんになりきり、手足をバタつかせながら泣いた。
恥かしいけど全力でやるしかない。少しでも照れがのこるとバレてしまうかもしれないからだ。
「ほ~ら、ママでちゅよ~」
恭介をあやすように色葉は言うと、
「おしっこでちゅかぁ~? なら、おむつを替えないとでちゅね~?」
いきなりおちんちんに狙いを定め、脱がしにきた。
「ほぎゃ~っっ!」
恭介は大泣きして、身体を丸めてそれに備える。
色葉の細腕では抵抗する恭介を無理やりに脱がすだけの力はなかった。
「う~ん、赤ちゃんは戻し過ぎだったかな。扱いづらいや」
色葉はすんなり諦めて携帯電話を取り出し、パシャリ。
「リセット。さっき消した記憶を戻す」
「……はい……」
しかし完全に諦めたわけでないらしく、立て続けに「消去――」と魔法の呪文を唱えて、
「六歳以降の記憶」
と、彼女はそう言ってきた。
恭介は、それに合わせて目が覚めたようにパチッと開けて、色葉の顔をじっと凝視して、
「お姉ちゃん、だれ?」
五歳児になった恭介は、目の前にいる成長した色葉は認識できていないという設定。
「ああ、恭ちゃんはわたしのことわからないんだね? わたしは色葉……お隣の色葉だよ?」
「え~、色葉ちゃんはこんなおおきくないよ?」
「うん、これはね、夢なんだよ? 恭ちゃんも大きくなっているでしょ?」
「えっ? えっ?」
恭介は今気づきましたという風に身体を見回して、
「ほんとだ~、大きくなってる」
「ねっ? おちんちんもパパのおちんちんみたいになっているはずだから確認してみたら? ここで出して」
さっそく脱がそうとする色葉に内心引き気味の恭介。
「えっ? い、いいよ~、パンツは人前で脱ぐもんじゃないってママも言ってたし」
「そう……仕方ないわね? じゃあパパやママたちが帰ってくるまで一緒に遊ぼうか?」
「うん、いいよ~」
とりあえず遊んで時間を消費させるのはいい手っぽい。
「じゃあおままごと……お医者さんごっこでもしよっか?」
お医者さんごっこ?
恭介は眉根を寄せる。
やはり嫌な予感しかしなかった。そんなことしたら絶対に脱がしにくるに違いなかった。
「い、いいけど、色葉ちゃんが患者さんで僕がお医者さんね? じゃなきゃやらないよ」
患者側になれば脱がされるのは回避できるのでそう提案した。
「恭ちゃんはわがままさんだね? いいよ」
思いのほかあっさりと承諾する色葉。
「んじゃ僕がお医者さんだからね?」
学習机に向かって椅子に腰かける恭介。
「コンコン、失礼します」
ノック音を口でいい、診察室に入る動作をとる色葉。
恭介は椅子をくるっと回転させて、
「今日はどうしましたか?」
「は、はい……」
色葉はもじもじとしながら、
「お尻の穴に違和感があって……」
「……はっ?」
「診察してもらっていいですか?」
色葉は恭介に尻を向けて四つ這いになり、躊躇なくパンツを下す。
「ちょ……色葉……ちゃん?」
慌てて赤くなった顔を背ける恭介。
「恭ちゃん先生、どうしたんですか? しっかりと診察してください」
形のいい丸いお尻を恭介に突き出し言って来る色葉。
「こ、こりゃ、か、風邪……ですね?」
「違います、恭ちゃん先生。触診してください。触診!」
「そうですね……じゃあ、お薬処方しておきますね?」
「お薬? それならここに……!」
色葉はそこを強調するように恭介の顔の前に突き出して、
「お尻の穴に恭ちゃん先生のおちんちんからでるお薬注入してください!」
「い、色葉ちゃん……何を言ってるかわかんないよ?」
「ああ、そっか~、知識は小学生以下だからわからないよね? でも身体は大人なんだし」
色葉が襲いかかってきた。
「ちょ……色葉ちゃん、何を……!」
彼女は恭介のパンツを無理やり下ろし、おちんちんを露出させようとしてきたのである。
「だ、だめだってぱさ!」
恭介は色葉の手を振りほどき、距離を取る。
「恭ちゃん先生、まだ治療が……わっ!」
色葉が脱ぎかけのパンティーに足を取られてすっ転んだ。
「色葉ちゃん、やっぱりお外であそぼ。お外で!」
外に逃げればさすがにパンツを下してこないであろうと考え、恭介は何か喚いている色葉をおいて、部屋から逃げ出したのであった。
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