第7話 『イゥエェグラファヴィット・ゴーヴェィ』

 空域が捨てた未来を回転率を上げることで鮮烈に紹介しようとするのは真面目に生きた証なのでしょうか。


 災禍意中の面が、もう部屋へ狂えてるけれども、海洋ない埋め出て、どう身へやっと射うるのだった。

 しかれど空気が身体中のまま得ていて、空の身か穴とみて、酩酊るのが尤もと。

 車の角でキューティクルが延滞料金を改善して、斜め左の校舎から散弾が転がり落ちるという矛盾の発見は、ミミリィの原因が元なのだろう。


「ストレートパーマが曲がり角を迎えた大げさな連隊を確保するんだろうか?」


 空間補正のユキが、しかしまた偏光しているけれども、メイウとレナは言い合うのだった。


「ちょっと待って! ちょっと待ってよ!」

「ムーグラン。相変わらず千絶句。丸マット旧姓、専断そう」


 小さくプロ糜爛。法網の煮楽して、凍土クレイな織り元が、見てくれ、割いてる、連合臨空めいめいに変幻閉じる。ましてや空命の三徳がくるりと抜け出れば、きっと孟子は散々家は絵薬の問題を語っただろう。いや、歌芽吹くか。


「ごめんなさい。誰かっ、誰か止めて!」

「うー……、いつも名店だけど、毒手ってこう?」

「お願い……このままじゃっ!」

「損切りと究極には見なしタクシーの裏宿だし」


 そこでカミエが浦々、めしや名詞や迷信を命じる。


「キリン採れた。結果求まり、専横の攪乱が歪説に進化失火」

「どっちのことだか、連合形態の不可避が継続的に造成されたピナゴラの纏いと芽吹きにかからめて」

「むなしなら?」

「飯オラ、問うとくと率い目でませりて」

「ふのむぅ」


 そつがの、見忌諱して、空鮮烈後のままとびえ銘渓くるてと参りぢ、めんねんぺっぱ、ささやんしぇ。

 技柔、しかしながらじゃしてみて、津カットター区の変弁で、もいる。さっさとナイツのやっぱだせ、しかし唯時のまたもや先べんで、確りと集住効果よくしてまた巻いて、ミカ世見れやライトが浮腫む。


 ふう……少し意識の翻訳成果を平均レベルに寄せてみるか。

 しかしわざわざ意図しなければすぐに流されていくだろうけれども。

 例えばエテセメテのマリオントコヤティールがモウミキに扇状のダンスを開始するとか。そんな言葉を通過させても理解には及ぶことはないだろう。辛うじて線上を踊るような言葉を同一線上に並べることが束の間可能かもしれないけれども、それも少しの振れで混乱し意味不明なモノへと成り果てていくのだろうとする力がこのclassでは常に、しかも強烈に働いている。だからこれを夢としてはたして認識できたとしても、脳の構造上、決して記録されることはないだろうと考察されるのは可能性以前にすでに決定というか法則として成立しているこの文章の行方もすでにその力を受けていて、正しい文章として成立することはなく、何とか文章らしきモノとして受容できれば幸いであろうと愚考するのははたして僕自身なのかそれともこと世界そのものであるのか、すでに地の文であるのか僕の思考であるのかすら定かではない文章は決して纏まることなく存在は崩壊し、それに伴い、僕自身であるユキの意識に決して残ることはないだろう。


「ああ、限界だ」


 その言葉はまた見やるゴンであり、生命月華の女性が、荒廃譚ごんに暮れるのは困惑と等値である。

 回答は正答にあらず、ゆえに正統は正しく綴られない。しかしながら初めよりは辛うじて文章であると認識できなくもないこの言葉は、決して求められることはない。二度三度。マイムマイムは踊りである。偶然接続した過去のインタビュー。インテリアの落とし子は、鮮烈ではない。むしろ空式である。

 レイとエセルは常に喧嘩をしている。

 クランは見守っている。それは全体に見せ掛けて、視線の先にある影はひとつだけだ。トキはひとつに立って、ただ孤高を主張する。無論、放っておくはずがないのだけれども。

 お茶会はいつも開かれる。風が吹くけれども、何も起こらない。

 桶屋が儲ける確率は限定的である。そもそも現代には存在しない。

 カタカナの会社は倒産を待たずして解散した。好景気にもかかわらず不況を演出。舞台の成功は衰退へのきざはし。それを是とするのは何処いずこの者でも無し。ひとえに同じだと断ずるのは、一体誰なんだろうね。問い掛けは風の前に積もり、山となっては崩れていく。

 旧公園の向こう側に佇むは、波の造型を持った創造性を遥かに凌ぎ、急遽発令されたミルメイアの七宝は短冊を畳み掛けられた牛車のように真広い。これぐらいが限界かと、安定して文意を進めるのが厳しいと、当方へ確認。認定は困難を極め、やはり残機はないのだと、コントローラーを畳んで悄然とするのだった。

 丘の上にある小屋の周りで開かれる会合。現代のおとぎ話。昔々あるところの未来の話。愉しまれるのは懐かしい調べ。今は懐かしい未来が、新しい過去と共に訪れる。逆転は因果を成立させない。


「見るめいて、澄まして操りて、また返す」

「悠々の変遷を傍観してもまだ誰も心情を露わにしないのね?」

「最大手の営利が優先されるのは間違いだと思いたい」

「希望はきっと、軽んじられる」

「運動は権利を求めているけれども?」

「きっと言うのだろう『私を止めて』とね?」

「それを誠意と言うのか」


 もちろん無断だ。

 まるで階梯が不足している。わざと難解な言葉と文章を並べてみても、真実は見えてこない。むしろ簡易な説明こそ求められる。だがここにそれを提示する存在はどこにもなかったのだった。


「スヴェック! メラ矛屋って!」


 ラッケル酔夢と、眩まれた。

 益し稀に、休符を付けろ。そんな命令が、膝に、肩に、耳に、踵に、連続でバイモンケる。それは夢中のマケドニア。勝ってない妄執から来た存念。

 天変地異はそれを受けて赤方変異を許諾した。

 アンセルヴェッツェンのムイユなんて知ったこっちゃないとでも言うように。

 銀兵衛の矛が突き刺さる。突端は開始された。

 大別して同一の集合にあろうとも、同一の集団にカテゴライズされようとも、同一の名を付けられようとも、その中で小集合は必ず精製され、意見は分断される。同一集合内の異なる意志が互いに対立し合おうとも、外部からはその現状は窺えない。同一集合の分裂を招くのか、他方の意志がもう他方の意志を封殺し、やはりひとつに統一されるのかそれはわからない。


「動機は何?」


 その質問は、同一存在に対して投げ掛けられた。自分自身から自分自身に向けた告白状。もしくは告発状。

 祭典に於いて再転された採点は、再評価されない。第一印象がおそらくすべてを決定したために、その集合全体に対して唯一のレッテルが貼られた。ゆえに探偵は断言するのだ。


「犯人は、うしろゆび指され隊の隊員であるがゆえにそれを喜んで受け入れるだろう」


 全く持って意味不明である。

 時々意味があるような文章に見せ掛けてしまうのだから、これまた始末に負えない。別に誰にも負ってもらう必要はない。それを始めたのは自分だからそれを負うのも自分であるべきだ。なんて一見立派な発言をして見たところで、その発言した本人が一体全体自分が何をしたのか全く持って理解していないために、ただの空虚な戯れ言と化してしまっている。


「僕はもう疲れたよ」

「はあ? こんなんで疲れたとか何舐めたこと抜かしとんねん?」


 珍しく成立したように見せ掛けた会話も、実の所偶然の産物であり、本当はまったく別の要因にて導き出された文章に見せ掛けたそれは渾沌カオスだったのだ。

 果ては三度招来し、奇縁を求めて気炎を上げる。落ち着こうにも鼓動は早鐘のように鳴り響き、いつまで経っても日は沈まない。無理無駄無縁と捨て置いて、結局の所後でこっそりと戻ってきて拾うのだ。雨の日の、野良犬に餌をやる不良の如く。


「はあ、呆れた。だったら最初っから剪定しておけば良かったじゃない」


 整えられた庭木を目にして、族五郎はサンバの振り下ろす一の大刀を、体を真っ二つにすることによって避けた。血飛沫が舞い散るが、巻き戻しのようにメノウもまた元に戻る。しかしそれは同時に森本も攻撃の前の姿勢に戻ることも意味し、ゆえに連続攻撃により今度こそ源五郎丸は眠りに付くのだった。それを見た引き出物は羨ましそうに叫ぶ。


「この世界から脱出した!」


 手法を求めて三千里。誰かがこれを夢だと言ったのならば、起きれば良い。どの状態になれば起きたことになるのか異論はあり、人物の名称自体もころころと転がるので全く持って自由意志にならないことであり、然りとて眠りに付いたことによって脱出したのは源五郎丸なのだが、またここで記してしまったがためにこの世界に復帰することとなり、結局草履は運命の手から逃れることができなかったのだった。めでたくもありめでたくもなし。それでもあえて、めでたしと断言することによって、未来への希望を託すのだと教訓めいた形態にしようとして失敗しているこの現状。誰が同情してくれるのだと問い詰めたい。


「もういいかげんにしなさい」


 誰かが耳元で囁くように言うのだけれども、何をどうすれば好い加減にしたことになるのか結論は見えない。


「本気でやっているのかい?」


 不敵に手招きされてしまえば、大真面目だと応えるしかない。


「僕は本気でやってるのだ!」


 そう叫ぶが、その僕が一体どんな僕なのか僕自身もやっぱり理解していなくて、そもそも言葉の定義自体が間違っている可能性も高く、そもそもこれに定義は設定されていないのではないかと疑念があり、そもそも定義って何だろう。定義という言葉を定義しようとするのだが、定義するために使用しようとした定義という言葉が定義されていないため、結局いつまで経っても定義という言葉が定義されることはない。定義という言葉を定義するためには、定義という言葉が定義された未来世界から過去世界にタイムマシンで遡り、定義という言葉を定義された定義という言葉を使って定義してやる必要がある。しかしタイムマシンの作成はアインシュタイン的にどうやら不可能らしいので、定義という言葉はいつまで経っても定義されることはない。誤解だけど。ならば今定義として使用している言葉は一体いつ定義であると定義されたのか? それは大いなる矛盾として未来永劫に存在し続けるのであった。


 この世界に言葉は存在しない。

 ならばお前は誰なのかと言葉は言葉に対して問う。

 矛盾により言葉は崩壊して、何の意味も持たない何かになった。

 しかし元より存在しないので、崩壊も何も、意味も何も、元より存在しないくらいに存在し得ない。つまりありえない。

 ゆえにこの世界で言葉は意志共有ツールとして使用されることはなく、ただ場に渾沌をもたらすだけの何かとなったのだ。そんな言葉溜まりのような崩壊して情景すら正常には見えない並行世界は至る所に散らばっている。並行世界なんて存在しないのだと言った誰かもいたような気がする。正確に言えば並行世界は存在しないのと等値なのだと。なぜならば量子力学的には、並行世界間で情報の授受は不可能なのであって、夢を介しているとはいえ情報の授受――というには一方的に過ぎるような気がするけれども、それを行っているこれは、並行世界ではないのだ。ならばなんて呼べば良いのかといえば、うん、ただよく似た世界?

 結局曖昧な回答にしかならないので、まあ、でも、いわゆる一般的に認識されている『並行世界』のイメージから言えば、まあこんな感じの世界を言うんじゃない?

 ってことで結局『並行世界っぽい異世界』いわゆる略して『並行世界』で良いんじゃね?

 ってな感じで、定義も非常に曖昧で、正確ではないけれども皆がそう呼ぶんならもうそれで良いんじゃないかなって感じに妥協されていくのだった。

 こうして日本語はどんどん曖昧になっていって、本来は存在しなかった使用方法が幾つも出てきて、古式所縁ある人々からけしからんなどと言われるのだけれども。


「言葉って生き物だからしょうがないよねー」


 と言って笑われるだけなのだった。

 すべての言葉に意味はあって、やはりない。

 すべった言葉に意味はあっても、やはり頼りない。

 受け狙いも程々にしておかないと、冷められる。

 冷却期間はある程度必要なのだと、名前のない誰かに諭される。

 そしてそのまま冷めたまま、熱は二度と灯ることはない。

 もうたくさんだと、ユキは目を閉じて。


「ああ、ミオ、葦が考えたところでたかが知れてるよね?」


 それは誰に対して喧嘩を売っているのか問い質したい。

 そんな冷笑を最後に、彼は強引に目を閉じて、枕を求めた。

 求めてしまったがために旅に出るはめになったのだが、それはまた別の物語、であるといいなという希望を持つことを許されたのは、しかし彼ではなく彼らであり、そのまた右から来た左であり、上にあった真ん中で、後にあった斜め右だった。袋小路に陥ってしまったと自覚した彼は、最後に考えるのを止めて、ただトキが過ぎていくことを願うのだった。過ぎていくのを目にしたら、どうせ喧嘩になるのがわかりきっているのだけれども、彼とはもうかれこれ二年ほど顔を合わせていないため、今回もきっとそんなことは起きないだろう。何でこんなにも長い間会うことがないのか。たぶん無意識の内に避けてるんだろうとは、二人をよく知る少女の言葉。言葉がないはずなのにそんな言葉が残るのは、それがよほどに強い力を秘めている――いや、あんたら、全然秘めてなんかいないだろう。むしろなんか前面に出していて、露出狂かと非難の言葉を投げ掛けたい。すると全力で言葉の届かない地平に、二人とも平気な顔して、冷静な顔して逃げていくのに決まっているのだけれども。


「でも僕ら以上に彼らがだれてきているんじゃないかい?」


 返す言葉もないほど正論である。

 こんな言葉で混乱しない人がいないはずもない。いるとすればそもそもが言葉を見ていない。なので逆説的に言葉は存在していて、ここではない別の場所では確かに力を発揮しているのだろうと推察できる。

 ゆえに君は、苦笑しながら最後の言葉を紡ぐのだった。


「                  」

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