第3話 謎の映像

『はいはーい。突然ですが、此所でお復習さらいです。あなたの名前は何ですか?答えられなきゃ…』

とある有名ボカロ曲のように質問される。やれやれ、面倒臭いわ。

「月野洸だ。」

『せいかーい。第2問!あなたの性別なんですか?』

「そりゃ、決まってるだろ。男だ。ところで誰なんだあんたは!さっきから色々と聞いてきて。」

『私の名前が知りたいの?ヤンキーの癖に?この世で、PYWほどムカつく奴はいないんだよ。』

「俺はヤンキーじゃない。それに何だ、PYWって。」

『PYWも知らないの?パンピー、ヤンキー、ウェーイのことよ 。世間では有名なことよ。』

「なんだ?パンピーとウェーイって。俺の住む世界には通用しない言葉だな。」

『パンピーは一般ピープルのことで、ウェーイはダサいユニクロの服を着て、ウェイウェイやってる旧帝大出身エリートのことよ。』

「分からないな。スラングには疎いものでね。」

『これだからこのタイプは苦手なのよ。もしかして、引きこもり?』

「俺はこもってなんかいない。」

『そうそう。怒んないでよ。私との会話楽しもーよ。』

「だから、お前は一体何…」

その時眩い光を感じ、目を幾つもの風景が横切っては消えて行く。横切っては消えて行く。沢山の無関連な情報が一挙に洸を襲ってゆく。頭の中は錯乱していく。


ふと思った、錯乱しているとは言えここは一体何なんだ。

俺は、チート級の強さを誇る自分の影に殴られ死んだのか?

それすらも分からない。一体どうなっているのか。

俺が戸惑う中、その映像は始まった。

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