序章 《現代…》
僕らはヤゲロー大公国を後にして、隣国の、ヤゲローと紛争が絶えないメラとネレイアデス曰く、ユーロピアの糞ド田舎の吹けば消し飛ぶチンケなカス超大国(実際に言ったのはメラだが、ネレイアデスは言ってないけど、せせら笑ってた)旧ゲルマニスク、現ローマ神聖国の首都ベルリンに着いた。人口8万の大都市だ。ローマ神聖国は近年急激な工業化が進む新興軍事国家で、オストマルクをはじめ、周辺の小国を強引に併合し、勢力を伸ばしている。人口は侵略戦争前は150万で首都は6万しかいなかったが、侵略戦争後は人口310万で首都は8万と急激に増えた。現在はボヘミア公国を視野に入れて、聖ローマとたびたび紛争を起こしている。
「あいっ変わらず、好きになれねーなぁ、この国の空気は…魔力を持たない無能者を差別し、迫害する。魔力持ち…特に固有能力を持った能力者を神に選ばれし人間であると思ってる糞選民思想者がうじゃうじゃといる。」
ちなみに、ユーロピアでは街中の装甲車の運転が禁止されているらしく、今装甲車は、オプリチニクに頼んで船で帝国に送っている。じゃあ、僕らはどうやって移動しているのか、徒歩?そんな馬鹿な、さすがメラ!ジープという名のオートモービルを連邦から取り寄せてきた。ユーロピアでは科学が未発達なため、オートモービルの生産はできないが王族らは輸入してるらしい。メラを通して…絶対暴利をむさぼってると思うが…
ネレイアデスがおもしろい話をしてくれた
「帝国にはいたるところに法石が埋まってるから、みんな子供の時点で、魔力の源泉がつぶれるから、皆無能者ね。炎の一族は法力を宿してるからまず無理、けどたまにつぶれない人が出てくるのよ。そういう人は帝国を出た瞬間、大魔導士になるわね。」
僕には関係のない話だ
「あれっ、じゃあメラはなんで魔力と法力を二つとも持ってるの?」
メラはどや顔をしながら
「ふふん、それは秘密だ、いずれ教えてやるよ」
ネレイアデスは困ったような顔をしながら
「クロウィン君、彼女は普通じゃないのよ。あまり参考にしないほうがいいわ」
メラがキレる。よくキレるな~この人
「おい!レア、テメェ、あたしを化け物呼ばわりすんな」
メラがキレたけどネレイアデスは軽くいなす
「事実じゃない、六角を知ってたら誰もが化け物だと思うわよ。先の抗争で、創世の結社の3分の1を単騎で殺したもの。」
その話聞いたことがある
「メラッ、それって…」
メラは悲しそうな表情で
「ああ、この国に攻め込んだ時にあたしを迎え撃った貴族どもだよ…当然お前のルベイ家もいたぜ、当主とその弟、あと先代と当代の妻たち、片っ端から殺したぜ。赦して欲しいとは言わねぇ…」
僕には関係のない話だ
「別に構わないよ…あの家で知っているのはメイド長だけだから…」
その時、場を和ますようにネレイアデスが口を開いた
「メラはその時魔力も法力も使わずに殺しまくったらしいと、全部ステッセルニから聞いたわ」
それは…
「凄いッ」
「だからこそ、今包囲されてんだよな。、シシシ、法の番人サフォイア家か」
「どうするのメラ」
「安心しろ、ただの監視だ、攻撃したらベルリンを吹き飛ばすって前回言ったからな、キシシシ」
メラの言葉通り攻撃してくる気配がない
僕らは今日止まるベルリン最高級ホテル”ウンテル・デン・リンデン”に着き、スイートルームにチェックインした。
メラが来たとき、ホテルの支配人だけでなく社長も来て大騒ぎだった。六角って何だろう?メラっていったい何もんなんだろう?永遠にわからないと思う。ちなみに三人一部屋で美女二人に囲まれてるはずなのに全然うれしくない
僕らがベルリンに来た時、ある一団が動き始めた、通称”結社”と呼ばれる創世の結社だ…
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