序章 《現代は》




うっし、着いたぜ、冬都アナスタシアグラート!コイツは皇帝が変わるごとに名が変わるから愛称は冬都って言うんだぜ。見ろっ、この都市を!帝国の人口だけがムダに多いクソ都市よりも立派だろ。」


僕らは今、船でユーラシア連邦の首都、冬都に着いた、まず目につくのは、

高さ30メートル以上、奥行き20メートル以上にわたる真っ白な城壁、これが三枚、有名な3重城壁。これが一分の隙もなく都市を囲っている。中に入ると、真っ白な建物が並んでいる。冬都では全てが白で統一されている。道路はオートモービルが6台横に並んでもまだゆとりがある。これが世界最大の国際都市、ユーロピア最大の国家ローマ神聖国のベルリンとは違いすぎる!首都人口が10倍違うだけでこんなにも!


「おーおー、いいリアクションだなぁ!来てよかったぜ。覚えってか、今回の仕事の内容は、んっ?」


忘れたら殺されるので覚えた

「覚えてるよ!クライアントと荷物を運ぶんだよね。けど装甲車に乗せれば大丈夫じゃないの?」


そう言ったら、理不尽にも蹴られた


「バカ野郎、この街に装甲車は入れねんだよ!いくらあたしでも、ここのルール守んねぇと商売が出来ねんだよ」


納得だ

「メラの仕事って汚い仕事だもんね」


また蹴られた


「今回は初めての実戦だな!テメェはまだナイフしか使えねんから自分の身だけ守れよ!」


「わかった」


「とっ、話をしてたら来たぜ、シシシ」


待ち合わせのホテルから今回のクライアントである褐色の肌藍色の瞳を持つ妙齢の美女が来た。彼女の名はネレイアデス


彼女は10年前の大戦で捕虜となった東ローマ出身の海軍総大将で、10年前に捕虜となり、10年間服役して帝国に返還することが先月決まった。が、彼女は多くの都市落とし、民衆、兵を拷問にかけたことによって、表では死刑執行されて存在してない扱いにされてる。そのため、移送は外部に委託して最も信頼があるらしい、自分達に来たって訳らしい。


メラはルンルンしながら

「久しぶり、レア…」


一方のネレイアデスは目を丸くしながら

「お前はッ…、メラ!約束通りだな。まさか10年前の約束通りになるとは…」


メラは下品に笑いながら

「ステッセルニに感謝しろよ。あいつの機転がなければ今ごろ豪桀みたいに無惨に殺されてたぞ。」


なんか昔あったみたい。


ネレイアデスは質問する

「今のわが祖国の陛下はご存命か?祖国はあるのか?」


「あるぜ、けど帝国って言っていいのかはわからんけどな。帝国の敗戦で枠組みが崩壊、なんとか維持してる感じだな。で、先代の皇帝蔡は首都陥落直前に病死、長女が皇帝に、次女が宰相やってるな」


ネレイアデスは安堵しながら

「そうか、わかった。連邦の豚どもは私を殺したいらしいな」


「一部の上層部がな。だが直接は来ないだろ。あたしがないるからな。キシシシ」


僕は気になって聞いてみた


「来ないの、じゃあ誰が来るの?」


メラの代わりにネレイアデスが答えた

「帝国の蛆虫どもだな、奴らは自分達を敗戦に貶めたのは、連邦ではなく、我等の不手際だと思ってる。私は確かに勝てなかったが負けなかった!陸軍は壊滅、海軍は大きく力を失ったがまだ戦えた…ステッセルニは約束してくれた。帝国は滅ぼさないと…」


「ああ、奴は守ったぜ。帝国が崩壊しかかってるのは自業自得だな。ステッセルニは単純に軍縮しか提案シテネェ。」


「で、レア、行き先は?」


「ビザンティウム、わが祖国ビザンティウムに、ソフィア陛下のもとに仕え直すよ」


ビザンティウムは東ローマの旧首都で、人口100万を誇る国際都市だ。ユーラシア、帝国、ユーロピア、アフリカの十字貿易の中心地である。


「ほぉー、あそこか!?あそこには、グレートオールドの一人、聖王オルデアルがいるなぁ、グレートオールド最強の男だッ」


珍しくメラが声をあげた


「メラ、凄いの、その人」


「グレートオールドはスゲェぜ、奴らはあたしと同程度の身体能力とあたしと同程度の魔力を持っている。1人で普通の将軍100人と同程度と思え。」


「ええ、オルデアル総大司教がいた東ローマは、ビザンティウムは帝国ですら落とせなかった。最終的に交渉によってやっと傘下に降りたけどね」


「他には?」


「ああ、元ヒスパニア王国で今はモロッコを事実上支配してる筆頭将軍巨神ディエ・エス・オプス、ボヘミア公国の大将軍、大天スワロフ=ストラディット=スティルウェルの三人だ、この3人でをグレートオールドって言うんだ。誰だよ、こんなクッソみたいな安易な名前つけたカスは、ほんと捻りもクソもねーなぁ」


「連邦や帝国にはいるの?そんな人達」


メラの代わりにネレイアデスが答える


「いないわね、帝国には私みたいな大将軍が一応彼らと同列扱いにされているが、彼らは、指揮官と兵士をミックスしたような存在で、指揮する兵は我々は最低でも10万、大会戦では陸軍は100万以上、10年前は300万、海軍は50万だったが私は戦士ではなくあくまでも、指揮官だ。彼はどう頑張っても10万が限界だろう。」


「連邦は大将軍っていう突出した奴はいねぇ、一応匹敵する総司令官という職はあるが、能力的に優秀すぎるだけだな。」


「仕方ないでしょ、帝国は雑魚をぶつけて、敵が疲れたら、精鋭をぶつけるために突出した将兵が必要で、連邦は総合力、平均力重視だもの…」


「だから、帝国は負けたんだよ。精鋭を戦いで失いすぎた、一方は減っても質が落ちないもんなぁ、ジリ貧ダゼェ」


「言えてる、これも全部先代の皇帝の命令のせいよ…」


「シシシ、10年前に言ったらお前だけでなく、一族友人もろとも、3日間拷問にかけられてたな」


「陸軍正規兵250万、そのほか多数の戦奴、海軍100万…勝てたわ、勝てる要素しかなかった。モンゴル平原は1対3の割合で互角、確かに練度は連邦が上だけど、数でどうにかなる!海戦は勝った、勝ったから連邦は下がるしかなかった…その後川をさかのぼり、河川艦隊を一蹴し、要塞の側面と背後を攻撃して落とした。もう敵はいないはずだと思った…」


「だが負けた、惜しいところまで行ったもんなぁ。神聖不可侵だった連邦の領土に入り、東部を落とし、首都包囲までこじつけたのに、まさかの冬将軍にやられたもんな。逆に連邦はカフカス軍がいたから、ある程度の暑さに耐えれるから、帝国の首都を落とすことが出来た。それだけでなく首都が落とせなかったのも問題だな、三重城壁も結局東側1枚だけしかぶちやぶれなかった。確かに過去に指揮官として4度参戦してるゴルシェンコ前最高司令官に勝ったのは誉めるが、後任のステッセルを超えることが出来なかったな。帝国陸軍は全滅、だが連邦軍はまだ120万生き残っていた。新たに徴兵した寄せ集めの兵士ではなく、連邦軍がな。半分しかやられてなかった。国力が10対7…たったの3がこんなにも大きいとはな」


ネレイアデスは懐かしそうな眼をしながら

「今となっては過去の話ね、フフッ」


話は終わった、ネレイアデスは何か懐かしいものを見るような目をしてた


「時間だ、行くぞ!クロウィン行くぞォ」




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