第30話 赤と緑の交わり編 その3

エリアさんの部屋に対して

どうしたら、アプローチ出来るのか??


入口でラインさんと順子さんが試行錯誤中・・・


その様子を床に座った状態で

三賢者+ネメシスさんの四名が見つめている


『ラインもだけど、順子も懲りないよね??』


『二人共、姉妹みたいに近い価値観を持っていますからね~』


ロキちゃんとトールちゃんが

冷静に二人の行動を眺めながら話をしていた


『歌好きなんですか!? わたしも好きなんです、今度一緒に歌いませんか??』


『一緒に歌うのはいいですね、今度暇な時にでも・・・』


オーディンちゃんとネメシスさんは

お互いの距離を縮めるべく

趣味や好きな事柄などを話している


『これは、愛理ちゃんに頼まないと無理だと思います・・・』


『そうか・・・仕方ない、事後まで待ってエリアを問い詰めるしかないな』


結局、何も出来ず諦める二人

基本的に仲はいい感じなので

争う事もあるが、気の合う形にその場から去っていった


『やっと諦めたか・・・みんな、これからどうする??』


『そっちで歌がどうとか話していましたよね・・・四人で歌唱会でもします??』


ロキちゃんは

ラインさんと順子さんが去った後に

そっと立ち上がり、これからどうしようかと尋ねる


それに対してトールちゃんが

話題に出ていた歌を一緒にと打診する


『ネメシスさんと仲良くなりたいので、是非お願いします』


『・・・二人の面倒を無視していいなら、こちらも異論はありませんよ』


オーディンちゃんもネメシスさんも

話題にしていただけに、すぐに実現するなら賛成でしょうね


『・・・リーアもいるんだったら、大丈夫じゃないのか?? ロキちゃんに期待しても無駄だから』


『連帯責任で無視しましょう・・・歌える場所は、トールちゃんが用意しますね』


ロキちゃんを抱えて

トールちゃんはオーディンちゃんとネメシスさんと移動をする

多目的室のような

基本空き室の予備的な場所がある


順番待ちな三名と

大きな出番を終えたトールちゃんは

暇つぶしの形で色々な想いを歌込めて

未定の時間を過ごしていった


『そろそろ、出てきても構いませんよ・・・怒ったりしませんから』


再びのエリアさんの部屋

レッド君はエリアさんの登頂を終えて

山小屋で休憩中・・・ではなく

再度、登山する準備中だった


『唯一の可能性でしたわね・・・特別に混ざりますか??』


レッド君もエリアさんも一点を見つめて

存在が姿を現すのを待っていた

数分、沈黙があって


『レッド殿もエリア殿も把握なされておりましたか??』


ドアの隙間から

すり抜けてきたかのように現れたのは

六花りっかさんだった


『最初はわかりませんでしたよ、完璧な擬態だったと思います』


『そうね・・・ラインの神業オーバースペックで少しだけ違和感として把握できたのよ、あなたの奥義は素晴らしいわ・・・教えて欲しいくらいに』


二人が入る前にスタンバイしていたようで

部屋の内部に存在していれば

一緒に認識されず潜り込めると思ったのでしょう


『それにしても、どうして潜伏したのですか??』


『あなたが一番安心できると判断したから、確認しなかったのよ~』


邪魔をすると思われる二人を警戒しすぎために

他は問題ないとすぐに部屋を隔離してしまったようです


『単純に隊長殿以外で最も有力な方をチェックするつもりで・・・申し訳ありません、煮るなり焼くなり好きにして下さい!!』


土下座の六花りっかさん

エリアさんが自分にとって脅威となるから

どうにかしようと思ったのでしょうか


『好都合かもしれませんよ、エリアさんの覚醒にアクセントを考えていたので』


『レッドちゃん、どういうことですの!?』


問い詰めるのかと思ったが

レッド君は、何か思いついたようで

六花りっかさんに耳打ちしている


『・・・どうでしょうか六花りっかさん、僕のお願い聞いてくれませんか?? この事は秘密にしますから』


『寛大なレッドちゃんのお願いよ、わたくしも秘密でいいですわよ~で、何をなさるのかしら??』


とりあえずレッド君に合わせてみたが

内容を把握していない状態で

少し不安そうにしていた

そんなエリアさんの視線がレッド君に向いている


『僕のサポートをお願いしたのです、六花りっかさんにもエリアさんの登山を一緒にどうですかと・・・聞いてみました』


『レッドちゃんも悪い趣味をしてますわね、二人でわたくしを弄ぶだなんて・・・面白そうじゃないの、拒否したらラインに報告しますわ』


一瞬、動揺していたみたいですが

基本的にこの手のギミックには興味を持っているっぽい

エリアさんは、促すように六花りっかさんの土下座を強引に解除させた


『エリア殿・・・自分に拒否する権利は無さそうです、それには欲望により忠実になってしまいます・・・不謹慎だと思われても仕方ありません』


凄く嬉しそうにしている

これからレッド君と一緒にエリアさんを色々とすると想像しただけで

楽しくなってしまったみたいです


六花りっかさん・・・あなた、素敵に変わったわね!! とても楽しみだわ~どんな事をしてくれるのかしら♡』


同じくらいに嬉しそうにしているエリアさん

レッド君にされるのも最高だと思いますが

六花りっかさんのテクニックにも期待しているようです


『トール殿に披露する予定でしたが、これは自分が隊長殿より教わった秘技です』


夜な夜な特訓と言って

ラインさんと二人で何かをしていたようですが

どうやら、性技の伝授をしていたみたいです


お母さんライン六花りっかさんと共同で・・・あれは凄かったですね、僕は耐えきれませんでしたよ』


『レッド殿には練習相手になっていただきました・・・本番で披露する時が来ましたよ、エリア殿を昇天させたいと思います』


そう言いながら、ゆっくりと接近する

指を小刻みに動かしながら


『真面目な顔して、何を言い出すのよ・・・それにレッドちゃんも練習相手って!? ちょっと、何をしてるのよ~!!』


レッド君に羽交い締めにされるエリアさん

完全に身動きの取れない状態


『抵抗はしないと思いますが、プレイのひとつとして楽しんで下さい』


『相変わらず強引なのねレッドちゃんは・・・わかったわ、必死で抵抗すればいいのね~終わったら、傷だらけよ~きっと~♪』


嫌々ではないのは

抵抗はしないと思いますがの問いに

必死ででいこうすればいいのねと返している

まさにプレイのひとつ


『エリア殿の操は、レッド殿ではなく自分が奪ってしまいます・・・お覚悟!!』


『・・・プレイでもそれは嫌だわ、ちょっと~レッドちゃん!?』


着ている巫女装束を無理に脱がそうとする六花りっかさん

今の事象で、なエリアさん

冗談抜きで必死で抵抗を始める


『やる気になってくれましたね・・・僕は最初でも二番目でもそれ程の差はありませんから、エリアさん次第ですよ』


『本気で自分を倒さないとレッド殿とのは叶いませんよ!!』


思った以上に六花りっかさんが本気の行動をしようとするのは

に近いエリアさんを

潰しにかかっている・・・からかもしれません


実際にレッド君はどのような耳打ちをしたのでしょうか??


『レッドちゃん・・・あなた、何を吹き込んだのよ~!?』


確実にレッド君が六花りっかさんに囁いた言葉に

問題があるとエリアさんは思っている


『覚醒前でしたら、ライバルを減らせるかもしれませんね・・・なんて、言いませんよ僕は真面目ですから』


『・・・六花りっかさん、武人としてのプライドはありませんの??』


物理的に動けません

心理的に訴えかけて、揺さぶって

卑怯だと思わせる流れだったが


『これで終わるようなら、ライバル以下です・・・どんな状況でも確実に覚醒してこそのの戦です』


『はぁ・・・わかりましたわ、本当にどうなっても知りませんわよ!?』


ため息のエリアさん

少しして、胸の辺りから宝石と思われる輝きが

周囲を包み出している

への覚醒が最終段階となったみたいです・・・

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