第19話 青天の霹靂編 その6
『レッドちゃん、少し合理的すぎるのよ~』
『はい、自覚はあるのですけど・・・エリアさん、手伝ってくれますか??』
トールちゃんは順子さんを癒すため
多分、医務室でしょう
そして、ラインさんは自室か休憩室か
後を追うようにレッド君とエリアさんも出て行った
で・・・
残される、三名は
『自分だけ、事後で満足しているから・・・申し訳ない』
『あなたが謝る必要は無いのでは??』
『そうですね、無関係ではないですけど・・・謝るのは違うと思います』
理性の比較的ある三名でしょうか
最初、出て行った五名の話をしていましたが
すぐに、次の出撃に対しての調整などを相談し始めていて
『自分とネメシス殿で出れば、ほぼ問題なく済むと思われます』
『・・・確かに、安定した戦いは可能だと思いますよ』
『う~ん、そうね・・・私がレッドさんの次のお相手だと思われます、任せられるのはあなた方です』
それぞれに特殊なデバイスを手渡している
どうやら、リンク用のシステムがあるみたいで
『
見た目リストバンドのような
手首に装着するデバイス
『同じ属性ですから、相性は問題ないと思います・・・よね、ネメシスさん??』
少しだけ、不安な要素がある
が・・・それは、多分考え方の違うなのだろう
『あっ・・・ラビリアさん、戦いでの衝動は発生しませんから』
自分の事を少しだけ心配されているのだと
ネメシスさんは
詳細を知らないラビリアさんは
それに関して、大丈夫かと聞いたようで
『そうなんですか、順子さんに執着するのは・・・別件なんですね』
『順子さんですか、最愛な方です・・・♡』
顔を真っ赤に俯くネメシスさん
それで復讐は恋愛に関して、らしい
凄く偏った愛情表現だと先に言います
自分を助けてくれた順子さんに惚れて
彼女を追って天球までやってきたが
本命が愛理さんだと知ると
彼女に対しての嫉妬が復讐になり
一番の相手である順子さんの死を持っての復讐の完成となるはずだった
その過程で何度かこちらにも登場していて
断片的な情報で順子さんに復讐している人になっていた
『間違った知識で身勝手な行動をするのは危険だと理解しました・・・女神にまでなってしまいましたからね~うふふ♪』
『あなた、怖いわね・・・私も注意しないと、似たような感情を持つ知人が』
笑顔で自虐なネメシスさん
知人と濁したが自分も危険だと再認識するラビリアさん
そんな二人を・・・真面目に分析している
『自分は恋愛に関して、まだ勉強不足です・・・反面教師ということで参考にさせてもらいます』
純粋な心を前に
少し泣きたくなるラビリアさんとネメシスさんだった
離れ離れになってしまった
レッド君とトールちゃんは
最終調整のため、帰還後にもする事があって
『とりあえず、安静にしてて下さいね順子さん??』
そっと口づけすると
穏やかな表情で眠る順子さんを医務室に置いてくる
『エリアさん・・・僕を叱る演技、いえ本気で叱って下さい!!』
『難しいわね~でも、親子ではなくて男女の話でしたら・・・ラインに優しくするのよ~いいかしらレッドちゃん??』
走り去った方向に自室しかないと判断して
ドア前でエリアさんがレッド君を叱り出す
『いいかしらレッドちゃん・・・あなたはラインをどう思ってるの?? 本当の気持ちを伝えないといけませんよ!!』
『はい、すいませんエリアさん・・・でも、トールさんの事が忘れられない』
ここで、レッド君はアドリブを入れてくる
エリアさんは、少し驚いたが・・・それに応えるように
『トールちゃんを忘れられない?? ラインはどうするのよ~母親は仮の姿なのよ!! わかってるのレッドちゃんは・・・』
『・・・僕、トールさんの所へ行きます!!』
と走り出す、その場で駆け足
『待って~レッドちゃん~!!』
と走り出す、その場で駆け足
ドアが開いた
ラインさん、泣きながら登場
『レッド~!!! って、お前何でいるんだ?? エリアも??』
ずっとドア前での芝居じみた二人のわざとらしい演技
だったが、十分に効果はあったようで
『レッドちゃんが、ちゃんと謝りたいらしいわ~じゃあ、エリアさんは退散するわ~しっかりなさいよ』
そう言うと、本当にエリアさんはいなくなった
残るレッド君とラインさん
『何か、私だけ空回りだな・・・最終的に誰を選択しようとも、理想の世界は変わらないと思ってたのだが』
『すみません、僕が軽率すぎました・・・単純に覚醒を優先しただけで、本当の意味での事を考えていなくて・・・本妻なんて、最初から決まっているのですよ・・・
普段、見た目のギャップなくらいに冷静であるレッド君が
感情を剥き出しなくらい、泣いていた
『レッド・・・いいんだ、私が言い出した作戦を忠実にやってくれただけだから』
優しく抱き上げ、頬ずりする
母子である以前は
生涯を共に過ごすと誓った夫婦
そう本妻は、最初から決まっていたと
『心を重視しない愛なんて無意味です、僕はどうしたら・・・』
『私が出した指示だ、最後まで遂げてくれ・・・今のようになっても、後回しで構わないから、優先する順番でいいから・・・トールに仕上げするんだろ、行ってこい・・・それと、本妻まだ決めてないだろ』
頬ずりの流れで、自分の胸の谷間にレッド君を押し込む
窒息させるのではって思うくらいに
少しして、真っ赤な顔で下ろされる
『・・・バレてましたか、白紙ではありませんが確定でもありません』
『ふんっ!! 私が本妻じゃなければ、事象を混沌にするだけだ・・・ははは、気にするなレッド~♪』
不穏な発言をするラインさん
実際、可能だけに・・・
『わかりました・・・僕も本気で相手決めますから』
と、そのまま姿を消した
お互いに牽制する形となってしまったが
ラインさんは、言葉の嘘を見抜きたと同時に
本当の涙を感じた事を嬉しく思った
『私も欲望の抗えないからな・・・レッド、本気で別を選択したら行動するぞ』
涙を拭い、部屋へ入るラインさん
それから、すぐトールちゃんの部屋
待ち合わせた二人が居た
『本当に選ぶ流れなんだ、冗談だと思ってたから・・・ラインさん以外もチャンスあるのね』
『純粋に
興味本位で始めたものの
何か面白くなってしまった
そんなに簡単にはいかない流れではあるが
本当に好きな相手を、本気で探す
『抜いた剣を収める鞘は専用がいいと誰が決めたの??』
『トールさん、どうしたのですか??』
真面目に話すトールちゃん
しかし、レッド君は少し考えて
『なぞなぞですか・・・僕を和まそうとしてますか??』
『違います!! トール達の関係の話です』
例え話をしたようです
それを聞いて、レッド君は自分が剣に置き換えたのだとわかり
『鞘が複数存在する剣でも問題はないと言いたいのですね??』
話の趣旨をやっと理解したと
ニコニコするトールちゃん
そのまま抱きついた
『でも、優劣はあるよね・・・仲間外れにならないならトールは構わないと思う』
自分が本妻以外であっても、仲良くなれば
それでもいいのだと思っている
そして、最後の仕上げを施して
二人は惜しむようにキスをした・・・
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