第17話 青天の霹靂編 その4

『この感じ・・・トールさんですか、これが頂点の戦闘力ね』


ネメシスさんを膝に寝かせながら

遠く感じる大きな青を


世界中に広がる青の光


空とも海とも違う

壮大な、それでいて優しい光


『ラビリア・・・失神してしまったか、後で私が測定した数値を見せてやろう』


こちらもラビリアさんを膝に寝かせて

ラインさんが遠くに感じるトールちゃんの青を


『トールちゃん、やりましたわね・・・素敵ですわ~』


自室で待機していたエリアさんも

トールちゃんを感じていた


『トールは再びへ覚醒いたしました、レッド君のおかげです』


『よかったです、これでこちらは圧倒的な戦力となりますから・・・え~と、まだ時間はありますから最後までしますか??』


『当然ですよ・・・狙いなら、数も対象ですよね??』


『そうですね・・・相性もありますから、数も重要です』


六花りっかさんもですが

へと覚醒をしたトールちゃんも

満足そうな表情


『数値測定完了だ・・・やったなトール、お前がまたトップだぞ!!』


震える身体が示すかのように

戦闘力を測定した機器が数値だけを残して壊れてた

限界を超えたトールちゃん


『トールの優しさを世界中に~うふふ♪』


『これだけの震撼を隠すのは、もう無理ですから・・・披露デビューでも構いませんよね??』


壊す世界の脅威を排除する新たな戦力

圧倒的な優しさに包まれて


『慈愛に満ちた輝きを・・・覚醒せし蒼き玉よ・・・世界へ知らしめ』


完全覚醒を遂げたトールちゃん

ジオクロニクルに記されし全てのの頂点たる戦闘力を

全力で放出しての初陣が始動する


緊急通信:レッド⇔ラビリア

レッド:『至急、次元解除ワールドパージを行って下さい!!』

ライン:『ラビリアの代わりに私が行おう』

レッド:『あ、お母さん・・・トールさんの攻撃が始まるまでにです』

ライン:『よし、全てを飛ばして承認だけしておいたぞ』

通信終了


警報:次元解除ワールドパージを実施致しました


データ化された世界

惑星自体にも耐久力が存在している

基本値では、トールちゃんの攻撃が

だけではなく、惑星ごと破壊してしまう


一時的にではあるが

その耐久力を無制限に引き上げることが可能だったりする


女神の輝きパワーランク出力最大10・・・レッド君行ってくるね~!!』


『はい、サファイアの煌きを楽しみにしてますよ~!!』


の能力指数として女神の輝きパワーランクが存在する

10段階で示されている


わかりやすく表現するなら

車のギヤですかね

数値が低いと軽く

数値が高いと重く


軽い場合は、少ない負荷で動きますが力はあまり出ません

重くすると、負荷は大きくなりますが力がその分出ます


徐々に段階を踏まえるのですが

実際、車とは違うので

一気に解放して最大まで高めることができます


しかし、それだけ自分への負荷は甚大です


『ふふ~ん・・・トールにそんな事は関係ありませ~ん♪』


1⇒10へのいきなりのスイッチング

瞬間的な出力を行えるのは

ある意味で専売特許かもしれない


青い道標ブルーディスティネーション:ステージ01ワン


トールちゃんの神業オーバースペック

単体でも出撃できる理由はここにある


の必殺技は

文字を違わずするための技能スキル

威力が異常なものがほとんどで

波状効果や空間に作用するなど

無数に出現するを殲滅できる


軍隊同士の争いのような戦いが

単独での出撃で、圧倒的な威力を示して


この二十二部隊が優遇されるのは

の集まりだから

更にレッド君も同等くらいの強さもあるから


『ふふ~ん、ではステージ02ツー


トールちゃんの神業オーバースペック

ステージが三段階あって

最後までカウントされると、対象となる空間ごと消失して

戦闘が強制終了する


『じゃあ、終わらせるよ~ステージ03スリー


侵食された空間が元の状態に戻ろうとしている

活性化した世界の復元を促すように

トールちゃんの神業オーバースペックが作用する


広範囲に展開しようとする発生している

中和状態で、元の空と海に戻っていった


『レッド君~トールの勝利ですよ!!』


復元中の青い空間にて

抱き合う二人


『素敵なパフォーマンスでしたね・・・僕へのアピールとして参考にさせてもらいます』


『え~!! まだだよ~!? 延長戦・・・突入です』


の戦いの反動は異常な程に大きく

心労に発展する場合が多く

数日、休息を強制しなくてはならない


それと同じ位に起こるのは

性的興奮


『発作ですか・・・トールさん、スクリーンを使って下さい』


『うん・・・大好きレッド君~♡』


一時的に開放された空間

再び閉鎖されてしまう

今度はラビリアさんでも見る事はできません


警報:次元解除ワールドパージを終了致します


警報:世界崩壊警報は解除されました


深刻な世界への脅威はトールちゃんのおかげで

平常に戻った

しかし、定期的に行われるために

常に警戒しなくてはならない


『・・・ラインさん、すみません』


『ラビリア、まだ起きない方がいい・・・もうしばらくはこのままで安静にしておけ、色々な意味でな』


重めの貧血のような状態

急に動くのは、身体に負荷がかかる


それに、レッド君とトールちゃんが延長戦を行うから


『特に後者が重要なんだがな・・・全く、トールは無邪気すぎる』


一番の功労者であるから

あまり強く言えない


『特にトールさんは、あの戦闘力の反動ですから・・・想像以上だと思いますよ、私には耐えられません・・・きっと』


ラインさんもラビリアさんも

トールちゃんに対して、同情的な流れである

自分にもある程度の経験があるから

それをどうすることも出来ずにレッド君に頼るしかなかった


独占する事を完全に許すわけではない

順番で自分にも巡ってくるから

待つしかない


『私は既に覚醒済みだからな・・・順子と共に最後だろうな』


『覚醒への準備でしたら、順番は無いのでは??』


『それは違うぞ!! 全愛の楽園ハーレムエンドの準備だからな、私も順子もネメシスもであっても対象なんだ』


言い争いに発展しかけている

まあ、本気で喧嘩するわけではないから

お互いに気持ちが把握できるだけに

この先は、無言で見つめ合うだけだった


『理解はしてくれますよ、衝動に関してはみんな経験済みですからね』


『そうですよね~!! トールの気持ちわかってくれますか??』


熱気を帯びるトールちゃん

急速な大気の変化が起こる

上昇気流が発生

それによる積乱雲の形成

すぐに激しい雷雨となった


『うわぁ~?! レッド君~トールずぶ濡れです!!』


『こんなに速くですか・・・これでは、防水処置も間に合いませんね』


レッド君もトールちゃんも雨で濡れてしまっている

でも、嬉しそうです


『あはは~トールは元気いっぱいですよ~♪』


『水属性の特性ですからね、水分はほぼ回復作用となる・・・』


同調しているからレッド君も水属性の恩恵は受けることができる

雨で濡れてしまっても、そのまま移動もしないで


『局地的な雷雨ですから、僕とトールさんを祝福するようですね』


『え・・・恥ずかしい!?』


今までとは違い

急にレッド君と距離と取るトールちゃん

でも、すぐに急接近で抱きつく


『トールにそんな言葉は、嬉しいですけど・・・姫に戻った時にお願い』


姫に戻る時

これは、独自の目的となる

レッド君の目指す場所とは

今のところ異なるらしい


『三賢者で世界を構築するのですよね・・・』


『ラグナロクは回避できましたから、もう役目は無用なんですよ・・・でも、ロキちゃんとオーディンちゃんとレッド君と4Pをまたするのが夢なんです』


『そっちでしたか・・・なら、僕の方でいいじゃないですか?? 二人も参入は可能ですよ、でしたよね??』


『うん、そうですよ』


トールちゃんの旧友となる二人もレッド君の計画に組み入れる

そんな流れを密かに遂行する事になる


『本当は、あまり数は増やしたくなかったですが・・・トールさんの希望なら、出来るだけ叶えたいですね』


単純に戦力的な意味で

それ以上では、ない・・・と、今のところは言っておきましょうか

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