第15話 青天の霹靂編 その2
『上手くいったみたいですね』
『流石はラビリアさんです・・・順子さんもこちら側だったようです』
介入はしないが
全てを見通せる状態であるエリアさんは
外の様子を二人へ伝えていた
『さて、エリアさんに見せつけてやりましょう・・・レッド君!!』
『やる気ですね~僕も頑張ろう~!!』
まずは、挨拶的なキスを
抱き合い濃厚な口づけ
昔を思い出すような
『
とろける様な、身体が芯から砕けるような状態
気分的な感じではあるが
本当にとろけてしまうのではないかと思うくらい
『ごめんなさい・・・もう今だけはレッド君以外は考えられませ~ん♡』
無言のレッド君は
喋れる状態ではない
口は常にトールちゃんに触れている
『ダメです、そのままトールを愛して~』
一瞬返そうと口を離した
が、それを拒むように頭を抑える
『感じるまで、もう少しだけお願いします』
比較的不感気味なトールちゃん
継続した愛撫により、徐々に高まっていくようです
必死になっているというより
息苦しい感じで、少しバタバタしているレッド君
『はっ!! あ、レッド君が窒息してしまう~』
『・・・』
無言で倒れるレッド君
無理に抑え付けてしまったから
トールちゃんは慌てて癒しの
『
回復の最大級
死の淵からも蘇るくらいの
『僕をまた殺そうとしましたね・・・窒息死でなんてトールさん洒落になりませんから、笑い話で済ませますけど』
『トールを置いて行くなんて、自分の過失でも許しません!!』
涙目でレッド君に謝るが
なんか言葉が変です
『トールさんの身体は水と同様なので、抑え付けられると抜けられません』
あえて、トールちゃんの発言には追求しなかった
しかも、トールちゃんの責任も追求しなかった
『僕が愛撫に固執したせいです、すいません・・・トールさん、泣かないで』
『何でレッド君が謝るの・・・トールの責任です』
膝枕の状態でレッド君を見つめながら
溢れる涙を拭っている
『自分の過失でも僕は許せないのですよね・・・謝罪は当然だと思う』
『それは・・・言葉の綾です、トールは自分の責任くらい自分でどうにかします・・・だから、レッド君は謝らないで~!!』
中断してしまって
再開をしようと
ベッドに場所を移し
トールちゃんが仰向けでレッド君を誘う
『中途半端な感じになってしまいましたね・・・』
『トールは、レッド君に任せればよかった』
気を取り直して
と、強制的な中断を再び邪魔されることになる
緊急:世界崩壊警報発令~!!
ここに来ての警報
しかも、最も危険な状態
『何ですか!! トールに恥をかかせるなんて、許せません~!!』
『空間侵食みたいですね・・・再び氷機の増殖が始まったのでしょう』
データ管理のバグのような形で
氷機は空間を侵食させながら増殖を行う
『無断侵入を許してくれ、緊急だから特殊介入させてもらったぞ!!』
霊体のような形でラインさんが現れる
エリアさんとは違う形式
『これは、介入には特別に含みません・・・ね、トールさん??』
『う~ん、仕方ありませんね・・・でも、ランデブー継続中なのでレッド君と出ます・・・それで映像情報はラビリアさんだけにして下さい』
かなり緊迫した場面ですが
それでもトールちゃんは自分の希望を尊重するように促す
『お母さん、お願いできますか・・・特別なお礼はアリです』
『・・・あまり気乗りしないが、アリならいいだろう』
ラインさんとレッド君の商談は成立する
色々とあるみたいですが
トールちゃん的には、独占状態で出撃中に何かしたいようです
『
『トール・・・お前、出撃中にするつもりか!?』
トールちゃんがラインさんに許可をお願いしたのは
お互いのシステムに介入してリンクさせながら
同時攻撃などを行えるシステムの稼働で
広範囲な攻撃などに使ったりする
『増殖速度によっては、空間砲を必要とするかもしれません・・・事前に了承した方が迅速に行動できます』
『う~ん・・・レッドが言うなら許可しよう、ラビリアに頼むといい』
既にある程度の把握をしていたようで
タイミングよく承認されていた
『あいつ、見ているのか・・・私を介して??』
常に
ラインさんとラビリアさん
しかし、任意で強制ではないから
基本的に相手の様子くらいしか把握していない
『多分、僕の方ですよ・・・ラビリアさんとのリンクはありますから』
別の形でシステムのリンクがなされている
独自の宝石制御のシステムを持つレッド君は
ラビリアさんのシステムを一部利用しているから
『まあいい、トールとレッドで現状の危機を取り除いてこい!!』
『はい、お母さん・・・行ってきます』
『ライン隊長、いえお母さん行ってきます』
既に本妻気取りのトールちゃん
モチベーション維持だとは言え
ラインさんも実体だったら、手を出していたかもしれません
『トール・・・覚えていろよ~!!』
『また、レッドさんに怒られますよ』
司令室に戻ってきたラインさん
怒りを隠せないでいると
横で様子を伺っていたラビリアさんが諭す
『
後ろからネメシスさんに抱きつかれている順子さんがゆっくり登場する
ネメシスさんは強制的に眠らされているようです
『お前・・・重くないのか??』
『風の作用で補助してありますから、問題はありませんよ~』
火属性の順子さんだが
体内に二つの宝石を保有している
ルビーとエメラルド
火属性のルビーと風属性のエメラルド
だから、風属性でもある
『あれ?? ビジョンは使わないのですか・・・』
『約束したから、お前も禁止だぞ!!』
女神の
ビジョンだが、二人との約束を守るため
ラビリアさん以外は禁止処置となった
『・・・世界内の処置だと、あたしも不可なのね』
残念そうに司令室を出て行く順子さん
自分で禁止処置をしているだけに
ラインさんも気が気ではない
『許可を貰えれば、レッドさんの情報は共有させますから・・・』
唯一の傍観者となったラビリアさんは
世界そのものとなるため
禁止処置も不可である
それもあるが、データ面でも女神覚醒の要素となる行為の記録を残す
意味合いもあるようです
『空中戦・・・僕も色々な意味でワクワクします、不謹慎ですが』
『うん・・・不謹慎ですレッド君は、でもトールもワクワクしています』
お互い見つめ合い、現地まで
これからの事を想像して興奮が抑えきれない様子
あまり表には見せないですが
この二人
比較的に好戦的だったりする
しかし、興奮はそれだけではない
ラビリアさんのみの監視状態としたのは
トールちゃんの部屋での続きを戦いついでに行うからだ
本命は戦いではない
あくまで、口実でしかない
空中でのランデブーは
愛の営みと共に世界を救う戦いとなる
レッド君が不謹慎だと言ったのは
重視するのがトールちゃんとの事情だから
情報の遮断もそんな意味合いもある
どこから漏洩するかわからない
『贅沢なデートになりますよ・・・対氷機戦込みですけど』
『そのくらいの障害を排除できないのなら、レッド君となんて出来ません!!』
妙に真面目な表情で真剣なトールちゃん
空中デートでしかも最後まで行う予定で
その最中に氷機も殲滅させる
不謹慎と思われるのは当然かもしれない
仕事と遊びを同時に行う感じだろうから
それを許容できる人は少ないと思います
しかも、世界の存亡を左右する戦いです
『海上なのが幸いします、トールの独壇場ですよ~!!』
水属性のトールちゃん
淡水海水関係なく水分であれば
そのまま属性向上効果があり
その効果を示すように
身体中が輝き出している
『素敵ですよトールさん、キラキラしてますね~♪』
淡い青色に幻想的な輝きのトールちゃん
感化されるようにレッド君も青く輝く・・・
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