第13話 緑色の疾風編 その6
中にはレッド君と
『正直、軽視していた・・・ここまでとは思わなかった』
『私は直接聞きましたが言葉の通りでした』
ラインさんとラビリアさんが険しい表情で悩んでいる
一段落して待機室に集まるメンバー
二人の作戦に完全に翻弄されてしまった
『
『う~ん、方法だけど・・・なくはないのだけど、かなり大げさになるわよ』
順子さんとネメシスさんがラビリアさんに詰め寄る
今現在、この部屋に六名
最初から待機中のエリアさんとトールちゃん
喧嘩という名のイチャイチャをしてきたラインさんと順子さん
ネメシスさんの治療と世界適応を行ったラビリアさん
『トールちゃんが居ながら、レッド君に走るなんて・・・素敵だわ
『そうね~最難関を軽視したのが問題よね~隊長さん』
慌てる様子のないエリアさんとトールちゃん
この落ち着きは、レッド君が言っていたフラットだと
一度はチャンスを与えてくれると思っているからだろう
実際、全愛を公言しているレッド君
既に接触を行ったエリアさんは
『正直言って、わたくしの勝ち目は微妙だと思ってますわ~』
そんな話をトールちゃんにしていたようで
それを聞いたトールちゃんは
『トールちゃん的には、レッド君を独占するつもりはないです・・・共有でみんなで楽しむのはダメなんですかね??』
その中で愛人ポジションでもいいのではと思っているようですね
『達観しすぎじゃないのですか??』
一番、遠き存在であるネメシスさんが妙に燃えている
世界適応を済ませて
地味に八人目のメンバーとなっていた
『あたし以上にレッド君を求めるなんて、面白い展開ですね~うふふ』
自分以外に対しての執着を見るのは
多分、初めてに近いのでは
特に求める相手が自分ではなくても
気楽になったと思う順子さん
『ネメシスはともかく、順子もやる気は薄いな・・・どうしてだ??』
『今回、レッドさんがイレギュラーを入れてきたから・・・私もどちらかというと薄いかもしれません』
ネメシスさんに詰め寄られていたラビリアさんも
ラインさんが嘆くくらいに落ち着いている
とりあえず、ラインさんとネメシスさんが今の状況に対して
苛立ちを見せ
どうしたらと相談をしている
『全員にチャンスがあるなら、無理に行動を考えるのは不要かもしれませんよ』
相談を中断するようにラビリアさんが
何か作戦を思いついたようで
『でも、
怖いくらいの笑顔だった
世界を管理するシステムの中枢
そんなラビリアさんの不敵な笑顔
『お前、怖すぎるぞ・・・でどうする気だ??』
ラインさんも怖いと感じている
ネメシスさんとの相談もあまり進展しなかった
『ラビリアさんの作戦、是非に・・・』
自分を治療してくれた天才科学者の手腕
目を輝かせて待っている
『安易ですが、多分効果的だと思います・・・隊長が招集を発令するだけです』
この作戦に対して
思わず、強い口調で返してしまう
『お前~!! 本気で言っているのか~!!』
襟元を掴み荒く詰め寄るラインさん
体勢を崩し、床に倒れるラビリアさん
押し倒す形となってしまい
咄嗟に落ちる寸前で空間を掌握して
ラビリアさんに衝撃を与えないようにした
『すまんラビリア・・・感情的になってしまった』
『いえ、想定していましたので・・・あまり気にしていませんが、少し恥ずかしいので戻してもらえますか??』
頭部へのダメージを優先して防御したから
掴んでいた服を勢いで破いてしまっていた
『あっ・・・すまない、すぐに戻す』
胸元がセクシーに露呈したラビリアさんを見て
地面に落ちた服を復元させて
元の状態へしてラビリアさんに着させた
『女性同士のイチャイチャはするのも見るのも好きですけど、もう少し優しく扱わないとダメですよ・・・あたしは強いから多少乱暴でもいいですけどね~♪』
ラインさんとラビリアさんのやり取りを楽しそうに見ている順子さん
さっきまで似たような事をラインさんから受けていた
『順子さんは乱暴な方がいいのですか?? 今度、襲ってもOKですか??』
『ネメシスさん・・・どさくさに何を言い出すの、でも面白そうだからサプライズ的にお願いね』
急に息を荒くして順子さんを見つめるネメシスさん
否定気味ですが、嫌ではなさそうです
『ネメシスさんには共感できそうかも・・・トール的には』
『あら、トールちゃんも
ネメシスさんと順子さんの会話を嬉しそうに聞いていた
本気でレッド君と
そんな待機室の様子を把握しているかのように
秘密の情事は進行していた
『この状況を打破できるのはお母さんだけです、緊急招集をすればね』
『そうですね、自分も誤招集だとわかっていても中断せざるを得ません』
組手なのか愛撫なのか、既に両方が同時に行われているような感じで
部屋中が二人の愛の香りで充満していた
一時間は経過しただろうか
この流れは、計画的に遂行され
ほぼレッド君の独壇場である
その渦中の
順調に女神への覚醒の準備が進行していて
本妻バトルも
緊急招集:『二十二部隊は会議室へ至急集合』
約二時間のレッド君と
予定以上の時間だったようで
招集放送の時点で既に
『レッド殿、ありがとうございました・・・覚醒の準備完了です』
『はい、僕も全力でしましたからね・・・では行きましょう』
シャワーを済ませて
服を着替え、くつろいでいた
会議室には全員集まっていて
明らかに事後の
厳しい視線が集中していた
『お母さん、会議内容は何ですか??』
白々しく質問をするレッド君
本来は一番の戦犯なのだが
これを誰も責めない
『・・・ん、ああ、そうだな
艶やかな肌
煌く瞳
そして、普段後ろに結いてある長髪が
靡く様に下ろされていて
雰囲気も違う
『隊長殿、今まで通りで構わないかと思われますが・・・それとも自分を常に前線は不満なのですか??』
少し挑発的にラインさんに話す
それに対してラインさんではなく、ラビリアさんから
『
と
レッド君の方を見て、確認するように
『僕の優先でいいのですか・・・ラビリアさんの思う通りです。
どうやら、ラビリアさんが一枚絡んでいたようです
ニコニコしているのはレッド君とラビリアさんだけ
十分に自分をアピールできたようなので
後は、他のエントリーの傍観
『ラビリア・・・お前、またなのか!!』
睨むだけで、特に何もしなかったが
明らかに怒りを抑えている
『隊長さん・・・自分の息子をもう少し信用しましょうよ、あたしも奪えるよう頑張りますからね~レッド君♪』
順子さんはレッド君の頭をナデナデ
どうしてもラインさんを怒らせたいのでしょうか
『・・・わかった、順子は私が面倒を見よう』
レッド君から引き離して
順子さんを羽交い締めにしている
ラインさんがラビリアさんに続けるように指示していた
『既に女神の二人は最後でも十分ですね、それで次は誰とランデブーするのですかレッドさん??』
『順番的にはラビリアさんなのですが、戦力的にトールさんにしましょう』
色恋というよりも
戦力強化を重視している感じ
しかし、実際に高い能力で言えば
トールちゃんが次に該当する
『
『自分とトール殿との関わりでか・・・そうなのかレッド殿??』
『どうなんですかね・・・
『本当ですか!! 是非、トールを次にして下さい!!!』
謎のやり取りの末
次の相手はトールちゃんとなった・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます