第二十四話 ワープの精度

夕食を食べ終わったあとラクスが言った。

「明日起きたら、学校に向うわ。各自準備をしておくように」

「わかりました。」

ラクスはそう言ってぼくはそう答えた。

だけど、特に準備するものがない僕は

こころの準備をするようにしよう

なんか怖い人が出てくるような気がするし


明日はどんな魔法の訓練をしようかな。

できることが増えてきて、楽しい。

ワープの精度をもっと上げることをやってもいい。

ファイヤーの制御をもっと細かくしてもいい。


大魔法使いにあったら

もっとたくさんの魔法を覚えられるのだろうか

今から期待と不安が入り交じる。


そういえば、学校があるということは

この二人以外にも、戦士がいるということだろう。

いったいどんな人達がいるのだろうか。


そんなことを考えながら、眠りについた。


朝、すでに二人は修行していた。

ラクスは美しい素振り、ガルクは激しい素振りだ。

僕は何をしよう。


いままで、やったことを思い出す。

まずは炎の制御だ。

速い炎、強い炎の使い分け

空中浮遊

ワープの精度の確認


実践で試して、さらに使える様になってるものも多い。

最大火力のファイヤーやワープは実践で覚えた。

ただ、この朝の訓練がその着想を生んだことは間違いない。

まったく無駄ではない


今日は遠距離のワープの精度を確認しよう。

50メートルと100メートルだ。

100メートルはかなり遠い。


測りがないので、一歩、だいたい80センチで計算した。

62歩目を50メートル、125歩目を100メートルとした。

それぞれに印をつけて、基準地に戻る。


100メートルは小学校の時は13秒くらいだったか。

さて、まずは100メートル。

オーラを全身に貯める


意識を集中させて飛ぶ!


飛んだ。目標よりずっと手前で止まった。

ああ、100メートル飛べないんだ。


じゃあ、次は50メートル

飛んだ。ギリギリ届いた。

ああ、このくらいなのか。


わかって良かった。

ただ、なんどか繰り返せばもちろん100メートルは届く

連続して飛ぶスキルも必要だな、と感じた。


今は50メートル移動の時の精度を上げよう。

1メートルくらいは誤差があるように思う。

何度か確かめて、やはり1メートルくらいの

誤差であることがわかった。


「次は重いものを持った時の精度がしりたいな」

前回は、ラクスを抱きかかえて飛んだ。

その時は、精度は特に気にならなかった。

でも実際には結構ずれがあったはずだ。


「ラクス、実験に付き合ってくれない?」

「イヤよ!」

ラクスが断り、ガルクはニヤニヤしている。


「え?なんで?今分かってたほうがいいよ?」

「イヤよ。私を重い物扱いして。」

え?なに?聞こえなかった。

そしてガルクは大声を出して笑ってる

なんでかわからないけど、実験に付き合ってくれないので

ガルクに頼む


「クククク、いいぜェ」

ガルクは笑っていた。


ラクスはぼそっと言った

「私を重い物扱いして!そんなことないわよ!」

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