第八話 反省と脳内トレーニング

ゴブリンを倒したあと、僕たちは宿に戻った。

もう、MPを使い果たしていたし、僕は動く気力も起きないほどに疲れていた。

ラクスはまだまだ元気そうだった。毎朝鍛えているだけはある。


今日のようなことはもうないように、

しっかりと反省して

明日からの戦いに備えたい。


そもそも、魔法使いはどういう風に戦うのが良いのだろうか。

その事も考えなくてはいけない。

そんな基本も知らずに、モンスターと戦ってしまっていた。


何も考えずに、前線に出るのは確実に良くない。


やはり、今日ラクスに助けてもらって、よくわかったが

魔法使いには、前線に出れるほどのスピードはないし、リスクが大きい。

それから攻撃力も低い。


大技もあると言えばあるが、隙が大きくなるし

戦士の攻撃力と同等にしようと思った場合

ダメージのリスクは戦士よりずっと高い。


逃げる機動力も無ければ、防御力も低い。

後方支援タイプの戦い方が向いてるのであろう。


そもそも今の段階で僕は何が出来るのか。

とりあえず、ファイヤーは出せる。

オーラも出せる。


それだけか、さらなる魔法を覚える必要がありそうだ。

基本の魔法はなんだろう。

RPGを思い出してみる。

雷、水、風、火、その辺りだろうか

この辺の魔法は全て試す必要がある。


僕は、もう覚えているのだろうか?

ファイヤーは最初から覚えていた。

そもそも、魔法を覚えるとはどういう仕組なのだろう

ゲームだとレベルがあがると勝手に覚えるが


レベルというものがこの世界にあるのだろうか

そのようなものがあるようには感じないのだよなぁ。


そもそもHPはない。

あと何ポイント受けたら、死ぬ見たいなことは

数値ではわからない。

普通に痛いだけだ、これ以上殴られたら死ぬ。というのは流石にわかるけども

数値でわかるわけではない。


それからMPもこのオーラを使い果たしたら

MP0ということなんだろうけど

数値としてわかるわけではない。


今の僕の魔法力だとかなりすぐ使い果たしてしまう。

これをトレーニングする方法はあるのだろうか。


魔法を使うことも

筋トレと同じような仕組みだとすると

超回復により、能力が上がっていきそうだ。


つまり限界まで、魔法力を使って

休むと回復するというようなことだ。

だから今日は使い果たしたので、明日は結構

魔法力が上がってるのではないか、と期待できる


オーラ単体を使うことを実験してみたい。

たとえばワープだ。

RPGではかなり最初に覚える魔法だ。

オーラを全身にまとって空中を移動する。


なかなか現代社会ではコストが高い能力で

21世紀になっても車は空を飛ばない。

最近やっと、モーターと電池の進化によって

安価なドローンが増えてきたけど


人一人を持ち上げるエネルギーはかなりのものになる。

それが魔法で出来るのだとしたらとても楽しい。


というようなことを考えてたら、ラクスに声をかけられた

「あまり、考え過ぎない方がいいわよ!おやすみ!」

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