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「もぉーっ! どこ触ってるんですかっ!」
どう見てもおっぱいです。本当にありがとうございました。
そうツッコミせざる得ないのは、制服越しでもデカさが分かる美少女です。
彼女の名前は――
あたしと同じ一年生で、アダ名は「サワキー」。
サワキーは、清楚系アイドルを思わせる完成された容姿を持つ美少女です。
あとクラスのみんなにはナイショですが、とある組織に所属するおっぱいが大きい魔法少女です。
身長178cmでJカップという、コスチュームの胸元がヤバイ魔法少女です。
シャイで内気な性格ですが、放課後は異世界に召喚されています。
はい、サワキーは異世界召喚系の魔法少女なのです。
色んな異世界のSOSで呼び出されて、気合と根性で世界の危機を救っています。
多忙を極めるサワキーは、先日もマスコットの淫獣に「お休み下さいー! 倒れちゃいますよぉ!」と泣いてました。
衣装がピンクで仕事がブラックなアルバイトに励む、サワキーには仲の良い親友がいます。
それは、サワキーの爆乳を揉みまくる銀髪碧眼のハーフ美少女です。
「ひぅ!? らめぇです!」
「くすくすっ。沢木さんのバストはまことに素晴らしい揉み心地ですの」
「オ、オリミーさんっ!? くすぐったいから、やめて下さいよぉ!」
「あら、揉んだから減るものであるまいし。沢木さんは、わたくしにお胸を揉まれて何か不都合があって?」
百合な世界にキマシタワーなフラワーが咲き乱れて、あたしのハートがジャッジメントですの。
キャッキャで、ウフフな百合カップルは、干渉せず鑑賞するに限ります。
自分が二人の世界の異物であるのを自覚して、おさわり禁止・ノータッチを信条にした観察者に徹する紳士を目指すべきなのです。
「わ、わたしもオリミーさんに仕返しちゃいますっ!」
「くっ!? わたくしの指をチュパるとは、
サワキーに指をチュパカブラされる、銀髪碧眼のハーフ美少女。
彼女はあたしと同じ一年生で、名前は「
金属質な光沢の銀髪が見栄えする、日本人離れしたハーフ美少女です。
彼女のアダ名は「オリミー」で、異世界の魔王です。
地球のジャパンに誤召喚されて、平和な日本を拠点に世界征服を狙ってます。
美麗なフリルを縫い付けた改造制服は魔王な感じですし、天気が晴れでも持ち歩いている日傘は魔王杖の変わり。
はい、どこからどう見てもパーフェクトな魔王ですよね。
まあ処女膜に魔力の全てが封印されてるので、本来の力を発揮するにはバージン捨てないとダメですけど。
「みんなぁ~☆ 紅茶を入れたけど飲むぅ~♪」
間延びした声は、ニコニコ笑顔が眩しい先輩のロリボイス。
ポットを片手に金髪の縦ロールを揺らす、彼女の名前は
常に笑顔を絶やさない2年生の先輩で、アダ名はそのまま「モドキん」さん。
モドキんさんは、クトゥルフです。
太古の昔に宇宙から地球に飛来して、そのまま現地に溶け込んだ邪神の眷属です。
いまは金髪縦ロールの美少女に擬態していますが、正体を表すとグロいです。
たまに触手を出しますけど、あたしは何も見ていません。
「カスミンちゃ~ん☆ わたしのお手製アールグレイ飲む♪」
「頂くわ」
「お砂糖とぉ♪ レモンの輪切りとぉ☆ わたしの愛情は必要ぉかしらぁ♪」
「角砂糖とレモンの輪切り」
「もぉー☆ 愛情はプライスレスで入れとくわねぇ♪」
ハイなテンションのモドキんさんに、クールな対応をするのは黒髪の乙女です。
彼女の名前は、
モドキんさんと同じ2年生で、あだ名は「カスミン」先輩です。
容姿端麗な大和撫子で、寡黙で大人びた佇まいは深窓の令嬢。
クールなカスミン先輩は、いつも無表情で、あまり笑顔を見せません。
なので、見る人によっては冷たい印象を持つでしょう。
だけど、カスミン先輩はイメージとは違うのです。
いざという時は誰よりも頼れる、優しく部員想いな『幽霊』なのです。
あと、部員はひとりです。
ゆとり部のメンバーは女の子が多いのですが、1人だけ男子が所属しています。
それは2年生の先輩で、ゆとり部を創設した部長。
その名も「
あたしは、ゆとり先輩に誘われてゆとり部に入部しました。
「ゆとりくんっ☆ はい、愛情だけのストレートぉ♪」
差し出されたティーカップを、ゆとり先輩は黙したまま受け取ります。
そこにお礼の言葉はなく、感謝の態度もありません。
オレ様に茶を提供するのは当然だと言わんばかり、無礼で非礼で尊大な態度です。
それが嫌味に思えないのが、ゆとり先輩のスゴイところだと思います。
ゆとり先輩は、完璧な容姿の男子生徒です。
ナルシストにティーカップを傾ける姿は、まるで神話のワンシーンを思わせます。
さらに、体つきがエロいです。
背が高くて引き締まった矮躯からは、匂い立つエロス。
ギュッと抱きしめられたら、軽く3日はドキドキできそうです。
もちろん、顔もエロいです。
サダスティックな瞳で流し目されたら、あたしは溢れる愛液で溺れ死ぬでしょう。
つまり、ゆとり先輩はイケメン過ぎるのです。
イケメン過ぎるから居るだけでセクシー。
イケメン過ぎるから喋らなくてもエロい。
だから、
「ほぇー」
瞳を奪われ、意識を奪われ、五感の全てを虜にされて。
純情乙女のあたしは、ゆとり先輩に見惚れてしまうわけなのですよ。
きゃー、めっさエロいです。
体も表情もエロいですし、もちろん声もエロいです。
ほらほら、
たっぷり水気を含んだ、ゆとり先輩のエロ唇が「くぱぁー」と開いて。
ミステリアスな、エロボイスで、
「セックスしたい! セックスしたい!」
……はい?
……いま、なんとおっしゃって?
……これは
……いわゆる
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