[6]『魔法』と『鬼道』について

「優先的に聞いておきたいのは『シセイの所持品しょじひん』とおぼしき物品類ぶっぴんるいについてだ」

「『思しき』ですか?」

「シセイが地下深くの氷層ひょうそうで発見された際、衣類いるいの中に『シセイの所持品』らしき物がいくつか見つかっている。――エルミリディナ、映像を」


 リネーシャの言葉に応じ、エルミリディナは至誠の前で手のひらを広げる。

 直後、手のひらの上に複雑な図柄ずがらが浮かび上がると、至誠の目の前に立体ホログラムのような映像が表示された。


 そこには見慣れた『1000円札』と『500円』『100円』『10円』の硬貨こうかが映し出されていた。


「ニホンにおける貨幣かへい硬貨こうか類推るいすいしているが、間違いがあれば教えてくれ」

「合ってます。全て日本で使われていたお金で間違いありません」

「なるほど。――では次はどうだ?」


 エルミリディナが次の映像に切り替えている間に、リネーシャは「次の物体に関しては仕組みはおろか、どのような用途ようとなのか見当けんとうがつかなくてな」と告げる。


 直後に映し出された品は、至誠が日常的に使っていたなじみ深いものだった。


「これは『スマホ』です。……スマホはご存じない、と考えて問題ありませんか?」

「その名称めいしょうも、類似るいじする物体ぶったいもこれまで見たことがない」


 確かにスマホを知らない人がそれだけ見ても分からないよね――と理解し、できるだけシンプルな機能から説明をする。


「スマホの一番基本的な機能としては『電話』になると思います。――えっと、ちなみに『電話』と言って伝わっていますか?」

「いや、知らない概念がいねんだ。そもそも『デンワ』という単語が翻訳されていない」


 ――そういえばなんで言葉が通じているのだろう?


 と改めて疑問に思ったが、今はいったんわきに置いておくことにする。


「えっと――『電話』は、声の届かないような遠くの人と会話することができる機能――といえば伝わりますか?」

「『通話』という理解で語弊ごへいはあるか?」

「あ、それです。それで問題ありません」


 と答えたものの、至誠は疑問を抱く。


「『通話』はあるのに『電話』はないんですね……」


「その辺りは通霊術の影響だろうな。互いに共通の概念があればひもけしてくれるが、おそらく厳密げんみつには『通話』と『デンワ』は別の判定はんていになっているのだろう。逆に、こじつけのような紐付けられ方をする場合もある。特に専門的な会話をする際は注意が必要だ。――そう言った話は先に説明しておくべきだったな。すまない」

「いえ。……えっと、正直その『通霊術』についてよく分かってませんが、今はそれで言葉が通じている――という認識で大丈夫ですか?」

「ああ、問題ない」


 至誠はとりあえず今はそれで納得することにして、話を戻す。


「それでスマホについてですが、遠くの人と通話したり、文字や映像のやり取りしたりできる道具です」

「なるほど。用途としてはなんとなく理解したが……具体的なイメージは実際に使っているところを見てみなくては想像が難しいな」


 リネーシャの呟きにエルミリディナも同調する。


「正直、中身の構造を見ても複雑過ぎてさっぱり分からなかったわ」

「えっと、もしかして、分解バラした――ってことですか?」


 至誠としてもモバイル回線もなくWi-Fiも飛んでいないであろう世界で今さらスマホが使えるとも思っていないが、エルミリディナの突拍子とっぴょうしもない言葉に思わず驚く。


「大丈夫よぉ、安心して。魔法でね、ちょちょいと中身の構造を確認してただけだから」

「魔法……ですか?」

「その反応から察するに、魔法と言う概念を知らないってことかしら?」

「えっと、はい。――厳密には、単語は知っています。ただ、吸血鬼と同じで空想上の産物といいますか……フィクション作品でよく使われていた用語という認識です」


 至誠の返答にリネーシャが言葉を返す。


「『吸血鬼』も『魔法』も通霊術の影響かもしれんな。――先ほど言ったように通霊術はまれにこじつけのような翻訳ほんやくがされる場合がある。今回の場合だと『我々の概念』と『シセイの知るフィクション作品の用語』が紐付けられている可能性が高いだろう」


 つまり――と至誠はこれまでの会話を思い出しながら確認する。


「こじつけられているだけで、僕の知っている『魔法』や『吸血鬼』とは全く別の可能性がある……と言うことですか?」

「紐付けられた以上は関連する部分があるだろう。だが厳密に精査せいさすると意味合いが異なり、語弊ごへいが生じる可能性もあることは念頭ねんとうに置いておく必要があるな」

「なるほど……。確かに、フィクション用語なんて作品によって設定がまちまちだったりしますね――」


 そういうことだ――と話を一区切りさせ、リネーシャは話題を進める。


「『スマホ』に関する詳細も気になるところだが……先にこちらの技術系譜ぎじゅつけいふについて確認しておいた方が良いだろう。この世界は『魔法』と『鬼道』と呼ばれる技術が広く普及ふきゅうし、軍事技術ぐんじぎじゅつから日常生活にまで使われている。――どうだ? どのような翻訳のされ方をしている?」

「えっと、世界中に広く浸透しんとうしている技術の名称が『魔法』と『鬼道』ということですよね?」


 至誠が聞き直した台詞せりふを聞き、リネーシャは「問題なさそうだな」とつぶやき、次の確認項目かくにんこうもくへ移る。


「『鬼道』については今の会話ではじめて出たと思うが、どのような認識にんしきだ?」

「『鬼道』もフィクション用語の一つです。直訳すると、『鬼の道』となりますが、フィクション作品では『特別な力を発揮する呪文』といった感じで使われることが多い印象です」

おおむね間違ってはいない。『鬼道』とはいにしえ鬼人きじんが生み出したと言われている技術系譜だ。逆に『魔法』は、古の魔人まじんが生み出したとされる技術系譜のことを指す。両者はそれぞれ仕様が異なるが、用途としては双方とも似たようなことができる」


 そう言われても至誠にはいまいちピンとこなかった。


 ――何か現代知識で例えられそうなものはないかな?


 と考え、ひとまず『ガソリン車』と『電気自動車』の違いのようなイメージをすることにした。両者は全く別の技術だが、人が乗り、車輪を動かし、車体を進めるという用途ようととしては同じだ。


 ――きっとそんな感じなのだろう。うん。分からないけど。


「実際にはもう一つ、『魔法』と『鬼道』を複雑にみ合わせた『霊術れいじゅつ』という高等技術も存在している。通霊術などはこの系譜だが――こちらは一般的ではなく、かつ説明が複雑になるから今は置いておこう」


 ――ハイブリット車のような感じかな? いや、一般的じゃないってことは『水素自動車』とかの方がイメージとしては近いかな?


 と至誠は無理やり自分の知る知識で例えるが答え合わせをしてくれる人はいない。


「えっと、とりあえず『魔法』と『鬼道』という名称めいしょうの技術があるのは把握はあくしました。ただ、あまり具体的なイメージがしづらいんですが……これらはどういったことができる技術なんですか?」


 至誠の疑問に、エルミリディナが実践形式じっせんけいしきで答えてくれる。


「いろいろできるから一言で説明するのは難しいわね。――例えばそうね、物を浮かせたりできるわ」


 そう言って背後にある配膳車はいぜんしゃの方を指差すと、同時に指先に淡い光源を持つ図柄が浮かび上がる。


 至誠はまずその図柄に目を奪われていると、配膳車の方で金属音が聞こえてくるので視線を向ける。そこには未使用のフォークが空中に漂っていた。


「すごい……これが『魔法』なんですか? 上から見えないひもってる――とかじゃないですよね?」

「もちろんよ。触ってみる?」


 そう言ってエルミリディナはフォークを至誠の目の前まで移動させる。当然フォークに触れず、かつ現在進行形で浮遊したままだ。


 至誠はその周りの空間に何もないことを確認し、恐る恐るつついてみると、まるで無重力空間にでも存在しているかのようにスィーと宙を移動し始める。


 かと思えば、エルミリディナの指先の動きに合わせてピタッと止まり、至誠の前まで戻ってきてまた止まった。


「今度はこの位置に固定してあるから、もう一度動かしてみて。筋肉だけじゃ動かせないはずよ」


 握ってみるように言われるので、至誠はフォークをつかみ動かそうと試みる。


「ま、全く動きません……っ」


 もとより筋力は少ない方だが、それでも空中にたたずむフォークを全く動かせないという現象に思わず驚愕きょうがくの声をらす。


「今のこれが『魔法』で行使こうししてるわ。そして『術式じゅつしき』は違うけど、『鬼道』でも同じようなことができるわ」


 そう言ってエルミリディナはもう片方の手を配膳車へ向けると、先ほどと同様に指先に図柄を浮かべる。

 至誠がすぐに配膳車の方へ振り返ると、すでにスプーンが宙をただよっていた。


「こっちの手で発動しているのが『魔法』で、こっちが『鬼道』よ。でもまぁ、術式理論を知らないと違いは分からないでしょう?」

「ぱっと見、図柄が違うのは分かりますが――どうなっているのかはまったく分からないです」


 フォークを浮かせているのが『魔法』で、スプーンを浮かせているのが『鬼道』ということらしいが、どちらも単に宙に浮いているようにしか見えない。


「ひとまず『魔法』も『鬼道』も同じようなものだって理解で問題ないわ」

「なんというか……つきみな感想しかでないですが、すごいですね……」

「私たちにとってはあって当たり前の技術だからシセイの反応はなんだか新鮮ねぇ」


 今の自分が魔法や鬼道が理解できないのと同じ感情を、彼女らはスマホに向けているのだろう――と理解しつつ、好奇心にられてさらに詳しく聞いてみる。


「他には何ができるんですか?」

「そうねぇ……例えば材質を一時的に強化することもできるわ。金属をよりかたく、あるいは柔軟性じゅうなんせいを持たせるような変化を与えられるの」


 そう言ってエルミリディナはフォークを空中でねじって変形させて見せる。


 それを至誠の前に持ってきてやってみるようにうながすと、先ほどまでびくともしなかったフォークが手で曲げられるほど柔らかくなっていた。

 高温という訳でもないのに、感覚としては水飴に近い。


「つまり、金属でも簡単に加工できる――ということですか?」

「そうよ。厳格げんかく規格きかくに準じた製品が必要な場合は別の手法の方がいいけれどね」


 金属を加熱することなく飴細工あめざいくのように加工できたら、きっと様々な製品を試作しさくする機会が飛躍的ひやくてき向上こうじょうするのはそうぞうかたくない。


 魔法とはなんて便利なんだろう――と至誠が考えていると、エルミリディナは「まぁ、使い方次第だけどね」と釘を刺すように繰り返す。


「例えば、こうやって先端せんたんこすらせてね、飛ばしてやるだけで簡単に凶器きょうきになるわ」


 そう言ってスプーンの持ち手の部分をねじり続け、形状けいじょうをドリルのように変えていく。最後に先端せんたんくぎのようにとがらせ、そして誰もいない方向に向けて射出しゃしゅつする。


「――っ!?」


 その威力いりょくすさまじく、気が付くとフォークが壁に埋まってしまっていた。


 もしその射線上しやせんじように誰かいれば簡単に体をつらぬいていただろう。


 あまりの威力に至誠は言葉をきゅうする。


 その破壊力の具体的な数値は分からないが、少なくとも至誠には銃器と同じくらいの威力いりょくが出ているように感じられた。


「物質を浮かせることができればね、例えば建材を浮かせれば建築がはかどって便利よ? でもそれを人に向かって落としたり、あるいは同じ要領ようりょうで人そのものを持ち上げて地面にたたきつけたりもできてしまうわ」


 至誠は思わず息を飲む。


「『魔法』も『鬼道』も知らない至誠にはぜひ覚えていて欲しいわ。これはとっても便利な技術よ。便利な分、生活を豊かにすることに使うこともできるし、犯罪や戦争に使うこともできるのよ。――というより、軍事技術が先にできて、後で平和的利用を模索もさくするって流れの方が多いかしらね」


 軍事技術として開発され、後に民間に下りてくる流れは至誠の知る現代社会でも同じ構図だ。インターネットも、元をたどれば軍事技術なのだから。


 だが至誠の置かれている現状をかんがみると倫理観とは別の嫌な思考が浮かんでしまう。それはつまり、魔法や鬼道が使えない人は自分の身を守ることすら難しいと言うことではないか――と。


「えっと、ちなみに、その『魔法』や『鬼道』は、僕も使うことができますか?」


 今の光景を見せられれば、すぐには無理にしても自衛じえいくらいはできるようになっておきたいと――至誠の生存本能せいぞんほんのうが訴える。


「不可能ではないでしょうけど、かなり難しいでしょうね」


 だがエルミリディナはオブラートに包むこともなくそう告げる


「魔法を使うには『マナMana』が、鬼道を使うには『エスES』と言うエネルギー体が必要になってくるわ」


 マナという単語は漫画やゲームでよく聞く単語で、魔法の源となるエネルギーとして用いられることが多い印象だ。


 ――元ネタは確かどこかの宗教で用いられていた『神秘的な力』だっけ?


 対してエスという単語はみ深くない。


 ――エスパーに使われる『エス』かな? もしそうなら、意味は『Extra Sensory』……超感覚的知覚で、超能力や第六感とかが近いだろうか。あるいは、マナとの対比たいひで考えるなら『超常的な力』と考えるのが良いかもしれない。


「そのエネルギー源がないと『魔法』や『鬼道』は使えない、と言うことですか?」

「『マナ』や『エス』の生成不全せいせいふぜんでも行使こうしできないことはないわ。他者から融通ゆうずうしてもらって術式行使だけに専念せんねんすればね。――ただ、シセイの体はちょっと特殊とくしゅみたいだから難しいかもね」

「特殊――ですか?」


 何が特殊なのか、エルミリディナは順序じゅんじょ立てて簡潔かんけつに教えてくれる。


「大気中にはね、『オドOd』と呼ばれる有害物質ゆうがいぶっしつただよっているわ。今この場にもね」

「――えっ」

「でも『オド』は、体内に取り込まれると体の免疫機能めんえききのうによって分解、無害化されるの。その際に生成せいせいされる副産物ふくさんぶつのエネルギー体――それが『マナ』と『エス』よ」


 でもね――と、エルミリディナは至誠の心臓あたりを指先で触れながら言葉を続ける。


「シセイにはこの免疫機能がないわ。だからそのエネルギー体がまったく生成されていない状態よ」

「えっ、えっとそれってつまり……魔法や鬼道を使うためのエネルギーがなくて、さらにこのままだと、その有害物質にさらされて危険……ということですか?」

「本来なら、放置すると命に関わる――ところなんだけどね」

「――?」

「シセイの体はね、なぜかオドの影響を受けていないわ。確かにオドは体内に入り込んでいるけど、有害な反応が全く起こってないのよね。理由は今のところ全くの分からないし、似たような症例しょうれいは見たことないわね」

「えっと、つまり、ひとまずは命に関わることはない――と言うことですか?」

「オドに関してはそうよ。安心して」


 至誠がホッと胸をなで下ろしていると、でも――とエルミリディナは言葉を続ける。


「マナもエスも、普通は感覚的、直感的に認識できるものよ。でもシセイの体では生成されていない――それをシセイは認識できるのかしら?」

「認識……ですか?」

「試してみましょうか」


 そう言ってエルミリディナは至誠の手を取ると、そのまま数秒間の沈黙が流れる。





「どうかしら? 今シセイの右手からマナを送り込んでいるわ。肩を経由して、左手から私の中に戻ってきている循環じゅんかんを感じ取れるかしら?」


「……」


 正直、エルミリディナが何を言っているのか分からなかった。

 だが初めから諦めるのはダメだろうと、目をつむり両手に意識を集中してみる。




 ……。




 …………。




 だが全くこれっぽっちもわずかでも感じ取ることはできなかった。


「……分かりません」

「ならシセイが魔法や鬼道を使うのは難しいでしょうね。全く認識できないものを精細に制御するのはきびしいもの」

「そう、ですね……」

「まぁ、多少不便なところもあるでしょうけれど日常生活に関しては大きな支障はないはずよ。必要なら使用人や身辺護衛人ボディーガードやといえば済む話だし、そのくらいの面倒は私の国で見てあげるわ」


 エルミリディナが慰める横で、リネーシャが「話のついでに」と言葉を引き継ぐ。


「今後のシセイの立場について明確めいかくにしておこう。シセイは我がレスティア皇国ですることとなる。衣食住いしょくじゅうの心配はしなくていい。レスティア皇国は比較的治安ちあんの良い方だが、身の安全が心配ならば護衛も付けよう。――代わりにシセイの持つ知識・叡智えいち提供ていきょうしてもらいたい」


 至誠は魔法や鬼道が使えないことに落胆らくたんを感じていたが、今は落ち込んでいてもしかたない――と、頭を切り替えることにする。


「そうしていただけると大変助かります。僕の知る知識がどの程度お役に立つかは分かりませんが、僕としても知りたいことは山ほどありますので」


 リネーシャの提案を受け入れると、エルミリディナが過剰かじょうなほど体を寄せながら耳元でささやく。


「ま、身の安全については安心してもらっていいわ。リネーシャが気に入って連れてきた人物に手を出そうなんて馬鹿はそうそういないもの。安心して」

「そう、なんですか?」


 エルミリディナの方へ振り返ると思った以上に顔が近かったので距離を取る。


「ええ。だってリネーシャは地上最強と言われる強さを持ってるんですもの。なんたって、ラザネラ教の神ですら簡単に手を出せない存在なのよ。よほどの馬鹿か狂人か自殺願望者じゃない限り、リネーシャに喧嘩けんかを売るようなやからはいないわっ!」


 そういえば――と、先ほどレスティア皇国は世界随一ずいいちの軍事力を持っていると言っていた。


 改めてそこの皇帝と皇女が両隣にいるらしいという認識に、至誠はめまいがしそうになる。


「殿下、シセイ様が困っていらっしゃいますよ」


 その間に執事のスワヴェルディに窘められ、エルミリディナの椅子の位置が元に戻される。


 ブーブーと口をとがらせ皇女らしからぬ姿を見せている間に、リネーシャが口を開く。


「私としてはシセイが暗黒時代の住人であり、かつ、その時代の叡智えいちを得られれば最良だ。たいの神話における神の程度は知らないが、真理に近づきすぎたと言われるほどに進歩した世界がどれほどのものなのか非常に興味がある」

「その好奇心こうきしんがいずれリネーシャを殺しそうよねぇ」


 エルミリディナがちやちやを入れると、リネーシャが鼻で笑う。


「その時はお前エルミリディナみちれにしてやろう」

「リネーシャと1つになれるなんて実にそそられるわねぇ。楽しみにしてるわぁ」


 至誠にはエルミリディナがなぜよろこんでいるのか分からないが、実にこうこつとした表情をリネーシャに向けていた。

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