実験室編28

マ-ニャはハイデルに対抗するために

さらに聖なる力を強める必要があった

そこでミネアの協力により新たな聖なる力を得ることとなる


場面は変わってワタルたちへ

4人は激しい戦闘を行っていた

3対1で数では圧倒的優位だが

個の力では圧倒的に負けワタルたちは死力を尽くして戦っていた

そして何とか持ちこたえているのが不思議なくらいだった

「どうしました-どうしましたぁ-?」

「まさかこのていどで終わりですか?」

そう笑いながらハイデルの容赦ない攻撃がワタルたちを襲う

そしてニヤリと暗黒の笑みを見せながらハイデルは言った

「それに気づいてるんでしょう?」

「私の魔力の壁に…」

俺たちはピクリとする

「やはり気づいていましか」

「流石ですね」

「ここまでたどり着き私とここまで

戦っていいるだけの事はあります」

「ただそれだけです」

「あなたたちの戦力では私に勝てないのは

うすうす気づいてるんでしょう?」

「それでもまだ足掻きますか?」

「ほ-れほ-れほれほれほれえ-」

「あっはっはっはっ」

ハイデルの猛攻に耐えバ-ジェットは息を切らしながら言った

「遊んで…やがる…な…」

普通の戦いなら屈辱以外の何物でもないだろう

しかし今は状況が違う

遊んでくれていい

俺たちのやるべき事は

何がなんでも5分の時間を稼ぐ事だったからだ

もし本気でハイデルが攻めてきたのなら持ちこたえられないだろう

そして防戦一方ながらもワタルたちは必死に考えていた

もうすぐ5分の時間がくる

しかしより確実にデッドサイレントが決まるように

何としてもスキを作らなくてはならない

そしてあと僅かというところまで何とか耐えた

もうすぐ約束の5分の時間がくる…

俺たちは合図をし最後の攻撃に出ることにした

「ツバサ、バジェット…」

「少しの間でいい時間を…!」

そう叫ぶど二人は察したようで一気にハイデルに攻めよる

「はぁああああ--!!」

「うぉおおおお--!!」

するとハイデルは驚いたように言った

「おやおやどうしたんですか?」

「そんな元気よく…ほほほほ」

「もう無理と悟って自暴自棄になって突っ込んできましたか?」

ツバサが右側からバ-ジェットが左側からハイデルに詰め寄る

それと別れる前にバ-ジェットがツバサに何か一言言って

左側から大きな構えを見せハイデルに突っ込んだ

しかしその大きな構えのせいでスキができてしまった

そんなスキをハイデルは見逃すはずがなかった

「あまい!」

そう叫ぶとハイデルの大きな一撃が

バ-ジェットを襲おうとしていた

これは避けきれるものではない

バ-ジェット!…そう叫ぼうとしたとき声が聞こえた

「ワタル!」

ツバサだった

その目線でツバサが何を言いたいのか一瞬で悟り

俺は空中に飛び出た

ハイデルはバ-ジェットに気がいっていて

俺たちのことに気づかない

ハイデルの強烈な一撃がバ-ジェットを襲う

バ-ジェットのぐはっ!といううめき声が聞こえ

それにミシっという鈍い音も聞こえた

骨が折れたのだろう

そしてツバサも吹き飛ばされる

それから得意気にハイデルは言った

「不用心でしねえ-ほほほほ」

「戦闘の最中に大きなスキを見せるとは-」

ハイデルはニヤリと笑った

しかしバ-ジェットは血を吐きながら

ボロボロの身体で力なくフラフラと立ち上がり言った

「お前がな…へへ」

「なに!?」

ハイデルは頭上に違和感を覚え空中を見る

「しまっ…!」

そこには俺がいた

「はぁああああああ!!!!!」

ゴブリンソ-ドがみるみる巨大化していく

ハイデルは驚いていた

「何ですか…その巨大な剣は!?」

「この剣はゴブリンソ-ド…」

「俺の剣だ!」

「身を持って味わえ!」

「剛流鉄砕剣…いけええええ----!!」

しかしハイデルはニヤリと笑う

そして言った

「私には魔力の壁があるのをお忘れですか!」

「いくら強そうなそんな剣でもそんなもの!!」

ハイデルの手に明らかな暗黒の光の壁が見えた

しかし俺の全力の攻撃におののく

ハイデルに焦りが生じる

血管が浮き出ていた

「ぐぎぎぎ…!!」

ハイデルは押される

「ががが…がぁ!!!」

しかしハイデルの激しい雄叫びとともに

俺の剣は止められてしまった

そしてハイデルは初めて息を切らし言った

「残念でしたねえ…はぁはぁ」

「まさかこんな奥の手を持っていたとは…」

そしてハイデルは落ち着いた表情に戻り

余裕の笑みを浮かべ言った

「しかしもう最後の隠し玉はなくなりました」

「次はどうしますか?」

そう問いただすように俺たちに問いかけると

俺たちはニヤリと笑った

約束の時間だ

完全にハイデルは俺たちに気がいっている

今をおいて絶好の機会はない

「今だ!!!」

俺たちは叫んだ

「なに゛!?」

ミネアとマーニャは答える

「ああ!!」

「はい!!」

ミネアはマ-ニャに言った

「マ-ニャいくよ!」

「うん!」

ハイデルに今度はまた何だと言わんばかりに

また焦りの表情が表れる

俺の必殺攻撃を受けハイデルといえどそんな余裕はない

すぐさまミネア、マ-ニャの方へ向き直る

「あなた方たった二人に何ができますか!!」

そう叫んだと同時にミネアとマ-ニャは魔法を放つ

「デッドサイレント!!!!」

「んなっ!?」

ハイデルは驚愕の表情を見せる

「この…魔法は!?」

俺たちは耐えぬいた

あとはミネアとマ-ニャに託すしかない

そしてデッドサイレントは俺たちの思いを乗せ

ハイデルに突き進んでいった

全ては…このために

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