実験室編22

みんなミネアの話に感心していた

そして言った

「分かった」

ミネアもマ-ニャに向かって言った

「マ-ニャ…」

「できるだけ黒魔女の力を抑えて

聖なる力を最大限に使って欲しいの」

「お姉ちゃん…わたし…」

マ-ニャは困惑した表情を見せる

無理もない

いきなりさっき覚えたばかりの

聖なる力を頼りにされているのだから

そして少しの間重い沈黙が続いた

マ-ニャはマ-ニャなりに必死に考えているのだろう

失敗すると自分1人だけじゃない…確実にみんな死ぬ

そんな重いプレッシャーを考えて…

そして静かに口を開いた

「分かったわ」

そしてミネアはマ-ニャを見る

「マ-ニャ…」

「私にどこまでできるか分からない…」

「みんなの期待に答えれないかもしれない…」

「でもできるだけの事はやってみる…!」

そしてマ-ニャは苦笑いをしながら

申し訳なさそうに言った

「でも…失敗したらごめんね」

するとみんな答える

「私はマ-ニャのことを信じてるよ」

「大丈夫」

「失敗したら失敗したでその時だ!」

「そうです…誰もマ-ニャさんの事責めませんよ!」

「ありがとう…」

そう本当に嬉しそうにマ-ニャはそう言った

そしてミネアは言った

「ワタル、ツバサ、バ-ジェット」

「あまり無理はしないで」

「ただ私たちにも時間がいる…」

「5分間…5分だけでいい」

「その間何とか耐えてほしい」

すると俺たちは答える

「分かった」

「分かりました!」

「まかせろい!」

そして俺はみんなの先頭に立ち大きく叫んだ

「よし行くぞ!」

「おう!!」

そしてハイデルへと駆け出して行こうとした

その時ハイデルから話しかけてきた

「またお話しですか-」

「やれやれ…少しは待つ身にもなって下さいよ」

「ですが待ってる間に考えて

面白い話をしようかと思ったのでまぁ聞いて下さい」

俺たちは出鼻を挫かれた形となる

「面白い話だと!?」

すると得意気にハイデルは話しはじめた

「ええ-とっても面白い話です☆」

みんな気構える

ハイデルにとっていい話は

俺たちにとっていい話であるはずがない

しかし何か重要な話を聞けるかもしれない

俺たちに選択肢はなかった

そんな俺たちの構えを知ったのか

ハイデルは安心させるような声で言った

「しかしそう気構えなさんな」

「あなた達が死ぬ前に聞いておいた方がいいと思いましてね」

「なに!?」

ハイデルの口から何が飛び出してくるのか

不安で仕方なかった

そんな不安をよそにハイデルは

少し深呼吸をして話の続きを話しはじめた

「ドクターベルケル様の話です」

「!?」

みんなに衝撃が走る

まさかこんな所でドクターベルケルの話を

聞けるなど夢にも思わなかったからだ

「ドクターベルケルの話だと!?」

「ははは…その様子だと大変興味をもって頂けたようですねえ」

そう俺たちの反応をみて嬉しそうにハイデルは言った

ドクターベルケルのことを少しでも情報を得たかった

そして俺たちは騙ってハイデルの話を聞いた

ハイデルは話を続けた

「聞く気になって頂けたようですねえ」

「それでは話を初めましょう」

「ドクターベルケル様の実験の事は知ってますねえ?」

「ああ」

「そこでドクターベルケル様がここで一体…

何の実験をしていたのか気になりませんか?」

「それはですねえ-…」

ハイデルは満面の笑みで

その実験内容を俺たちに話し始めた

それは身の毛もよだつような話だった

いやとてもじゃないが

身の毛もよだつどころでは済まされない…

その実験内容は全てを根底から覆す…そんな話だった

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