黒魔女、白魔女編7

ワタル

本作の主人公

顔や姿は人間に似ている

まっすぐな性格だがそれが回りをひきつける不思議な魅力を持った少年

ツバサを村で預かった理由を知ってるようだが…


ツバサ

ワタルとは幼なじみで顔は童顔

人間でありながら魔界に捨てられた少年

村長を殺したバルクスに出会うためそして自分のル-ツを知るためワタルと旅に出る


バ-ジェット

盗賊のゴブリン

ム-ドメ-カ-

ワタルと闘い敗れ仲間になることを決意する

盗賊になった経緯は不明

何か過去がありそうだが…


ミネア

白魔女ナンバー2

黒魔女の元ナンバー2でもありかなりの実力者

黒魔女のマ-ニャとは姉妹で今は黒魔女と決闘もしくは話しあうためワタルたちと同行している


マ-ニャ

黒魔女

白魔女のミネアとは姉妹

優しい性格の少女

徴収された先でドクターベルケルに捕まり逃亡した先で偶然居合わせたワタルたちに助けられた


フロ-ラル

白魔女のリ-ダ-

黒魔女のリ-ダ-バ-バラと同じくらいの強さがあり、

その強さから周りのモンスターに恐れられている

ワタルのいた村の村長パトリオットと知り合いのようだがその間柄は不明


バ-バラ

黒魔女のリ-ダ-

そしてフロ-ラルの母親を殺した黒魔女

カリスマがある反面自分に従わない者には容赦しないので恐れられている


ドクターベルケル

魔界軍の幹部

その頭脳は魔界一と称される反面残忍な性格で

人の痛みや苦痛を何よりの快楽とする

その強さは未知数


暗黒魔道師ハイデル

ドクターベルケルの右腕

実験室から逃げたマ-ニャを追った先でワタルたちやミネアと出会い

戦闘を避け撤退する

しかしその強さはワタルたちを一瞬で戦闘不能にし計り知れない

人体実験が趣味





フロ-ラル様の後ををついていく

しばらくして立ち止まった

前は行き止まりだ

「ここが出口よ」

「えっ?」

俺はわけが分からなくなる

「上を見て」

「ここから出るのよ」

そう言いフロ-ラル様はミネアと少しアイコンタクトをした

その刹那!

フロ-ラル様は上へと飛び上がり壁にぶつかる!と思った瞬間その姿は壁に飲み込まれ消えていった

「ふふふ」

「消える魔女の噂は聞いたことある?」

「これが消える魔女の正体よ」

「出口を出れば全てが分かるわ」

「大丈夫だと思うけど飛べない人とか子供とかケガ人用に

はしごも横についてるわ」

そう見ると横に確かにはしごが上に伸びていた

「上で待ってるわね」

そう含み笑いを残しミネアはジャンプし壁の中に消えていった

「ツバサ…」

「う、うん」

ツバサは不安そうだった

マ-ニャも不安そうだ

バ-ジェットも冗談みたいな顔で不安そうにしていた

「よし、俺行ってくる…」

後ろからガンバの声援が聞こえてくる

「ト-ウ!!」

ジャンプをして壁の中をすり抜けると顔の上に枯れ葉が被さってくる

枯れ葉を抜けてその先に着いた瞬間…!!

「こ、ここは…」

次々とツバサたちが上がってくる

3人とも辺りを見回して驚いてるようだった

「驚いた?」

「白魔女の領域の森よ」

「さっきまでいた所が白魔女の総本山」

「他にも総本山がバレないように小さなアジトがいくつもあるわ」

「魔女のアジトは普通屋敷とか洞窟、木の上を予想していると思うけど」

「ここは…」

そこでみんな下を見て一斉に答える

「地中の中!?」

「ご名答」

「さすがに魔女のアジトが地中の中にあるなんてお天道様でも分からないでしょうね」

「確かに…」

しかし、そこで俺は疑問に思ったことをミネアに聞いてみた

「ミネア、アジトを地中に隠したのは凄いと思う」

「でも…」

「でも?」

「黒魔女が来て白魔女を見失ったら当然辺り一面くまなく捜索するだろう」

「いくら偽装しても枯れ葉を踏めば違和感に気づいたりそのままアジトに落ちてくるんじゃ?」

「それは当然の疑問ね」

「でも大丈夫よ」

「この枯れ葉はね少しだけだけど魔力を防いでくれる効果がある」

「この枯れ葉の下に微弱ながら魔力で作った薄い土を作り

その下に魔力で壁を作ってるの」

「みんな木の上や木の中に注意がいってるだろうし

その下までには気がいかないのよ」

「なるほど…」

みんな納得してるようだった

「てっきり部屋にいた時はお城のどこかかと思ってたぜ!」

そうバ-ジェットが答えた

「ふふふ、ありがとう」

「そういうのが得意な白魔女もいるのよ」

「それとなぜだかは分からないけどこの森には黒魔女の領域の森にはない白魔女だけが知る特別な…」

「話はその辺にしておきましょう…みんな揃ったみたいね」

ミネアが何か言いかけた気がしたが今は特に気に止めなかった

「それではここから飛んだ5時間くらいのところに約束の丘はあります」

「飛ぶ!?」

バ-ジェットが苦手そうな顔をした

察したのか悪魔の笑顔でバ-ジェットに向かってこう言った

「飛びますよ♪」

「みんな準備して!」

そう言うとボン!と煙が立ち煙が晴れるとほうきが出現した

「こう見ると本当に魔女って感じだね!」

そう嬉しそうにツバサが言った

「そうだな」

横を見るとバ-ジェットが冗談みたいな顔で抵抗していた

「高い所は苦手なんだあああああああ!」

「駄々を捏ねないの!」

そうミネアに喝をいれられ冗談みたいな顔で号泣しながら

無理やり竹ほうきの後ろに連行されていた

「しっかり飛ばすからちゃんと捕まっていてね♪」

そう言い残し空高く舞い上がりあっという間に高速で発信していた

遠くからバ-ジェットの絶叫の声が聞こえてきた

「いやああああああああああああ!!!」

悪魔だ…これだから女は恐ろしい((((;゜Д゜)))

「いっ、いっ…ヒャッハ---!!」

バ-ジェットが壊れたようだった

御愁傷様…(-人-)チ-ン

そう思ってると俺にフロ-ラル様、ツバサにマ-ニャが付き

「行きますよしっかり捕まっていて下さいね」

そうフロ-ラル様が言うとほうきがフワリと宙に浮いた

そして一気に上昇する!

すると景色が一変した

「うわぁ」

ツバサが感慨の声をあげた

夕焼けと漆黒の森とのコントラストが神秘じみていて美しい

「綺麗だな」

「そうだね!」

「この世界にはもっともっと綺麗なところがありますよ」

そうフロ-ラル様が言った

「黒魔女の領域の森だってこの森に負けないくらい綺麗ですよ!」

とマ-ニャがいった

「ちょっとミネアたちに追い付くために飛ばしますね!」

「はい!」

景色が移り行く中…

「いつか実験室のみんなを救出したら行ってみたいね黒魔女の領域の森へそして世界へも」

「バ-バラや黒魔女と戦って生きて帰れはしないかもしれないけど…」

すると静かにフロ-ラル様は答えた

「確かに厳しいでしょう」

「でも、さっきみんなが集まってくれた時に思いました」

「みんなとなら乗り越えられる…」

「そう信じています」

「はい…」

しばらく沈黙のあと…

「ねえ、ワタル?」

「ん?」

「思えば結構遠くまで来たよね」

「そうだな」

「まさか村にいた時はこんなことになるなんて夢にも思わなかったよ」

「こんなこと言うと怒るかもしれないけど何かの運命なんじゃないかなと思うんだ」

「僕たち二人が村を出てバジェットと出会って今ここにいるのも…」

「俺も…」

そう答えようとしたとき前で何か聞こえたような気がした

どうやらミネアたちに追い付いたらしい

すると

「僕アルバイトおおおおおおおおおおおお!!!!」

とバ-ジェットが冗談みたいな顔で何やら訳の分からないことを言っていた

「ふっ」

「何か深く考えるのバカらしくなったね」

とツバサが答えた

「確かにそうだな」

前ではバ-ジェットが

「あはははははは!!」

と笑っていた

泣くのか笑うのかハッキリしろ!と突っ込みたい衝動は胸のなかに秘めておくことにした

それからツバサが

「生きてそしてみんなで実験室へ行こうね!」

そう言うと

「当たり前だ」

そうバ-ジェットが真顔で言った

「聞こえていたのか?」

そうバ-ジェットに問いかけると

「一部分だけな」

そう一言だけ返答をした

「ふっ」

そうミネアが少し笑いそれから

「もっと飛ばすよ!」

「えっ!?」

そう言い残しミネアがまた高速で前へと出ていった

前からいやあああああああああああ!!!という絶叫が聞こえてきた

「騒がしい人ですね…」

「そうですね、フフフ」

とフロ-ラルとマ-ニャが笑っていた

俺たちも

「確かに…ははははは」

っと笑顔になった

しばし進み夕焼けも静かに終わろうとしていた

約束の丘へ着くと夜になるだろう

約束の丘ではどうなるか分からない

しかしこの仲間たちともっと旅をしたい…

そう思い約束の丘であるであろうこの先を見つめた

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