黒魔女、白魔女編4
みんながマ-ニャから一目散に離れ武器を構える
その時ミネアがマ-ニャの表情を見て
ハッとしたようにそして力いっぱい叫んだ
「みんなちょっと待って!」
そう叫ぶとマ-ニャの前へ行き庇うように大きな両手をあげた
そしてマ-ニャにこう呟いた
「アンタ、まだその癖なおってなかったの!?」
そう言われとマ-ニャは悲しそうに笑いながら下を見て俯いていた
「あはははは…」
俺は会話がよく聞き取れずミネアが危険と感じたので叫んだ
「ミネア…そこをどけ!」
「ちょっと待って!」
「マ-ニャが二人いる…」
「酷かもしれないがそのマ-ニャは間者かもしれないんだ!」
「どかない!絶対どかない!」
「マ-ニャは間者じゃない!」
「私には分かる!」
「何が分かるって言うんだ!?」
「感じるの…このマ-ニャは本物のマ-ニャだって…」
「それとマ-ニャには…マ-ニャにはクセがあるの…」
「クセ?」
「そうクセ…」
「どうしようもないときに笑ってしまうクセが…」
「そんなこと信じ…」
「本当のことよ!」
「私とマ-ニャは母親から虐待を受けていたの…」
「それは…もう…本当にひどい母親で…」
ミネアの悲壮そうな顔が胸に突き刺さる
「マ-ニャは泣くと殴られるから泣くことを恐れ笑うしかなかったのよ!」
「私はいつもその目は何だ!って殴られてた…」
「姉さん…」
マ-ニャがとても申し訳なさそうに泣きそうな顔をする
「ううん…マ-ニャが悪いわけじゃないのよ」
「でも…でもね…」
「心のどこかにはマ…ニャを恨んでいたのかもしれない」
「何で私が背負わなきゃいけないんだって…!」
気がつけばミネアが泣きながら答えていた
「だめな…姉さんね…」
「そんなことないわ!」
「いつも姉さんは私のことを庇ってくれてた!!」
「ダメな私のことを見ていてくれた!」
「姉さん…姉さん…うわああああん」
「マ…ニャ…」
「ミネア!」
「お前は1人じゃない!」
「辛いときには大事な妹がずっと側にいてくれたじゃないか!」
「辛いときは我慢しなくてもいい!」
「泣きたければ泣いたっていいんだ!」
「もう…我慢…しなくて…いいの…?」
ミネアが涙目ながらチラリとツバサの方を見た
「当たり前だ!!」
「当た゛り前…よ!!」
マーニャも必死に声を振り絞って発したようだった
「うっ…うっ…うわああああああん」
ミネアがマーニャに寄り添いそしてその場に泣き崩れた
暫しの沈黙が流れ…
「良い姉妹じゃねえかぢくじょおおおお!!」
バージェットが冗談みたいな顔で号泣していた
冗談だけにマイケル・ジョウダン…なんちって
ごめんなさい
そうつまらない事を考えていたときにフロ-ラル様が
「つらい中申し訳ないのですが…」
ハッと我にかえる
「そうだった!」
「ではバ-バラの横にいるマ-ニャは一体誰なんだ!?」
「しかも協力しあわなければならないこの最悪のタイミングで
大軍できた理由は一体なんなんだ!?」
そう考えていた最中に突然頭の中に声みたいなのが流れてきた
「フ…ロ…x$a」
「なんだ!?」
「フロ-…ラ…ル!」
「この声は…一体…!?」
「魔念波よ!」
「魔念波!?」
「相手の頭の中に直接メッセージを送ることができるの」
「まぁテレパシーといえば分かりやすいわね」
さらに強い魔念波が頭の中をよぎりハッキリと声が聞こえた
「フロ-ラル聞こえているか!?」
この声を聞いた途端フロ-ラル様、ミネア、マ-ニャの顔がハッとする
「バ-バラ様の声だわ!?」
「聞こえているわ…」
この声はフロ-ラル様の声か…
「しかし聞いて!」
「今は争ってる…」
「ミネア姉さん!?」
「!?」
そうバ-バラの横にいるマ-ニャが遮るように言った
「ミネア姉さんいるんでしょう!?」
「私よ!マ-ニャよ!」
「私の話を聞いて!」
「バ-バラ様は…」
「マ-ニャか?」
「ミネア姉さん!?」
「良かったやっぱり生きていたのね!」
「お願い姉さん!バ-バラ様の話を…」
「ふっ…」
「何がおかしいの姉さん!?」
「偽物って分かってなかったら本物と信じてしまいそうでね」
「そんなひどい!?」
「見て分からないの!?」
「私は本物よ!」
「ここに本物のマ-ニャがいるのよ」
そう聞いてバ-バラたちがピクリとする
「あなたは一体誰なの!?」
「私は本物のマ-ニャよ!」
そう聞いてバ-バラや偽マニャたちは驚いた表情を見せていたが
その後全てを察したようだった
「ふふふ」
「ははははは!」
偽マ-ニャが笑いだした
「あ-あ、まさか本物のマ-ニャがいるなんてねえ」
「この作戦は失敗ですわねバ-バラ様」
バ-バラは沈黙を保っているようだった
そういうと偽マ-ニャは目を閉じ一瞬辺り一面煙で覆われた
煙がなくなり現れた姿を見てミネアはマ-ニャは驚いた表情を見せたようだった
「お前は…!?」
「あなた様は…!?」
「ジェルチェ!!」
「ジェルチェ?」
「黒魔女NO2の女よ」
「しかし姿を見ないと思ったらマ-ニャに化けてるなんて!」
「驚いたかしら」
「だけど何でミネアが白魔女にいることを知ってるの!?」
「私たち白魔女以外は誰も知らないはず…」
「それはつい最近ある方に教えてもらったのよ」
それを聞いた途端後ろから殺意のような目線を感じて
後ろを振り向いたが誰もいなかった
「しかし私たちも驚いているのよ」
「徴兵されてるはずのマ-ニャがいる…しかも敵のはずの白魔女にいるなんて!」
そう言うと沈黙を保っていたバ-バラが口を開いた
「マ-ニャ!」
「何故お前がそこにいる!?」
「まさかミネアに続きお前まで私を裏切ったのか!?」
「違いますバ-バラ様は…」
「私の話を…」
「うるさい!」
「裏切り者の話を聞けるか!!」
「フロ-ラル!」
「聞いているな!」
「そろそろ永き戦いに終止符を打とうではないか」
「手荒な真似をするつもりはなかったが裏切り者が二人もいるなら仕方ない…」
「フロ-ラル!」
「今度はお前たちに逃げという文字はない!」
「出てこないなら絶炎でこの森全てを焼き尽くす!」「絶炎!?」
「フロ-ラル!」
「お前ならこの意味分かるよね?」
「バ-バラ…あなた、そこまで…」
「半日後…約束の丘で待つ」
「約束の丘…」
「そしてあの日の決着をつけよう」
そう言い残すと魔念波は途切れたようだった
しばらく誰1人として口を開くものはいなかった
これからどうなるんであろうか…
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