〈風の詩〉〜季節を運ぶ風の獣〜




『季 節 を 運 ぶ 風 の けもの



 風の獣よ 届けておくれ


 星の欠片をあげるから


 風の獣よ 伝えておくれ


 光の糧をあげるから


 美しい 星の瞬きをその身に宿し


 世界の果てまで駆けゆける


 四季の獣のその姿


 春は魚


 夏は蝶


 秋は鳥


 冬は狼


 去りゆくものに 訪れるものに


 光の歌を 聴かせながら


 巡る風を届けながら


 風の獣よ おしえておくれ


 天に繋がる その廻廊を


 風の獣よ


 連れて行って………



 《寝物語の書》より~風の詩~



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