第18話 法務委員会の今後
意識が遠のいて三時間ぐらい経ったのだろうか…オレは目を覚ます。
「気持ち悪い…オレ二日酔い?」
独り言をオレは言う。周りを見る。トキワがすやすや眠っている。ヤワタはいびきをかきながらお酒の瓶を抱きながら寝ている。昭和の漫画かよ…ミノリはトキワの横で寝ているのが見える。あれ?ミサキは?よく見るとベランダに立っているのが見える。オレはベランダへ向かう。
「あら、起きたのですか?」
ミサキが夜風に当たりながらどこか物寂しげにしている。
「うん。ちょっと頭痛い。」
「大丈夫ですか?」
ミサキが心配してくれる。
「ありがとう。ヤワタにあんなに飲まされるなんて…」
「ヤワタも隆史さんのことを慕っている証拠です。あんなヤワタ始めてみました。」
「そうなの?」
「はい。ヤワタは私にもどこかよくわからない感じがして少し怖いイメージさえありました。けど、隆史さんと会ってから生き生きしているところを見て安心しました。」
オレは意外と思った。ただのエロうるさいオタクだと思っていた。けど、いいやつであることは間違いない。
「ヤワタは少し変な所はあるけど、いいやつだよ。オレはあいつはまとめ上げる能力は高いと思うよ。」
ミサキは意外な顔して
「どうしてですか?」
オレは勇者に会いたいことをヤワタに相談してヤワタが取りはからったこと、キャバクラゆうしゃに行って勇者マツドにあってビックリしたこと、勇者の子(現在はキャバクラ店長の子)サクラについて、あのことを包み隠さず話した。
「……………そんなことがあったんですか………ヤワタに悪いことをしました。謝らないといけませんね…」
ミサキは反省していた。
「多分だけど、謝らない方が良いと思うよ。ヤワタは謝れること嫌がるよ。」
「そうかもしれませんね。気持ち悪く思うかもですね。」
笑顔でミサキが答えた。
「あと、トキワも隆史さんが来てくれてうれしいだと思いますよ。トキワはああ見えて寂しがり屋なんです。私含めて、友達少ないんです…。魔王一家だからだと思います。確かに同年代の方たちとお話しますが、どこかよそよそしい感じがします。」
「オレも実は友達少ないんです。」
「そうなのですか!?そんな感じがしません。」
ミサキは意外という感じで驚いている。
「オレは、日本で難関と言われる試験を受けるためずっと勉強してました。大学に行っても授業をまじめに聞いて、授業が終わればすぐに家に戻って勉強してたよ。う~ん。勉強仲間ぐらいしか友達いないかも…。勉強仲間はオレのこと友達とは思っていないかもしれないなあ~。」
「意外です。私たち同じ友達少ないですね…」
「けど、今は増えたと思う。」
オレはミサキを見た。
「私たち、友達ですか?」
「こんなに腹を割って話したんだよ。ミサキ、ヤワタ、トキワは友達だ。ノブトさんもいつか友達になれたらいいな…」
「うれしいです。」
ミサキは隆史を見る。お互い見つめ合う…そこに
「ああ~。良い雰囲気悪いんだけど…」
トキワが来た。ミサキは
「べべべ…別にそういうことではないわよ!トキワ!」
「寒いでしょ。部屋に入ろ。」
「そうですね。隆史さん入りましょ。」
「うん……。」
オレは一呼吸おいて
「ミサキ、トキワ!オレは法務委員会委員長になって考えたんだけど、今後の方針を決めたよ。オレは魔族の個々の方を助けていくよ。個々の方ではなく団体とかもっと大きい方を助けていくのがこの魔界に利益かもしれない。けど、それでは末端の方たちは弱者だ。弱者を守るために法律というものがあるべき姿だと思う。ミサキこれからよろしく。トキワもたまに手伝ってくれるとうれしい。」
ミサキは心の中で
(お父様と同じ事言ってるわ…この御方なら…)
「はい。よろしくお願いいたします。」
トキワも
「そんなのわかってるわよ。ほら、早く入りなさいよ。」
「ありがとう。」
オレはミサキ、トキワにお礼をする。オレ、トキワは部屋に入る…
「いつか友達以上になれればいいな……。」
「ミサキ姉さん。寒いから早く、早く。」
トキワが催促する。
「は~い。ごめんねトキワ。」
ミサキも部屋に入る。
オレ、ミサキ、トキワは眠りについた…。
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