第3話 三年の幹部たち
「私って、
それは、しっとりとした
場所はビレイブ
五つほどの
綺麗な
両手で
「まずほら、私って美人じゃない? それに、胸も大きいのよ」
言葉の通り、アケビはエリスと比べても
「だから、普段から誰かしらの視線を
「それでよ? この前
はふ~、と
「校内一位勢力のエリスちゃんと、校内でも有数な実力派のケインくん。その二つとアレックスとかいう人の
もう一度、今度は深くため息を吐き、ちらりと目だけで横を見て、
「ええほんと、どっかの誰かさんのせいで
なんて、ジトッとした
それに、
「……いい加減、本題に入ったらどうだ?」
さっきから無言でアケビの話を聞き続けていた男が、しびれを切らしたように嘆息して言った。
ようやく反応をもらえたからか、アケビは
「あら、女の子の話はいつだって本題よ?」
「……頭が痛いな」
男は
それにアケビは
「あら、だったら
「結構だ」
「あ、もしかして膝じゃなくて胸のがよかった? それならそうと早く言ってよ~。ほら、おいで?」
なんて、両手を広げて言ってきた。
その顔は
男は
「アレク~、
ガチャッ、と部屋の横に
片方は
とても
生徒会の会計を
もう片方は、短く
とてもいかつい外見をした、
アレックス派の
それを見たアレク――学園唯一の
「そうか。どうだった?」
「ん~……まぁ
言いながら、ラウルは手に持った黒い指ぬきグローブと、同じく黒いチョーカーを机に放る。
「ハズレ?」
ラウルは近くの席に座り、うなずいた。
「ああ。うちの
「お前のもそいつのも、ハズレってほどじゃねぇだろ」
「あっはっは。馬鹿ってのはお前のことだこの筋肉馬鹿」
「あ゙あ゙?」
ラウルはまるで気にすることなく、机に置かれた菓子を口に運ぶ。
アレックスは
「……なるほど。そういう
「ほんで? アーさんはまだ
と、ラウルがアケビに目を向けた。
アケビは
「あら、別に不機嫌なんかじゃないわよ? ただ普段から熱い視線を向けられている私がさらに
と、
それにアレックスは目をそらし、リヤルゴは顔をそむけ、ラウルは読めない笑顔を浮かべたまま、
アケビはどこか意外そうな、やっぱり想像通りなのか、どちらともつかない笑みを浮かべ、
「あらわからない? それなら言うけど……私、部屋に戻ったときはあまりの
「はっ。相変わらずのド変態だな」
「ええそうなの。そんな
「…………」
「ああ、その酷く冷たい眼! ものすごく込み上げてくるものがあるわ!」
「
「そうね。もしも
「想像するな。あとするならトイレでしてこい」
「ああ! そんな
「……もう
「あら、つまりこの私をこんな
「……首輪というのは、アレのことか?」
そう言って、机に放られた黒いチョーカーを眼で示す。
「そうよ。あ、もちろんつけるのは私だし、四つん這いで歩くのも私だから、貴方が気にする部分なんて一つもないわよ?」
そんな
そんな
「あー……これはさすがにやめた方がいいよ? いや、アーさんならまぁ、死にゃしないとは思うけど……」
「……それ、そんなスゴいものなの?」
「スゴいっていうかヤバイ
アレックスはぴくりと片眉を動かし、一瞬だけ意外そうな表情をすると、面白そうに身を乗り出した。
「お前がそこまで言うとは……いったいどんな
「ふっふっふ。それは――」
と、ラウルがどことなく
「みなさんオハヨウゴザイマスアルよー!」
バンッ! と勢いよく生徒会室の扉が開かれ、一人の少女が入ってきた。
後ろで
まるで
ラウルがその存在に気づき、言う。
「ん? おー、ユーちゃんおはよ。ってか、この時間だとこんにちはだね」
「アイヤ、そうだったアル!」
ユーチェンはハッとしたように言いながら扉を閉めると、そのまま近くの席まで歩き、
そして思い出したように口を開いた。
「それより聞いたアルか? 最近また化け物がでたって話があるネ。実際に
「もちろんだ。今日の
アレックスは
内心、
(ありがとうユーチェン。この
なんて、空気を変えてくれたことに感謝しながら。
「さて、
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