エピローグ
場所は変わり、ビレイブ
そこでは、先日起きた
「――――以上が、事の
するとそこには、少女がいた。
視線の先には、一人の、少女がいた。
その少女は
「……聞いておられますか? 理事長」
リヴェータは
すると、理事長と呼ばれた少女は、天井に目を向けたまま、
「んー? だいじょぶ、だいじょぶー。ちゃんと聞いてたわよー?」
と、手をヒラヒラと振って答えた。
リヴェータは
「書類をここに置いときますので、目を通しておいてください。では、私はこれで」
そう言って、書類を少女の前に
そしてそのまま部屋から出ていき、パタン、と、
「さ、て、と……」
それを確認すると、少女はぱさり、と書類を手に取る。
ペラペラと紙をめくり、知りたい部分を探し、
「お、あったあった。えー、と、入った
どことなく
「そ、れ、に~。クラスにはそこそこ、
ふふっと、軽く笑った。
それはまるで、我が子を見守る、母親のように。
「あとの心配は、結局どれだけ仲間を増やせるかってことだけどぉ~……まぁ、なんとかなるでしょ」
少女はバサッと書類を放り、再び椅子の背もたれに身を
そのままくるりと、椅子を半回転させ、窓の外を
そこには、
どこまでも、いつまでも、それが続いていくかのような気さえして……
「…………」
だが、そんなことはありえない。
そんな未来は、
彼女はスッと、目を細くする。
だが、それも
気持ちを切り替えるように息を吐き、ちらりと書類に、そこに記された名前に、目を向ける。
――
黒い
それは
五年ぶりに学園にやって来た、台風の目。
それでも
独りだけでは
彼女はそれを、しっとりとした
「さて、この子はいつ、アタシのもとにたどり着けるかしらねぇ?」
それは、五年か。
十年か。
それとも――
「ああ。早く来てくれないかしら」
彼女はうずうずと、
「あの
暗い笑みで、
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