第1章 水無月学園と俺 009

 もしかすれば、文字にして書き出してればすでに3万文字ぐらいになるだろう言葉で俺は語り続けているが、なんというかただのキャラ紹介にすぎないよな現状。

 そう言えばの話だが、ネット小説と公募小説の違いとしてプロットの重要度と文字数の制限という壁はかなり関係しているらしいな。

 ネットからのデビュー作家も増えてきている昨今だが、いざ単行本を買ってみるとここで切るのかよというところで、切れていたり。ものすごい加筆が加えられまくっていたりする作品をよく見るな。

 しかたのないことではあるとは思うよ。だって、それこそ人間が文字数制限のように時間制限をかけられた状態で、きっちりと終わり近くでオチがつくようにタイムキーパリング人生をおくれとか言われたらそりゃ無理だろ。

 だから、一つだけ言わせてほしいことがあるんだよ。

 俺は、今日は遅刻しても許してくれませんかね。

 朝にいつもどおりのドタバタを繰り広げたら、やりすぎたんだが、その原因がレイハートまでドタバタに混ざってきたことにあるんだから許して下さいよ。

 そんなことを思いながら、俺は全力で自転車をこいで学園へと向かっていくわけだ。

「セーフ!!」

 だが、朝のホームルームチャイムとともにクラスにダイビングできた。

「出席とるぞ~。如月は床とイチャイチャしねえで席つけ~」

「ういっす」

 別に床とイチャイチャなどしていないが、ダイビングで床にくちづけしてるみたいな状態の俺はたしかにそう見えてしまうのかもしれないな。

「今日は魔法の奴らは魔法授業のみで、魔術の奴らもそれのみだ~。そんで、午後には聖魔演武祭についてのガイダンスが行われる。説明されることだが自由参加で、参加しないからって成績に影響が出るものではない。ただ、せっかくだから腕に自身があるやつ……特に中等部でいい成績残してたやつとかは参加してみてほしいってのが本音だ。朝の連絡は以上」

 その後は普段通りのホームルームをやり、授業が始まって終わって、昼を食ってと時間が過ぎていく。

 そして午後になりガイダンスは大ホールで行われるらしい、席は自由らしいので少し裏の方の席に座ってみた。

「隣座るわよ。神無月」

「座るのは構わないが、俺の名前は10神無月じゃなくて2如月だ。間違えるな、稲光」

「ごめん、間違えたわ」

「わざとだろ!」

 あの休みの一件いらい、こいつはかなり容赦がなくなっている。

 いや、まあ絡まれないよりは全然いいんだけどな。

「私もいい?」

「ん? 別にいいぞ」

 そして逆の隣にはレイハートがきた。

「おやおや、ハーレムのようだね。いおりん」

「!? 神妙先輩いつの間にいたんですか」

 そして、気配なく後ろにいた神妙先輩。

「ははは、お姉さんはこの説明会で眠れる才能者に目をつけるのが趣味でね。すでに君たちふたりのような人間を見つけていたけど、やっぱり可能性は多いほうがいい」

 説明会は始まるが、聞いていると神妙先輩に前に聞いたような内容の繰り返しだったので最終的に流し始める俺。そして、代わりに後ろで神妙先輩の話を聞いてる。

「ここ数年は優勝者と選抜が固まっててね。今の3年と2年に天才的な子たちがいてね。固定メンバーみたいになってしまっているわけさ」

「先輩はそれを塗り替えて欲しいと」

「そういうことさ。折角日本中の代表が集まるんだ。固定メンバーの中に新星が混じって欲しいんだよ。それこそ他の学校だと3年の有名選手が卒業でぬけて新星が現るって感じになるはずだけど。うちは一昨年からさっき言ったとおりだからね」

 しかし、そう考えるとますます俺の魔法を知っているならば、理解ができないな。

 日常からバトルを続けているが、それでも中学生に負ける俺だぜ?

 回避力のみを追求すれば、しつこいようだがボクシング経験があるから、それで回避できるわけだけど(ただし春陽ちゃんは除く)。

 その大会で必要になるのは総合力だ。その場合攻撃力不足が俺の場合かなりのアドバンテージなる。それは一長一短で身につくものでもないはずだ。

 なのにこの先輩は俺が何かできると言っている。さっぱり、わからない。

「後は今年からの話だけど……おっと、ちょうどその話のようだ」

 先輩がそう言って、ホールの壇上の方を見る。釣られて俺もそちらを見ると、電子パネルで掲示板が出てくる。

 そこにはこう書いてあった。

 ――聖魔演武祭タッグマッチ開催決定。

 今までは話を聞いている限り1体1だったと考えると、今年からのスタートになるってわけだ。

 その上でタッグマッチとなると、基本構造と強さの基準ががらっと変わってしまう。

 それこそ何十年の歴史もあるモンスターをボールでゲットするゲームのシングルバトルとダブルバトル並に戦術が変わってくる。

「ちなみに、両方参加も可能らしいよ~」

「そんなやる気増しましな奴がいるかどうか……」

 説明会が終わると、早速参加申し込み所には2年と3年の人たちがたむろっている。

「如月はでるの?」

「そういう、お前はどうするんだ?」

「そうね……でようと思ってる」

「俺は悩みどころだな……」

 正直、出る理由も成績以外ないけど、成績そこまで悪く無いと思ってるし。

「まあ1週間以内なら申し込めるみたいだし、考えてみるのがいいんじゃない?」

「わたしもでるわよ」

 稲光、お前もか。

「せっかくの腕試しの機会を逃す訳にはいかないわ」

「おいおい……まあ、勝手にしてくれ」

 この日はとりあえずそれで学校も終わりだったので、帰ることにしようとした――のだが、

「いいだろう! その勝負受けて立つ!」

 また、厄介な場所に出くわしてしまった。

 いじめられてたのか、いじられていたのかわからんが涙目の少女(といってもおそらく同い年だろうけど)と、その前にたっている七々原と加害者っぽい女集団――そう、女集団なんだよ。

 いかにも昔風のいじめっこみたいな奴らだけど、すごい帰りたいがそうもいかなそうだ。

「おお! 如月さん、良い所に」

 良い所なわけがあってたまるか。

「何こいつ、あんたの仲間?」

「ご主人様だ!」

「あらぬ誤解を生む発言をやめろ!」

 さすがに突っ込まざるをえないぞ、その発言は。

「あーしらの邪魔しないで欲しいんだけど~。ていうか、七々原のご主人様ってことはもしかして、あんたも身体強化エンハンス系? 受ける」

 ほら予想通りのねちっこいやつじゃねえか。

「術式師になるのに身体強化を頑張って使うやつとか、マジでみててうざくなってくるんだよね~。むしろ魔法なしで魔術だけ受けてて欲しい的な」

 話には聞いていたが、マジでこんな奴らが出てくるとは思っても見なかった。

 魔術のみの術式師はいるといったが、やはり魔法持ちと比べるとどうしても劣ってしまう人が多いのも事実である。だが、それはそれでこういう奴らは気にしないのだ。

 問題は魔法の中で身体強化という、ある種自力でもどうにかできそうな能力というレッテルをどこか貼られているものを持ってる人間をいじめの対象にする奴らがいるということだ。

 目の前のがそれってわけで、一生関わりたくはなかったのが本音である。

「ならば決闘だ! 今年からタッグマッチ制度が入ったそうだからな。私たちが勝ったら今後、少なくともこの子にはかかわらないでもらおう!」

「は? マジうけるんですけど。あーしたちに勝てると思ってるの? 身体強化で? あっはっはっは!! 笑えるわ――いいよ、やってあげるよ」

 正義感があるように聞こえるが、完全に自己満足に近いな。他の人間というか目の届かないところでやるのは気にしないって七々原言ってるよなお前。いや、そんなくらいでいいと思うけどな。

 ていうか、私たちってその気弱な子は攻撃に転じられるのか。

「それでは、明日の午後でいいな!」

「いつもでいいし~。こっちはあーしと水菜みなのふたりね」

「こっちは私と如月さんだ。男でもいいだろう。何せ私は“身体強化”なのだからな」

「いいよ。そんくらいのハンデ余裕だし~」

 そういって、笑いながら女子集団は去っていった。

 明日の午後だな……、

「ちょっとまてええ!!」

 俺は思わず七々原の胸ぐらをつかむ――すこし柔らかいのが当たる。

「どうした、如月さん」

 至って真面目な顔でそう返しやがったよこいつ。

「どうしたじゃねえだろ! 何で俺がやることになってんだ!? ふざけんなよ!」

「いいではないか。私と如月さんの仲だろう?」

「だろうってお前……はあ」

 もうため息吐くしかねえよ。最近幸せにがしまくりな気がする。

「しょうがねえな。今回だけだぞ、次からは決める前に事前に俺に参加して欲しいなら言ってからにしろ」

「わかった。次からは気をつけることにしよう!」

 やっぱり、こいつは飛び級させずにもう少し道徳を学ばせるべきだっただろ、教育機関の誰か。

 ただ、たしかにあの状況を見てしまって、しかもここまでの状況になってしまって放置するのも忍びないし、付き合ってやるか。


「――ということになった。応援してくれ」

「帰宅早々なにかと思ったら……まあ、いいけど」

 とりあえず、家に帰ってすぐにレイハートに伝えてみた。

 学園は教師からの許可、つまりは審判がいるなら授業中であろうと模擬戦が許される。そしてその見学もまた許されたりするのだ。さすがに連日同じ人間がとかだと、許可でなくなるわけだが。

「でも、私がいってもなんの意味もなくない?」

 レイハート、やはりお前はわかっていないな。この場合のやはりは男の気持ちのことである。

「女子の応援があるのとないのではやる気の出方が違う!」

 俺は力強く言いきってやった。

 そしてレイハートは数秒固まったかと思うと笑い始めてしまった。

「ふふっ、あなた前から思ってたけど隠さなすぎ。ほぼ初対面の日にプ、プロポーズしてくるわ。春陽ちゃんにはあんなことしてるわ」

「むっ……」

 そんなに隠していなかったか。俺的には結構隠してるつもりだったんだけど。

「いいよ。明日は応援にいってあげる」

「頼むぜ。応援がないとアウェー戦闘でやる気が削がれちゃうからな」

「……大変だね。なんていうか、お疲れ様」

 同情するなら七々原を止めてくれ。


 ***


『さあ、新年度初模擬戦が今、始まろうとしています。まさかの1年生対決でございます! 実況は放送部2年の私がつとめさせていただきます!!』

 やばい、すごいうるさいな。

 展開は早いが午前中の授業が終わり、午後。ここは第3訓練場だ。

「先に相手全てを倒すか。人数優勢状態になってから5分が立った場合勝者が確定する。他に質問は?」

 審判は簡潔に勝利条件を説明してくれる。

 相手さんは昨日のふたりである。まあ、当たり前なわけだけど。

 そして耳を澄ませば、俺に対する声援が、

「男がひとり混ざってんぞ!」「それはアンフェアじゃないか!!」「引っ込め!!」「いや、でも身体強化らしいぜ。あの子」「そういうことかよ」

 ブーイング混じりのひどい会話ばっかきこえてくる。

「なあ、七々原」

「なんだ、如月さん」

「俺は何をすればいいんだ?」

「あえていうなら何もしなくてもいいくらいだ」

「じゃあ、基本的にこっちにこないかぎり何もしないからな」

 魂武装をだしながら、そんな会話をする。

 そして、訓練場に設置されてる巨大画面に数字が現れてカウントダウンが開始される。公平をきすために、スタートは人の手ではなく機械で行うそうだ。

『戦いの火蓋は切られた!! 試合開始です!!』

 さて、あの女子ふたり――あーしさんとみずさんはどんな魔法かな。あんだけ言うんだから魔法持ちだろ――どっちも名前知らないんだよな。

「先手必勝だし~!!」

 今更だけど、水さんめちゃくちゃ無口だな。セリフという概念が存在しない世界ででも生きてるのかよ全く。

 だが、どうやら口だけじゃないみたいだ。あーしさんの魔法は火。俺があの日みたレイハート程ではないが、少なくとも重症レベルの火傷は直撃すれば負わせられるかもしれない火だ。

 ギリギリ炎とはいえないその火を七々原に向かって飛ばした。

「ふん、私も舐められたものだ!」

 だが、そんなものに当たる七々原ではない。七々原はそれをスピードだけで回避する。

 連発されようが、かわし続けるのだ。

「はやっ!? どういうことだし」

 あいつの魔法はお前らが馬鹿にしてる身体強化だぜ。その上で普段から異常なまでの身体能力を持つ体育会系少女だ。

 そのうえその強化は足であり脚――つまりは下半身だ。

 あいつの魂武装は小刀で、走る邪魔にはならないどころか忍者的な芸当すらいつかしだしそうな奴だ。その七々原相手にそんなとろいレベル100がマックスで言うレベル30ぐらいの魔法が当たるわけじがないだろう。

「余所見厳禁」

 そして、そんな風に眺めていた俺が悪くもあるんだが、水さんはこっちを狙ってたようだ。

 武器は弓。話し方は初対面時の稲光みたいなやつだがこっちは素だな。クールではなく落ち着いた系――さらに言えば堕落系というか働きたくないとは言って、裸Yシャツで床に寝転がってる想像ができるような感じ――やばい、それはそれで萌えるな。

「――はっ!?」

 ただ、そんな妄想もとい想像をしてる場合じゃないと俺は認識した。

 予想してたよりも早い矢の速さだ。そんでその威力は洒落にならん。

「どんな原理だ……ん?」

 ギリギリでかわしたが頬にかすってたようだ。その傷口を確認すると濡れている。

 もしかして、

「次は外さない」

 次は見逃さなかった。確実に水で勢いを増してる上に、矢に水を付属させてやがる。

 ただ、水っていうのは水圧が強ければ切断能力を持つようなもので、つまりはそういう矢だからかわすだけだと、水にあたって大怪我しかねないってわけだ。

 マトリックス状態で無理やりかわす俺の姿がそこにはあった。

「あぶねえ! 洒落になんねえ! てか遠距離とか無理だろ!」

 思わず叫んだ。ただ、七々原はどうにもひとつに集中するタイプだから絶対聞き逃してる気がして、救援は見込めない。

「使いにくい」

 お前の武器だろ、水さん!

 そんな風に突っ込みたいが、とりあえず俺は突っ込んでみることにする。

 ここで補足説明をしておけば、魔術の発動条件はふたつ存在する。

 ひとつは魔力を込めて発動させる。これはゲームとかでもよく見られる手法で、想像力も必要になってくる。ようするに名前叫んで発動させるというやつだ――名前を叫ぶのは想像しやすさのためであって、浪漫とかそういう理由じゃない。

 そしてもうひとつはどこかの忍術のイメージだ。つまりは印による魔術の発動。こちらは手元があいていないとやりにくいが、相手にも発動がバレにくい方法でもある。

「“プリズン・チェーン”!!」

 なので、俺は名前を叫んで水さんに魔力の鎖を投げつける。

「!! っ。厄介な魔術」

 さすがにバレてかわされる。無属性の魔術のひとつ、プリズン・チェーン。名前の通り拘束力のある魔力の鎖を作り出す魔術だ。無属性の初歩魔術だと教えられたけど、もしかして無属性は拘束とかそっち系の魔術が多いんですかね。

 ただ遠距離の水さんからすれば一度捕まって、引き寄せられでもするのは困りもんだから警戒するよな。

「あたってくれよぅ」

「そんな言い方しても駄目」

 容赦なく、矢を放ってくるけど。弓だからどうしても引く動作で隙が現れる。そして、俺はその度に徐々に近づいていく。

「……!?」

「追い詰めたぞ」

 そんで、壁まで追い詰めたわけだけど、これ完全に俺が悪役のあれだよな。

「くっ!」

「この距離で弓は不利だじぇっ!?」

 そして近接して攻撃しようと思った俺だが、油断しすぎた。蹴りが顎に入る。

「股割りが足りてないな! ていうか、なんかお前あのギャルあーしちゃんとなんで絡んでるか不思議になってきたぞ」

「魔法の授業でペアになったから仕方なく」

「それなら、バトルにまで参加する必要ねえだろ!」

 もはや、俺も剣を使わずに手で襲いかかろうとしてた結果、両手での取っ組み合いになっていた。

 ていうか、弓引くだけはあるから腕力あるな――春陽ちゃんほどじゃねえけどな。

「経験になる」

「それなら、せめてもっとちゃんとした理由でやれ! 俺だって巻き込まれてるから人のこと言えねえけど」

「面倒くさい」

「まさかの理由きた!? なら降参でもいいから今回はやめにしようぜ」

「それは嫌だ……手が震えてる」

「それはお前の手が震えてるから俺の手まで震えてるように見えるだけだぜ」

 ていうか、剣だしたけど鞘からちゃんと抜いてねえな俺。無意識に女子相手に剣向けちゃいけないとかそういうあれを感じてるのかもしれない。

「それなら――こうっ!」

「させるかっ!」

 頭を後ろに引きやがったので、もう俺にはわかってるぜ。それは、

「にゅっ!?」

「なにその声、萌える!!」

 頭突きだ。だから俺も真正面から頭突してやった……あ、これ剣向けちゃいけないなんて感じてないからできるんだな。俺、容赦無い。

「くっ!」

「ふはははは!! そんな蹴りで俺が倒せるか!」

「しまった!」

 その程度の蹴りは脚を掴んで、ジャイアントスイングの要領でこうだ。

 俺は水さんを投げ飛ばした。

「ま……だ……まだ!!」

 水さんはまだ立ち上がる。女の子は無茶するなと思うけど、距離ができてしまったのでまた弓を使ってくると構えた。

 だが、

「水圧銃!!」

「っ!?」

 予想外の攻撃だった。魔法そんな使い方もできんのかよ。

 俺の腹には小さな穴が空いた。

 水玉。

 水弾。

 そう、いうなれば魂武装にからめて水魂が飛んできたのだ。

「くっそ、もうマジで容赦しないかんなお前!」

「上等!」

 俺だって、本気だせばお前なんて、数分で倒せるんだよ!

 剣を手に持って正面から全速力で走りこむ。

「――っ!!」

 あいつもまた俺にたいして何度も水魂を打ち込んでくるが、かわさないで突っ込む。

 めちゃくちゃ痛い、だがこの速度なら回復も魔力も十分間に合うんだよ!

「なんで、傷が!?」

 目の前に接近した、俺の体を見てそう彼女は叫んだ。

 そしてそのまま俺は鞘に入ったままの剣を叩きつけた。

「さすがに、これで気絶しろよ」

「にゅぅ……」

「だから、萌えるんだよその声」

 口に出した通り、さすがに気絶してくれたようだ。

「あーしが負けるとか……まじいみふなんだけどぉ……」

「如月さんも終わったか」

 丁度、七々原の方も終わったらしい。

 ていうかこれ絶対、水を凍らせられる七々原がこっちの相手するべきだったんじゃないかって今更ながらに思うんだけど。

 かくして、俺の初の模擬戦は終了することとなった。

 観客席の方を見たら、レイハートがサムズアップしてくれてて、なんとなく嬉しくなった。

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