第1章 水無月学園と俺 エピローグ

 ここ数日の後日談的なオチを話そう。

 あの後日、なぜか知らないがあの水さん――水菜ちゃんになつかれてしまった。

「おはよう」

「なんでいるんだよ……」

「私の勝手」

「まあそうだけど……」

 最近、どこかのエンタメ作品的なハーレムになりつつあるとか、自意識過剰なことを思い始めてしまうが、結局の所俺は全員が好きなんだろうな。

 この好きは好意的なので愛情的ではなく、ならば愛情的に誰が好きかと言われてば正直さっぱりわからない。

 だからこそ、多分最初にアプローチをしっかりしてきた人になびかれるんじゃないかなとか自分で俺は思っているわけだ。

「レイハートもおはよう」

「おはよう、水菜ちゃん」

 気づけばこのふたりも仲良くなってしまっているらしく、俺じゃなくてレイハートにようがあるという名目もできてしまっている。

「あ、そうだ。如月」

「なんだ、レイハート」

「責任取るってあなたいったよね」

「いったぜ。男に二言はない」

「それなら……予選に参加して」

「……は?」

 何言い出してんだこいつは。

「なんかこの前の戦いを見て、一回でいいからちゃんと戦ってみたくなった。でも普通じゃ面白くないから、勝ち進んできて」

「……男に二言はない。参加はしてやるよ」

 果たして誰が俺の人生においてのヒロインなのかはさっぱりわからないが、少なくともここから俺の物語が始まっていくということを、密かに願っている自分がいた。

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再生魔法と術式師 Yuyu*/柚ゆっき @yowabi_iroha

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