第17話 神様の暴挙
「やっと出てきたねー。もう、何時間、遊んでたんだろうね。ビカム君! ビカム君! おーい! 神様はここだよー。ここ、ここ。待ってたよー。待ちくたびれたよー」
「誰? この人?」
「さあ、誰でしょう?」
「そうですわね。変なおじいさんですわね。物乞いかしら?」
「あちゃーー。この人たち、みんなすっきりした顔して、何、言ってんだろうね。もういじけるね。神様の地位はどこまで落ちていくのかなー。もうさ、こんなバカ勇者がいる世界どうでもいいね。なくなっていいよね。魔王の応援しようね」
「さ、行きましょう。わたくしたちのお城へ♡」
「姫様、そんなにあせらず、ゆっくり行きましょう♡」
「ハハハハハ、ふたりとも可愛いのう」
「おーい、誰だよー。それは誰だよー。何が可愛いのう、だよー。なんで、神様を無視して行くかなー。って、なんか、ふたりに両側から腕取られて、胸押し付けられて歩いているよ。ビカム君、挟んで、女の闘争心むき出しだよ」
「もう、あなたは、側室でしょ。もっと離れなさい」
「いやですよーだ。姫様こそ、くっつかずに堂々としていてください」
「おいおい。仲良く、仲良く」
「だーーーれが、仲良くだよ! もうさ、魔王に、ぎったんぎったんにやられちぇえばいい……、って、そうもいかないんだよねー。神様、ほんと困ったよ。こんな不憫な神様、他にいるのかなー。いたら、お手紙欲しいくらいだね」
「分かりましたわ。仲良くしますから、ご褒美のキスを♡」
「あーーー、姫様。抜け駆けはなしですよ。じゃ、わたしにも♡」
「うーん、じゃ順番ね」
「もーーやだ。もう限界。こんなのずっと見ながら、お城まで行くの?? みんなもいやだよね? もうダメ。神様、ワープ使うよ。一気に王様の前まで行くよ。ルール? 設定? 短すぎる? そんなの全部関係ないね! 無視だよ、無視。それに猫耳お姉さんにはギルドに戻ってもらうから。じゃ、いくよ。次の話 第18話 王様 リターンズへ! えいっ!」
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