読み手を楽しませるような工夫が凝らされているご作品でした。たとえば文中に用語の意味を挟んだり、文自体を左や右に寄せたり。英語を用いているのもグッドでした。個人的には商用としても充分通用するのではないかと思います。
ただ一つ気になったのは『場面の切り替えがやや多く、その結果、何度も読み手に状況把握を強いざるをえない』ことです。センスをウリにした代償を読み手が負うような事態にはなって欲しくないので、すみませんが同じ長編を書く立場として意見させてもらいました。
まあそれだけ内容の濃いご作品である証拠なので、当然、称賛の言葉でもあります(笑)。