ケーマさんが戦った意味とか。

前回のあらすじ

駄女神は、どんなあつかいを受けていようとフグ一匹で満足する。


――――――――――――――


「ふえぇん……。もう本当に、ケーマの女神やっててよかったあぁ……」


 帰り道の砂漠。

 頬に手を当てた駄女神ローラが、恍惚の表情を浮かべる。


 その体からは、再び魂が抜けでていた。


「うぉいっ!」


 オレは再びビンタする。


「今アタシ、また成仏しようとしていた?!」

「おぅ」

「ありがとうケーマ! 危ない感じになったら、またよろしくね!」


「……」

「なんで微妙そうな顔するの? ケーマって、アタシを叩くの大好きじゃないの?」

「人をヘンタイみたいに言うな! オレにそんな趣味はない!」

「ふえ……?」


「オレはただ、オマエが嫌がる姿を見ることに至福と喜びを感じるだけだ……」


「余計タチ悪くないっ?!

 ヘンタイの上のドヘンタイじゃない?!

 略して言えばDHよ! ドー・ヘンタイ!」


「いやでもオマエをいじっていじめたくなるのは、人ならわりと普通だと思う」

「ふえぇ~~~~~」


 オレは両手で、ローラの顔をサンドした。

 胸と顔という、二ヵ所しかないローラの長所の片割れが、見るも無残なことになる。

 オレは船を待機させてくれていた少年とマリンにもフグをふるまう。


「すげぇ……うまい。

 兄ちゃんについてきてよかったぜ……!」

(こく………。)


 ふたりそろって、しみじみ味に感動していた。

 そんなこんなで街に戻った。

 ロロナが言う。


「これからどうするのだ? ケーマどの」

「屋敷に戻って、リシアにあいさつするつもりだけど?」

「そういうことなら、各種屋台に寄らせてもらってもよいだろうか?」

「おみやげか?」

「わたしには、同年代の友人――というのがいなかったからな。

 リシアどのの存在は、飛びあがりたいほどにうれしい」


 ロロナは、穏やかにほほ笑んだ。


「わかります……!」


 フェミルも強く同調していた。

 ふたりそろって、ぼっち少女だったようだ。


 ロロナは屋台の並ぶところに行くと、あれこれと買い始めた。

 色鮮やかなカラーサボテンに、餅のような歯応えのあるサバクモチモグラ。

 そのほか色んな、焼き魚なども買った。


 オレはロロナに付き合うついでに、色々と食べた。

 カラーサボテンやサバクモチモグラはもちろんのこと、

 骨まで食べれるという魚の丸焼きを食べたりもした。


 てれれ、てってってー。

 レベルがあがる。


 そして今度は、奇妙なスキルが身についた。

 ふむ……。

 こいつはあえて、秘密の内緒にしておこう。

 あとでババーンと使えるやつだ。


 屋敷についた。

 しかしリシアは、神殿にいるとのことだ。

 神殿に行った。


「これより与えられし恵みは、我の力にはあらず。

 親愛なる神、ベルクラント様の慈悲。

 無常の癒しを! デミクラントヒール!」


 癒しの力が、神殿全体に広がった。

 病でむせていた人や、ケガで苦しそうだった人が、見る見るうちに快癒していく。


「まるで女神みたいだな」

「ふえー? えへへぇ、もーう、ケーマってばあぁ♪」

「どうしてオマエが照れるんだ?」


「アタシは女神よ?

 あんな綺麗でかわいいリシアちゃんを『女神みたい』って褒めることは、

 アタシを褒めているのとイコールじゃない?!」


 不覚であった。

 極めて図々しいものである一方、一応の筋は通っている。

 それなのでオレは、発言のほうを撤回することにした。


「ローラを限定的に除外した、本物の女神みたいだな」

「どうしてアタシを除外して言い直すの?!」


 そんな会話をしている間に、リシアの癒やしは終わりを告げた。

 奇跡を受けた信者らが、頭を下げて神殿を去る。

 見た目だけなら麗しいリーゼルが、寄付を集めたりもしていた。

 リシアが、オレたちに気がつく。


「お帰りなさいませ! ケーマ様にロロナ様に、フェミル様にローラ様!」

「ただまーん!」


 ローラが謎言語によるあいさつをして、リシアにベタりと抱きついた。


「リッ……リシアどの。みみみみ、みやげ……だ」


 同年代の友人がいなかったらしいロロナは、恋人にでも渡すかのように緊張しながらみやげを渡す。

 リシアは、サバクモチモグラが刺さった棒を両手で取った。

 ハムと食いつく。

 育ちのよさと言うべきか、そんな仕草も優雅で華麗だ。


「おいしいですわね……!」


 そして浮かぶは、ほがらかな笑顔。

 この笑顔を守れたと思うと、今回の遠征にも意味があったなぁ、と思う。


――――――――


そろそろ新章に移るわけですが、どうしようかなー、と考えています。

こちらでもネタは考えているのですが、自分ひとりで考えるよりは、複数の人からネタを募ったほうがよいかなと思いまして。


冒険させたい舞台や食べてほしい食べもの、出してほしいキャラクターなどがあれば、応援コメントか作者ツイッターのほうによろしくお願いします!

作者ツイッターは、「@kt60_60」で検索すればでます!


あと次回更新は、六月二日の金曜日ごろを予定しております。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます