第五十二話:胸に抱く悔いは常に苦く

 歩きながら、機体のバランスをアルが整えていく。

 神兵と戦う時に使用された外装は破棄され、蓄積されていた資材とともに最低限戦えるだけの外装として組み直される。


『なんか、起きてからこんなことばかりしている気がするよ』

「今日で最後だ、心配するな」

『そうだね』


 アルカシードは再び飛翔能力を一時的に喪失した。戦地まで飛んで行ってからという方法もあったはずだが、安置されていた洞窟から飛んで向かうよりも、転移陣を使った方が早いと判断したようだ。

 洞窟を出て、転移陣に乗る。

 王都リエネスに一瞬だけ出現し、第二スーデリオンを通らずに戦場近くの砦まで。アルの力を借りればそう難しいことではなかった。

 突然出現したアルカシードに、砦に詰めていた兵士たちは仰天している。


『こ、この機体は!?』

「戻ってきました。お待たせしてすみません」

『ル、ルウ殿! ご無事で!?』

「ええ」


 アカグマはどうしたとか、彼らは聞いてこなかった。むしろ露骨な安堵を見せている者もいる。

 流狼は首を傾げた。自分たちがいない間に戦争はどんな状況に陥っているのか。


「何かあったのですか」

『大攻勢です。先ほど、帝国軍が全軍で突撃してきました』

「何ですって!?」







 エネスレイクの本陣に、モルフォスの部隊が伝令として飛び込んできた。

 その報を聞いて、エイジは良くないことがあったと直感した。他の参謀たちは一息ついた、あるいは勝ったと安堵すらしているが、彼はそこまで楽観していない。

 オルギオを連れて伝令に会いに行くと、モルフォスの姿はなかった。三人の若い機兵騎士が、傷だらけの機体の前でうずくまっている。


「ヴェントラ将軍の配下の方ですか」

「さ、宰相閣下!」

「聞きたいことはいくつかありますが……まずは報告を」

「はっ。ヴェントラ隊、アーレイ・トライバルです。我々は王機兵の来援によって、当初予定の奇襲を中止、本陣近くにて情報収集を行っておりました」


 アーレイと名乗った騎士が代表で話し始める。残りの二人は彼より年かさのようだが、それを止める様子はない。彼らの中で話はついていたのだろう。


「帝国軍は総力を挙げて、こちらに力攻めを行う模様。補給が終わり次第とのことでした。間もなく動くものと思われます」

「馬鹿な!?」


 愕然としたのはエイジだけではなかった。斜め後ろで控えていたオルギオも悲鳴じみた声を上げている。

 その理由がクルツィアの来援にあったのは間違いないはずだ。では何故突撃してこようというのか。その理由に、ふと思い当たる。


「もしや、帝国は我々がアルズベック皇子を捕えた、あるいは討ち取ったと考えている……?」

「違うのですか、宰相閣下」

「違うと聞いています、ザッファ将軍。ルウ殿と一騎打ちを行ったあと、戦地にアルズベック皇子を放り出してエネスレイクにやって来たと」

「放り出した!? まずいな、向こうがそれを信じるとはとても思えない」


 この時点で、エイジは自分の採った策が最悪の失敗をしたことに気づいた。

 流狼は異界に放逐された。アルズベックも行方不明。この状況で戦局を確定させるには王機兵の姿を見せるしかない。帝国軍の動きをある程度制限出来ると考えての策だったが、まさかこんな行動に移るとは。


「皇子の身柄がこちらにあると考えるならば、彼らはエネスレイクへの突入を目標にするでしょうね」

「皇子が死んでいると判断すれば、王族の皆様の命も求めましょう。迂闊でしたな、リギングライ将軍を戻すべきではなかった」


 オルギオの選択を責めることは出来ない。エイジ自身、上手い手だと思ったのだ。戦争なのだ、一時の敗戦はやむを得ないと判断して戦力の損耗を避けるのは当然のことだと思っていたのだが。


「読み違えました。北面と南面の部隊を後退させてください。集結まではここで帝国軍を受け止め、集結ののち、砦近くまで下がります」

「分かりました。指示を出してきます」


 彼我の戦力差はまだ大きい。浸透衝撃対策は済ませたが、機兵の数だけならば帝国に分があるのだ。

 最も対応に困るのが力攻めなのだ。攻めた側の被害も決して少なくないから、採用されにくいだけで。

 エイジは頭を切り替えるためにひとつ息を吐くと、アーレイに視線を向けた。


「ヴェントラ将軍と、他の方たちは」

「我々は戦場を突っ切ってまいりました。モルフォス・ヴェントラ以下ここにいない者は、我々を先に行かせるための時間稼ぎを図って敵中に」

「……そうでしたか」


 モルフォスはこの情報を重く見た。自分の命と部下の命を懸けてでも早く伝えるのが重要だと考えたのだろう。そしてエイジはその事実に感謝した。本陣は弛緩しつつあったのだ。手を打つ時間的余裕ができた。

 自身の失策で有能な騎士たちを喪った。エイジはその事実に打ちのめされながらもアーレイに告げる。


「ご苦労でした。ヴェントラ将軍は、まさに地騎士と呼ばれるだけの偉大な騎士でありました。あなた方のおかげで、エネスレイクは何にも代えがたい時間を得ました。感謝します。ありがとう」

「はっ!」


 先に後方に下がっておくようにと指示を出して、エイジは本陣の奥へと踵を返す。

 とにかく、出来るだけ兵士の損耗を減らさなくてはならない。責任を取るのは後でも出来るのだから。






 身じろぎひとつしなくなったエトスライアの前で、エナはナルエトスから言葉をぶつける。


「目は覚めたようだな、エドワルダ!」

『ひ、姫様。申し訳』

「やかましい!」

『ひぇ!』


 謝罪とは、互いが謝罪を必要としている場合以外では、謝る側の自己満足でしかない。エナはエドワルダからの謝罪を必要としてはいないのだ。

 国を落とされ、エトスライアを帝国に奪われたのはエナたちエトスリオ王家の責任だ。だから、ティモンたちの命を費やさなければエドワルダを目覚めさせることが出来なかったのもエナの責任である。

 エトスライアの奪還を諦めるという選択ももっと早くに出来たはずなのだ。あのまま穴を埋めてしまえば、あるいはティモンは死ななかったのではないか。

 諦めた途端にエドワルダが目覚めるというのは、皮肉としか言えないが。


『く、くそっ! 何故だ、何故動かない! 女ぁ、一体何をした!』


 そして一人、ラトリバードは蚊帳の外に置かれていた。

 騒ぎ立てるがエナもエドワルダも問題にしていない。それどころではない。


「お前を取り戻すために、多くの血が流れた」

『……はい』

「お前を諦める決断が出来なかったのも、彼らを死なせたのも私の責任だ。お前を奪われたことがエトスリオの責任というのであれば、それもだな」

『姫様……まさか』

「ああ。母上も姉上も、もうない。今は私だけがエトスリオだ」

『なんと』


 しばらく、エドワルダの言葉が止まる。

 自分が眠っていた間の機体の所業を確認していたのだろう。まさかとか、こんな非道なと言った呟きが時々聞こえてくる。

 次にエドワルダが語りかけてきた時、その声音は感情を感じさせない硬質なものとなっていた。


『姫様。もしも許されるのであれば、私は姫の盾として、鉄槌として、エトスリオの為に再び尽くしたいと存じます』

「そうか」

『お許しいただけましょうか』

「……許す」


 何とも滑稽な話だ。諦めた途端、エトスライアは戻ってきた。ティモンたちの犠牲は、エトスリオの苦難は、報われたのかそうでないのか。


『俺を抜きで話を進めているんじゃねえよ! くそがっ!』


 と、結論を見た二人に焦れたのか、ラトリバードがこれまで以上に大きな声を上げた。

 エナは深く息を吐くと、エドワルダに告げる。


「エドワルダ。この機体はアル殿が、お前を取り戻すために造ってくれた機兵だ」

『成程、それで似ているのですか。そしてアル……アルカシードに乗り手が?』

「ああ、実に気持ちの良い御仁だ。本当はこの機体も持ち帰りたいところだが、これは我が義兄の墓標としてここに残すことにする。良いな?」

『御意。それではお招き致します、


 刹那、視界が歪む。

 先程の操縦席とは似ているが、どことなく違うデザイン。アルは操縦席まで似せてくれたのだと理解し、感謝の念を新たにする。

 ふと思い出して、左右を見る。喚き散らしていた男の姿がない。てっきりここにいるものと思っていたが。


「エドワルダ。これまでこの機体を動かしていた者はどこに」

『お答えします、ご当主様。ここはエトスライアの正しい乗り手のみが立ち入りを許される特別な場所、一時的に機体を動かすための操縦席とは違います』

「ふむ。その者はどうする?」

『このまま内部に監禁することも出来ますが』

「不要だ。エトスライアに散々手を汚させた者だ。この場にて放逐するが良い」

『承りました』


 対応は早かった。

 機体の中央が軽い音を立てて開き、男が中空に放り出される。

 悲鳴は聞こえなかった。音が遮断されているのだろう。

 エナはエトスライアの操縦桿を握る。何とも手に馴染むが、感動や高揚感はまったくなかった。


「では行くか。エドワルダ、ここは戦場だ。急いで上に出て、我が軍に合流する」

『御意のままに』


 軽く踏み込み、跳ねる。

 相手にしていた時よりもひどく軽やかに跳躍したエトスライアは、そのまま穴から外に飛び出した。


「思ったより身軽だな」

『重王機エトスライアは、王機兵では第三位の出力を持ちますので』

「そうか」


 あまり興味はない。

 ちらりと軽く後ろの穴を見る。ティモンの墓標となったナルエトスが見える。


「エドワルダ。この穴を埋めることは可能か」

『無論』

「方法は?」

『こちらのハンマーを地面に叩きつけていただければ、後は私の方で』

「こうか」


 言われるままにハンマーを振り下ろすと、地面が揺れた。

 ハンマーが叩いた場所から土の柱がいくつも水平に伸びて、穴を覆い隠す。


「義兄上、お世話になりました」


 短い時間だが目を閉じてティモンを悼むと、エナは戦場の方に視線を戻した。

 この機体を動かしていた男のことは、意識の端にも上らなかった。






 帝都グランダイナ。

 その某所で、ぽつりと呟く者があった。


「重王機の封印が解かれた、か」


 軽く頭を掻いて、溜息をつく。


「入念に術を施したはずだが……流石は王機兵の精霊と言うべきかな」


 顔を西に向けて、さほど残念でもなさそうな口調で。

 足を止めていたその人物は、何事もなかったように歩き出した。


「まあいい。それがどのような結果につながるとしても、私の望みには近づくだろう」


 その背は、すぐに人混みに紛れて消えた。






 帝国軍が動き出した。

 その報を受けたオルギオは、ノルレスに乗ってエネスレイク軍の先頭に向かう。


「リギングライ将軍を押し留めて……後は王機兵か」


 エナとティモンが穴に落ちたという報告は、戻ってきた南側の兵士たちから聞いている。王機兵の奪還は失敗したと最悪を想定しておく。

 南北の兵士たちの撤収は終わっていない。機兵たちは戻ってくるや本陣の防衛に合流してくれているが、残念ながら戦力は不足だ。

 帝国の軍勢が見えてくる。結集した機兵は、やはり圧倒されるほどに多い。一旦止まったのは、エキトゥがノルレスを見留めたからだろうか。


『このような仕儀となった。済まぬなザッファ将軍』

「やむを得ん。一つだけ言っておくならば、皇子はエネスレイクにはおらん。王機兵がこちらに来る前に、一機打ちの場所に捨ててきたと言っている」

『そうか。貴殿が言うのであればそうなのだろう』


 エキトゥの声は穏やかだが、退く様子はない。

 覚悟を決めたのだろう。オルギオもまた、覚悟を決めた。


『殿下を今すぐここに連れてくるならば良し。さもなくば、このまま我々はエネスレイクに攻め入り、王族を全て討つことになる』

「出来ると?」

『出来ずともせねばならぬ。宮仕えの辛い所だ』

「そうだな」


 エキトゥのノゲリエが杖を構えた。来る。

 最初に振るわれるだろう大魔術を、どれだけの機兵が耐えられるか。二度目を撃たせれば敗北は必至だ。一撃で仕留めなければならない。オルギオはノルレスに指示を出した。

 駆け出すノルレス。ノゲリエを護るように数機、杖が輝く。


『そうはさせません』


 刹那、地面が揺れた。

 たたらを踏んだノルレスの眼前で、地面が盛り上がる。

 止まっていなければ跳ね上げられていただろう。


「な、何だぁ!?」


 見上げると、ノルレスの背丈よりも高い土の壁が出来上がっていた。

 向こう側で爆音。こちら側ではぱらぱらと石くれが落ちてくるが、貫通はされなかったらしい。


『お待たせしました。ザッファ将軍』

「その声は、エナ殿!?」


 重い音を立てながら、巨大な機兵が歩いてくる。ハンマーを担ぎ、ゆっくりと。


「お、王機兵!」

『はい。重王機エトスライア、これより合流いたしますわ』

「そうか、成し遂げられたか……!」


 常に行動を共にしていた、ティモンの姿がない。オルギオも聞かなかった。

 結果があるのだ。彼は自らの役割をこれ以上ない形で果たしたのだろう。

 それにしても。王機兵の力とは何とすさまじいのか。地形すら変えるとは。

 壁の向こうで、再び轟音。


『この壁は暫く保つでしょう。それでは行ってきます』

「エナ殿?」

『少し機体に慣れないといけませんから』


 ぞくぞくと。その言葉に背筋が震える。

 エナは帝国の軍勢を、まるで問題だと思っていない。

 それが無謀だとはオルギオには思えなかった。だが。


「しかし、単独ではいくらなんでも」

『なら、俺が共に行こう』


 聞き慣れた声は、背後から聞こえた。

 思わず振り返ると、真っ二つに割れた機兵の壁の向こうから、巨大な拳の機兵が一機。


「ルウ!」

『オっさん、待たせた』


 アルカシードの姿に、機兵に乗った騎士たちが高揚している。

 修理は終わったのだろうか。いや、最後に見た時よりも外装がシンプルになっている。一旦外装をつけ直したのだろうか。


『エナさん。俺と一緒に行ってくれるかい』

『喜んで』


 とん、とアルカシードが土壁の上に跳ねた。音がない。機兵の重量を感じさせない動きに、オルギオは声が出ないほど驚いた。まるで本当に自分の体のように操っているとしか思えない。

 今度はずん、と重い音。アルカシードにばかり意識を向けていたが、エトスライアが土壁の上に飛び乗ったらしい。こちらは重厚な音がする。何だか少しだけほっとした。


『済まんね、オっさん。ちょっと八つ当たりしてくる』

『奇遇ですね、ルゥロ様。私もちょうどそんな気分なのです』

「あ! ちょ、ちょっと待っ」


 見惚れている間に、流狼とエナは壁の向こうに飛び降りてしまった。

 オルギオは追うべきか少しの間悩んだが、本陣の方に顔を向けた。


「閣下に連絡を! 帝国軍には王機兵が当たった! 指示を請うと!」







 杖と、魔術と、無数の機兵。

 流狼は当たるを幸いと、手近な機兵に拳を打ち込んでいく。

 少し離れた場所で、エナが暴れているのが見える。アルカシードと比べても大型なエトスライアは、離れていても肩より上が確認できるから助かる。

 打ち込んだ拳が機兵の中枢を粉砕するや、機兵を構成している金属を無慈悲に吸収する。

 殴られるたびに僚機が消えていく様は、帝国の機兵たちにとっても恐怖らしい。すぐに距離を取られる。


「本当に、最初からこうしていれば良かった」

『マスター。ボクも同じ気持ちだ』


 最初から戦場で機体を直すつもりであれば、アルカシードで向かっていれば。アカグマに、ヴェルにあのようなことをさせずに済んだ筈だ。

 自分への苛立ちが止まらない。

 強く踏み込み、眼前の機兵を打つ。その向こう側から、魔力が吹き上がるのが感じ取れた。


「十歩無音」


 周囲から放たれる魔術を高速機動で避けながら、続けて拳を叩き込んで行く。

 背後や横で爆音やら轟音やらが響くが、勘に任せて動き回るだけで不思議と避けて行ける。


『ああ、うわあ、ひいい、化け物!』


 悲鳴。

 どちらがと聞く気も起きない。きっとどちらもと言われるだろうからだ。

 覚悟を決めてやってきたはずの帝国軍は、既に戦意を圧し折られつつあるように見えた。


「あれ、どことなくオっさんの機体にデザインが似てるな」

『指揮官機だね。さっきもオルギオと話していたようだよ』

「そうか、じゃあ残そう」

『了解。エドワルダにも伝えておくね』

「頼んだ」


 大柄な翠の杖を持った機兵が見える。

 乱戦になっているから手を出さずにいるようだが、こちらとエトスライアの方を交互に確認している。何を考えているのだろうか。


『気をつけてね、マスター。あの機体は出力が他と違うよ』

「大きな魔術を使うつもりかな」

『乱戦だけど、被害が馬鹿にならないと思ったらやるかもね。連中には後がない』

「ふむ?」

『クルツィアもエトスライアもヤイナスカも、エネスレイクに取られちゃったし。このままじゃ戻れないでしょ』


 なるほど、とアルの言葉に納得する。

 視界の端で、機兵が木の葉のように吹き飛ぶのが見えた。エトスライアが突進したらしい。

 アルの言うとおり、近接戦闘では無敵というのも分かる。あれは重戦車だ、しかも速い。


「エトスライアはすごいね、エナさん」

『まだまだ動きが雑でお恥ずかしいことです。ルウ殿の洗練された動きは素晴らしいですね。アルカシードは戦いながら修理中だとか?』

『ま、エトスライアに緻密な戦闘は似合わないからいいんじゃないかな。それにしても無口だねエドワルダ』

『……話しかけないでくれ』

『おや』


 初めてエドワルダの声を聞いたが、中性的で男性的とも女性的ともつかない。声はともかく深刻そうな様子だから、エナと何かあったのかもしれない。

 ひとまず意識を戦闘に戻す。気になることは後で聞けば良い。


「アル」

『はいはい』

「資材の回収は進んでいるか?」

『順調だね。国を挙げて戦い続けているだけあって、なかなかつくりが上質だよ』


 背後に機兵の残骸を積み上げるエトスライアと、乗り手以外何も残らないアルカシード。乗機を奪われた乗り手たちは、アルカシードの打撃で絶命している者もいるだろうが、多くは時折飛んでくる魔術で吹き飛ばされているようだ。

 残酷なことだが、ここは戦場なのだ。もう配慮などしないと決めていた。


「さあ、このまま修理を終わらせるとしよう」


 アルカシードを完璧にすることが、エネスレイクを護ることに繋がる。

 自分にとって大切なものを、これ以上奪わせないために。


「武境・絶人!」

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