第2話 子ユニコーンとその2

「大丈夫だ。近づいてもいいよ。それから、僕を穴から出して」



「え~、ひとりで出れないの?…よいしょっと。…軽いじゃない!」


「ありがとう。僕はまだ子供だもん。ママに嵐のあいだ入れてもらってたんだ。ところでママはどこ?」


「知らないよ。生体表示は一つだけだったし」


「ママ~、どこ~」


キイーン、耳に響くなこれを止めないと。


「探してあげるから泣くのやめて!」


なずなはダイヤモンドをまた、抱えてライトも苦労して持ってタイムマシンに戻った。


なずなは床にダイヤモンドを下ろした。


「ヒクヒク、ママ~」


なずなはタイムマシンの生体表示を見た。


やっぱり、なしだ。


どうしよう。


なずなはダイヤモンドを見た。


あれ、ユニコーンなのに角がない。それに、汚れているな。とりあえずシャワーだ。


「ダイヤモンド、シャワーを浴びよう。」


「ヒック、う、うん、ど、どこ?」


「そこの赤いドアの向こう。自動で開くよ」


ココアでも飲むか。ダイヤモンドは子供だからミルクの方がいいかな?

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